ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

《太陽の拳/Fist of Suns》、《多相の戦士の真髄/Shapeshifter's Marrow》

 ランキングの上位である事や感想数、紹介サイトで取り上げられる機会が多くとも、私個人が面白いと感じる作品であるかどうかは別の話だ。逆も然りで、気に入った作品が人の眼に留まるとも限らない。
 しかしながら、幾度もその名を目にしつつ此度ようやく手をつけたこのSSは、文句なく楽しめた。


 凄い馬鹿な研鑽を重ねた心身の強さは確か。愛もだ。一方で事ある毎にネタに走り、それが為に盛大に勘違いを招いている。それはSSでなくても可能だろうが、SSなればこその醍醐味かもしれないもののひとつ。クロスオーバーとはまた別個に。ただ、面白し。まだまだ物語は可能性に満ちている。
 最新話に至るまでに、少なからず切ないことになってはいるが、それも込みでこそ。芳醇なSS脳と現実を生き抜く心根が合わさり最強に見えるかもしれない。はたしてその道の先や如何に、と。
 原型だかイメージだかは「ブロントさん」に近く共同幻想。MUGENとやらには明るくないが、だから挿絵サポートも豊富で愛されてるのか。第3話なぞは、美事。