《偽り/Jilt》/『極黒のブリュンヒルデ』第92話
(前回感想はこちら)
征 服 殲 滅 実行
/ \ ∧ / ./ \ / .// ∧ ./.,/ ∧ //// / / / ∧/// / / /l/ / ,. '" ∧{ / /-У/7 | _______ '" ///|i\/〈 〃 八 ' /il′ l } | ___,. ////|il / ,∨ililil /, 'il7 .′, ! Ⅳリ | /////> / /ilili rしVilil//|_lー| / /1 |ililil/ / j /> " / /(ililiゝ乂ソ`iliUililililiL _./,/ili|_/.」ili/ / =─┐ / .′ ^ー─‐ 、ilililN斗=-─‐ilililililililil / '" / , ' \ ililil| `r/しヤ アli/ ' / , ′ =- ///∧ _ 丶l人弋_ 少 ノil// / / / ///// Σ丶 / 丶 \ilililililililil/´ { ////// < \ 、 ヽ  ̄ ̄'´ / / 人 // ///// Σ \ _ノ _,/ /⌒゙〕.__ / /∧ \ {/l 乂{////< ≧====ァ^/ L.,_/ilililili\ /─┐ \/\ 乂 ⌒ //⌒う_____/ ////ilililililili|lilililililililil}.,r< __」  ̄ ̄ 、/^ー> \⌒ヽ_√ ///ilililili /i八ilililililililili/⌒li>'"ililili7 \ r─‐\ )/フ' //7/ililil /ilililililil\ilililiノ{il/ilililililililil/_ \ ノ) / / ///ililililil「ililililililililililililililili/i/ililililililililil〈__ノ ‐┐
―――血飛沫舞う8巻の発売近し、そしてアニメの放映も近し。メインキャストも発表されていよいよと……不安だ。内容でも質でもない部分で、恐れが消えない。
『ダンボール戦機ウォーズ』や『ローゼンメイデン』(新)で主人公を務めた逢坂良太に、特撮にも出演しているというM・A・O、も名前覚えたのは最近だが、他三名も全然判らない……最近方々のアニメをしっかと視れていない所為かな。展開怒涛の『キルラキル』満艦飾マコ熱演に泣き笑うのが精一杯で声優洲崎綾を記憶してなかった(言い訳)。メインヒロインさん種田梨沙・保存食さん田所あずさ……けれど不安なのは新人とかそういうことでもない。
……アニメ化の報せを聞いた時、早過ぎやしないかと思った。今でもそう思う。けどそれとはまた別に、自分がついていけない心が追いつけないのではと。速いようで遅い、遅いようで速い、このスピード緩急に。さんざか更新遅らせてる身で、今更の話だが。嗚呼、PV2のSDキャラ皆ちっちゃ可愛い(安定の現実逃避)。放蕩にアニメ化してるんだな……と実感がぬるり。翻って劇中時間にして一日前後の怒涛は未だにちゃんと呑み込め受け止められていない消化不良。
He took his vorpal sword in hand:
「村上君!! 村上君!! しっかりして!! 村上君!!」
「……うっ・・・」
「……黒羽・・・ ……無事だったか・・・ 痛っ・・・」
「あっ・・・ 無理しないで・・・」
「なんだ こりゃ・・・」
_ィ'⌒゙''ー-、,,_ _,,. r‐'''"~  ̄`''ヽ、,,___ :::.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :. :. :. :. :. :. : :: . : . :. .,,.r-〜''´ ̄ .. .. .. ..: . ... ... :.:.::::::.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:. :. _,,.ィ〜'⌒゙'''" .:::: .. . .... .. .. . ... ... ..: . .. ´~ ̄~~"^´ ̄~゙^´ _,,,..,,_,. -─- 、..,,____,,.....,,,_.. .. _,,. -ー''' .... . .. :... -─-= 二、..,,____,,.....,,,_.._,..r-'''"´ .. . .. -='、'゙´:.::.:.:.:.:.:.:..:.: ... ... ~`"゙''ー- 、 . :;:;'r-=´へ .. ... .. .. . ... ... ..:: . ,ヘ / / '::... `:.\、 ,ハ';'ヽ、. .. .. ..: . . .::"/::..`._ ;'".へ'´`yヽ√´\,ヘヘ,、 :. ,ヘ ノハil;:ヽゝ . : .:,ハ. .. .. .. : : "`''''''ー――-´--------- ,....へ.,.,.,,,,,,,.. ハ';'ヽ、 __,.,,, ノ'ノ,'ハハ,ゝ..... ,フ;:,'ゝ------‐― . : ..: .:. 、,、w..:、,、、,、w:.、,、v、,、v、;. ノハil;:ヽゝ ノノ;:'ヘ;;ハバゝ, フ.:;ilゞ,ハ.:.....:.,ヘ..:::: ,、,、,、wリ゙W゛jリwj从リj"W゙リwリ゙W゛j;yノw''" ノ'ノ,'ハハ,ゝ ハ 彡゙;:.'ハヾゞ';'ヽヘ;;ハバゝ;>.:,ハ';'ヽ、 从;: `:、リ゙W゛jリw''、`'.、,:`:,,‐'゛' ~ 彡;:'ヘ;;ハバ ノハヽ、,ツノノ;:'ハ;;:. ノハil;:ヽゝ ノハil;:ヽゝ `wリ゙W゛jリwj从リj`'.、-='´ _,ywj从リWv,ハヾゞ;;:. ゞノvノ;:,l'レゝ,ハ';'シハノシ;:,ヘ, ノノ ノ'ノ,'ハハゝ .wj从リj`'.、 ,:,-‐'゛,,vw-‐W゛w从 W:;,',:从シハノシ;:,';,ノノゝハハ,ゝヘ,::..ヘ.:;ilゞ ハ';'ヽ..::...,ヘ、ハ.:;>  ̄~^ ̄^ ̄ ̄~`^゙'、,゛jリw :;.:".:;.:'"゙:.:゙,;`彡ハノ;|ililヾvフノ;:,'ハ';'ヽ;;ハバゝハ';' ハ';'ヽハil;:ヽハ,ハ';'ヽ、 '' ゚ ;~ ,; ww:,、v、从リjwv,:.:.、;..:...: ;:ノハil;:ヽ_,,_ -ー'''''' ̄ ̄''――- ..,_ハl; ノハil;:ヽゝフ `゙''、::wj,、,、,、从リj":::",:.:.、;:../゛ .. '、 l、 .l .. .,. . `'、'ノ,'ハハ,ゝ ~' ',; ''"' 、,,'.、゛jリwj从リ、从:'/ i、 .\ `'-、 l ゝ l ./ ./.,/,. ヽヾベ .:; ~ ``'‐;.:".:;.:'"゙:jリ . " .ノ /''ーニッui,,゙__、 _____,,....ニ--‐r'". ‐´:..::ハ:: ~' ' ,;'' ~'ー:;.:;;wリ゙、从リ.゛ ! .′.!  ̄~| ヽ ′゙' ゙ゝ li>ノハハ ~' ' ``リ゙ jリwj从jr、'^ シハノシ;:,';:, ノノハハl;:.'ilゞヾノvノ;:,l' ~ '゚ ; ~' ',;'' `゙''、:w从jリ 彡ハハノ;;:, フノ;:,'ハノハハレ;;:ノノハハ ~' ',;'' `゙'':::..wj 彡ヾ;:ノハハレ;:,.'ilヾ ノノハハノノ;:'ヘ;;ハハ
_ ____ _∧:::∧ |三三三三| ... 厂Vvへ、厂\ ・ 〈_ \厂]∧ /|. |三三三三| __ }:::.:.._、∠\;;;;;;;\ |_ `7∧:へ. / ..:}..へ..゙,,,, |三三三,,,/. |==| ∧:::::::.∟._∠\;;;;;;;」l ヾ∧;;;;「;;\ .へ./ ...:::/;;;;;;;;{.ヾ"";,,. |三三;;::"". |==| l7 };;;;\::::::.. \ ∠\|::. L }:∧ノ ;;; く/ ,.::| ∠..:::::|;;;;;;; ,,,.:/" =| |三三;;:,,..‖ ̄/ ,|==| . \;;;;;\:::::. 厂`\ヘ::. . :. . :. .: ヾ∧;;;;/ ∠/.::::7 ...:::: __|===|.. |三三三"ヾ:::::;;".;;.ヾ;;:" __ . ,ヘノ\゙,_____,,゙l:;:;:;:;:;:;:;:;:/\ノ\/\/\/\;:'|:::::::::,,|===|/|三三三三|:::::::::::::::|,=,\|llll;;::::| .......・..... |ロロロロロロロ#l;;l /\/ __ #. |:::::::::::|===|:::::|三三三三|:::::::::::::::|.=|;;":\::::::| /. |ロロロロロロロ||. ┌──、_,.. {..,,,,,, #|:::::::::::|==;:":::::::|三三三三|:::::::::::::::|.=|:::::" ,,;;"\ 》. ξロロロロロ ;,,|| # ,.l|____くz゙::゙‖|_/|;;::::/\,=";,,\:|,,:;;,::;,三三|::::::::::::::::|\,|::::/\ヽ,,: .゙:l... |ロロロロロロロ|| |==========| ::::::::::::::|/,,\";==.|;;" |三;;""::三:|::::::::::::::::|::";/";;::::::,= >.. |ロロロロロロロ|| l. |##三三三三| ::|::::::/\::::;;/ ==|:::""ヾ,三三三!__,,:::::|/\\::;;;;/ ./____,|ロロロロロi;,"||..,,..‖__|==========| ::::/ヾ";;:,:/|===|\:::|ロロロロロロロ#l;;l/\";:ヾ::/\ λ, ,.ξ :::::;;,,:::::::;;;;;::::::::/「「「「「/;,I三三三;#;;| ─;;" ̄ ̄ヽ",--,⌒ヾ~ ̄|ロロロロロロロ|| .┌─ | └‐┘l| |「「「「「「「|;,| ;;;;;::::/ /ヽ .ヘニヽ ヘヘニヽ、. .ξロロロロロ ;,,|| ,.l|__ |「「「「;#《 ,,..,,...,.、 .|「「「「「「「|;,| !-!-! Ll_l LLl_l-! |ロロロロロロロ|| |==== |「「「「「「|//;く‐-=ヾ |「「「「「「「|;,| / /ヽ .ヘニヽ/ /ヽ .ヘニヽ ヘヘニヽ.. |ロロロロロロロ|| l. |##三 ]「";;「「「〈#《〈〈,,,..丶\ |「「「「「「「|;,| !-!-! Ll_l. !-!-! Ll_l LLl_l-! . |ロロロロロi;,"||..,,..‖ |==== ;;;::::::;;::::,,,|「「「「「「「「|l. |「「「「「「「|;,| λ, ,.ξ :::::;;,,:::::::;;;;;::::::::/「「「「「/;,I三三三;#;;| |「「「「「「「「|l. |「「「「「「「|;,| | └‐┘l| |「「「「「「「|;,| ;;;;;::::::::;;;;; |「「「「「「「#;l :::;;;;;;;:::;;;;;:;;;;;:;;;::: |「「「「;#《 ,,..,,...,.、 .|「「「「「「「|;,| ___ |「「「「「「「「|l / /ヽi..〃、./ /ヽi..〃、. |「「「「「「|//;く‐-=ヾ |「「「「「「「|;,| トr‐イ |「メ;;;「「「「「|l Ll_l !-! Ll_l !-! .]「";;「「「〈#《〈〈,,,..丶\ |「「「「「「「|;,| ;;;::::::;;::::,,,|「「「「「「「「|l. |「「「「「「「|;,| /‰?F |「「「「「「「「|l. |「「「「「「「|;,| // ;;:?V从ゝ |「「「「「「「#;l :::;;;;;;;:::;;;;;:;;;;;:;;;:::;;,,,.. [:.μ::;;::;:へへ |「「「「「「「「|l
「そんな・・・ あいつは……なんてことを・・・したんだ・・・
こんな・・・取り返しの付かないことを・・・」
「一体・・・何人の人が死んだの?」
「わからない・・・ 数千人か数万人か・・・」
(あまりに一瞬で・・・全く現実感がない・・・ まるで・・・悪い夢のようだ・・・)
「ヴァルキュリア・・・ あいつ・・・ 王様気どりか・・・」
「これはヘクセンヤクトの男が持っていたナイフだ」
「おれは・・・今まで人類滅亡なんてどうでもいいと思っていた
でも・・・このままじゃあいつはまた殺戮を繰り返す
きっと多くの人は この惨劇が たった一人の魔法使いが引き起こしたことだなんて思ってもいないはずだ
おれたちがそう説明したところで 誰も信じはしないだろう
いつかはみんなもその真実に気づくかもしれない でもそれは・・・ またあいつが何万人か殺した後だ」
「だから今 おれが殺すしかない」
「あいつはおれたちが死んだと思っている ヴァルキュリアを倒すチャンスがあるなら それは今だ
たとえ相討ちになっても おれがヴァルキュリアを止める」「……」
「ダメ」「えっ?」
「今 確信した」
この世を破滅から救えるのは・・・ お前しかいないんだ
「やっぱり私は ヴァルキュリアを止めるために生きていたんだ」
「私が・・・ ヴァルキュリアを殺さなくちゃいけない」「……黒羽・・・」
(黒羽が・・・ たとえ相手がヴァルキュリアでも 殺す なんてことを言うなんて・・・)
_,,..,,_ / \\ / ヽ.〉/ 〉 .!_ __ / ./ ヽ /// ヽヽ ,..---...,,_ ..< \___ / `¨¨.// 〉l / 、>´ / / < // { \ ./. / ヽ.__/ , ′ ヘ >../. / __ / . / ̄.ヘ >... / / ヽヽ . / .ヘ.. >< / / ! {..:::.. ヽ:::... >... / ヽ / .'、 ,.ヘ:::::::::.. \::::.. >... `¨..:::, ′\ / ヘ:::::::::::::... \:::::.. \/ \ . i.::::. ヘ:::::::::::::::::::. \::: \___ ヽ !:::::::. ヘ::::::::::::::::::::. \ \ `ヽ 、 ∧::::::::. ヽ::::::::::::::::. \ ∨ . / ヘ:::::::::.. \::::::::::: ::ヽ::. ∨ {.:::. ヘ:::::::::::. \::::::: :::::::. ∨ . ヘ:::::::. 、:::::::::::... !::::::::. :::ヽ. ∨ ヘ:::::::.. \:::::::::::. :::::::: ∨ . ∨:::::::. \::::::::. :::::::.. | . ' ∨::::::::::::... i:::::::::.. \::::.. | i ∨::::::::::::::|::::::::::::::::... \:::::.. |
「えっ!?」カーーッ「えっ!? あの・・・!! えっ!?」キョドキョド「黒羽」
「でも こんな一瞬で何万人も殺せる敵と まともにやって勝てるわけがない あいつとおれたちの力の差は圧倒的だ」
「……だけど・・・ おれたち二人で協力すれば ひょっとしたら刺し違えることくらいは出来るかもしれない」
「だから・・・ 黒羽の命を俺に預けてくれ おれとお前は・・・ずっと一緒だ
たとえ二人で死んでも・・・一緒にヴァルキュリアを倒そう」
「わかった 私の命・・・ 村上君に預ける」
「行こう」
(おれは・・・ 黒羽の命を守るためなら どんな嘘だって つく)
_/ / ./ l .';; ._.. - 、/ ̄ ゙゙̄''←ー / l / ` ㍉ ゙l ../゛ .,..-゙ ....、 .ヾ.゙L l、 ゙ . / ./ .″ .゙〜 .`'i i"._..zー'' '| ----iik,,、 __l′ _..-''.l .ヽ,__.l, `7ト..、 ./ 、 ゙厂 ̄"'.丶 ,/´ .`イ l. `゙'-_、 .,Lノ │ ゙ヘ、 .! ./ │ .! ,/ .l、 `''' .ii‐" .イ゛ .l゙ ヽ /ヽ ( '" `-、、 / l .,./ l ヽ .'、 / ." / '广''゙ゝ.... l,,..″ ゙l、 ´ゝ..,,,,、 `''iレ .〉 `'―-っ__..―‐'l .l, .‐,,X'" `" .´ `ッr'" ! `',./ `゙\,, , _./ .\ `゙''-、 ._,,....i;;― _ /ゝ -、 、`─゙ / \ `'、. / ´ ." `、 ./ `''i←ー'⌒´゛ ,./ "″ .,,,..、 .ト、 ./ l /´ 、 .'"″ 、 l ______ ′ .! / │ ..l .''「 ̄゛ / ., ゙‐ /___ ! l、 .! | ´ ゙̄''''ー ..,,、 | ヽ 、 l `''- _,,,.. --┼¬テー- 丿 / : ‐'"´ ゙., .l i, 丿 .'| l゙ ヽ .゛./゙'''… '/´ .''゙、..._,ノ゛ `ッく,,,, _ "゙゙″ ./ \ : ...,,,_, .,..-ー¬-、 _. / `-..、. _, .,,冖″ .ヽ .`゙''';;r=,゙ ̄゛ ゙'゙ ̄''-、 _ / ´ ゛ ´゛ .  ̄ ヽ .l゙ .`>‐ ,,<、 ゙‐ ./″ .,i'" .゛.,,. .'ー冫 l .| ,..-′ l,, ! .}、 ./ ./ l 'ナ__
ドン ドドン ドン ドンドン ドン
「ここには もう殺す人間もいないか・・・ 次の場所へ行こう」
「あはは 寧子・・・ あんた まだ生きてたの?」
ドクンドクンドクンドクンドクンドクン
はぁ・・・ はぁ・・・ はぁ・・・
階
……かくも想い合って、なお擦れ違うこと幾度目になるだろう。
いつものように予想が外れ、ご都合天使は舞い降りない。もしかしなくても最期までそうかもしれない。水が高きから低きに流れるように自然に必然的に、最低最悪の結末へ刻々と段を進めているようにしか見えない。そう、未だピースが足りないにも関わらず、前回の時点で両名さえも死亡した方が「まだマシ」だったのではと内心思っているのだ! なんという死生観の麻痺ぶり。初菜が微塵にされカズミの首が飛び小鳥が崩落し佳奈までもが……下手に【再生】や【転時】への希望があるが為に、尚のこと始末が悪い。
奇しくも、今度こそ1巻8話の再現が如し囮作戦。それでいて「あの時」とは色々なものが違ってしまっていて。反物質の災禍を「生き延びてしまった」が為に、佳奈の予知した寧子の首刎ねを阻止する要因無くばそのまま実現必至。それを伝える手段無く禁断のスイッチを押させた彼女が如何なウルトラCで其処に到達しえるか……また普通に考えて不意打ちの失敗・諸共に死亡の確率が最も高い状況で「死ぬ時は一緒だ」と言いつつ暗に寧子を生かそうとする良太の目論見は……予知が実現するならばこれも失敗予定ということになるのだが(や や こ し い)。
ただし!原作が(以下略
……コミックス派はともかくとして、本誌をリアルタイムで追う連載派にとっては
アニメ情報と現在の展開のギャップが半端なくてなんかもうね!?なんかもうね!
やっぱり、小鳥の死がデカかったのだなぁ、完全に死人に引っ張られてる。
もう寧子を生かして、自分が死ぬ事以外、何も考えてないよなぁ……
というか、返す返すも、なんでこの決意を固めた良太が、一話冒頭の寧子刺殺という、正反対の行動に走るのか、ですよ。どう考えても繋がらない、数エピソード掛けて、2人の決別までの流れをやらんことには納得行かない展開なんですけども、背景まわりは直ぐにでも絶望の未来に追いついてしまいそうな有り様で。アレか??まさかとは思うが、真子さんが操憶魔法を持っていて、良太の記憶を弄って、寧子さんを真子さんと錯覚させ、同士討ちさせたシーンなのか??ドSで残虐極まりない真子さんなら、それくらいのことはしそうだけども、うーむ。
本当にどうするんですかねえ、コレ。前回で街が消滅して、もう世界そのものが無茶苦茶になりそうだというのに、立ち向かう術なんてない。もうプロローグの場面まで秒読み、結末は分かれど経過が分からなくて不安で一杯です。
とまあ、あまりの無力さに歯がゆい展開が続いていますが、寧子が良太に命を託すシーンはなかなか良かった。策もない、武器もナイフ一本しかない状態でヴァルキュリアに挑む良太と寧子、その姿はドンキホーテそのもの。でも、こうなった以上はもうここで倒すしかない。刺し違えてでも、例え2人とも死んでも、ここでヴァルキュリアの暴走を止める。無理だと分かっていて、良太が寧子を安心させるあたり、良太が寧子一途であることがハッキリと分かりますねえ。俺だったら、絶対にそこまでのことは出来ない。いや、大半の人がそうであるのは間違いない。
―――どちらに転ぶとしても先に死ぬのがどちらでも、黒羽寧子が「現状では」無力なままに終わる見込みが高い。仲間を喪った悲しみにイチジクへの憤りに希望を託された使命感に、なお解かれる事の無い記憶と共に葬られた力、有るか無きかも知れぬ箍だか鍵だかを外すには……これ以上何が必要だというのか。佳奈の霊魂か自身か良太の死か。ブリュンヒルデ、ヴァルキュリア、バルキリー。英雄をヴァルハラへと誘う死神……否、そんな意味付けで誘導されたと納得しようもない。
たとい高千穂または造物主による掌の上だとしても、「運命に負けたくない」……彼彼女の精一杯生きて想ってきたことが、ただ絶望に帰結するためだなんて……依然として心の整理がつかないまま日付を跨いで、いつ一息つけて心が休まるかも判らぬまま、徒然。これ即ち、早く一度死んでリセットしたいという捨て鉢欲求。あな救い難し。