ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

「勇気と力をドッキング! シンクロ召喚!パワー・ツール・ドラゴン」

 「パワーツールさんがライフストリームさんに似てる」って嘘から出た真にも程があるよね……先の先の先まで行かないと明らかにならない真実という名の伏線回収。今回だけだと、妹を気遣いながらも妹に気を遣われて有頂天になってるお子様にしか見えない、もといそのもの。
 妙な行動力を発揮しサイコデュエリストの頭ディヴァインと正装で会食……する前に催眠ガスを喰らい、強制デュエルのリアルダメージにベソをかき、エースを出すも返しのダイレクトアタックで敗北。さりげにパワーツールが消える前にじっと見つめる描写があるけれど、クロウがシグナーになる事で思わせぶりということになってしまっていたのかね。

 それにしてもサイコ能力者を兵士に仕立てて世界を動かす、なんて計画をペラペラ喋ってしまうなんて侮られている証拠の一方、小悪党ぶりも露呈しておるな。独りで戦おうとする遊星に仲間を信じろと叱咤するマーサとは比べ物にならぬ。舞台の違い、及びDホイールを使う関係上GXに比べ子供が少ない本作では、大人の器が目に見えて現れる。たとえデュエル万能社会であろうと、いかにデュエルが強かろうと、それは覆せない。逆に言えば彼に勝てることが人間力で上回った事にはならない。負けたことが人間性の否定にはならない……だから頑張れ、妹思いのお兄さん。まずは伏せ札をセットするところからだ。