ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

「紅蓮の悪魔」「燃え滾る魂!スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン」*ARK-V

 不貞腐れて荒野に走り出したジャックが魅入られたように誘われたのも、そもそもボマーがジャック達を呼び寄せたのも、石を積んだだけの神殿の内部が造り込まれてて微妙な顔面の像があるのも大体紅蓮の悪魔=隠しボス系地縛神の所為。ジャックはジャックで超官といいDカーリーといい変なのに見込まれる性質だが、久々に登場したと思ったらそれと知らずに、しかもまた地縛神に操られただけとか……ボマーさん可哀想。とうとう完結近い『ああっ女神さまっ』「天使喰い」編におけるリンドを想起するが、状況的に見せ場はなかった始末。完全に珍妙な頭部の始祖シグナーとバーニングソウルを説明するだけの係。

 敵手が「紅蓮の悪魔の使い」だったとはいえ、決闘中にそのボスを封印してカード化する荒業。しかし結局のところ「新しい戦い方」とは何だったのかとは思う。そのままではハメ殺しになる鉄壁コンボを回避したり逆手に取ったりとか、何がジャックにとって「いけない」ことで「あらゆる手段で」と言う必要があったのか……登場当初から結構戦術を駆使したりしてたように思うのだが。「デュエルとは、モンスターだけでは勝てない。罠だけでも、魔法だけでも勝てはしない」……他ならぬ彼の言葉で、遊星もそれに影響を受けているようなのに? 解せぬ。

 バーバリアン1号2号て……懐かし過ぎるだろう。現役チャンピオンのデッキに投入されてるカードなんだぜ、これ。街の看板にサイコやら儀式やら……劇中環境がどうなってるのか、それらのカードが脚光浴びる話が来るのか……ペンデュラム召喚(≒≠未来への思い)やらアクションデュエル云々よりずっと私気になります! ホーム塾は「ン熱血指導ゥ!」だし、シリーズ視聴者を笑わせる気満々で楽しい。主人公は「おジャ万丈目」×鳴海アサカ(VG)×初期遊馬みたいな印象。

 また新要素は新要素で……OCG化できそうにないという意味でアニメならでは、且つ5D'sとZEXALの後なればこそ「遊戯王ならそんなこともあるかな」と思えてくる不可思議。どことなく『デュエルファイター刃』皇帝杯編の冒険話を想起させもする。しかしこれが本流ということは、エクストラでさえないデッキ外のリソースが少なからぬ意味を持つということで……今回のストロング王者みたいな、ひいては親玉超官級の「ふんぞり返り型」ボスが相対的に不利か、逆に「敢えてアクションカードを使わない」ことで強さを……いやそれって普通のデュエルじゃん?

 最初からリ・コンストラクト・ユニバースで飛ばして違和感がない反面、その辺はまだしっくりこない。お楽しみはこれから、というより「楽しめるようになるにはまだまだこれから」ってところか。