ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

《幻影の仔/Phantom Whelp》/岡本倫『パラレルパラダイス』第35話






パラレルパラダイス(1) 特装版: プレミアムKC (10Pの描き下ろし漫画、設定資料などを収録した36ページの小冊子が付属)←電子版もあるでよ

溢れ出る愛欲。 : 続・黒のノエル

              |:i:! .〃                    |:| |:|                |:|
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        =ニ二三三ェ三三二ニ=    .|:. \\. \ | :|  |    \      .___  .!:!
               `YY´           .|.   \\  |  |      \ _,∠_      `/:'
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                | |          |         \ __ r ':rくゞミ';、 : : : : : i:  // /
                | |          |           !  /  {: : : : :Vハ : : : :r' ///-=
                /:∧  .       |\       .|/   _`ア¨´:ゞミ';/  // -=ニ
               .///:∧        |:. \    ..r'ェx=ニ孑ヤ´ ̄ ̄ア’ーテ彳’-:=ニ
              //ムムム________ ,r='¨´       ji    Y  /-=ニ三三三
      ___   〃¨Tl¨Ti¨Ti¨Ti¨Ti¨Ti¨Ti¨:ア        〃    }./-=ニ三三三三
__ , ・´    `マ/  | ! :| ! :| ! :| ! :| ! ∠二又        /’    /-=ニ三三三三三
       _   `'ー=¬冖¨ ̄¨冖r:f:f:TK ヾx、     .<     /-=ニ三三三三三三
ー==ニ二_                   L|_|_j」`゙  `ir--==イ\  /-=ニ三三三三三三三
         ̄冖¬=ェ、__ ,            L_ ___ >'-=ニ三三三三三三三三
     ,r========================x -=ニ三三三三三三三
    /〃¨T l¨T i¨T i¨T i¨T i¨T i¨T i¨T i¨T i¨T i¨T i¨T i¨T i¨ヾ;ム - = ニ三三三三三三

「どう? ティアが作ってくれたタルト おいしいかい?」

「…… ……」

「そう 良かった」

「カイ様は 崩月を迎えても死なない現人神だから きっと 私の願いも叶えてくれる
 何も心配しなくていいよ お姉ちゃんに任せておけば……」

ザザン ザザァ

「いるかい?」
「いや……いないな……」

「……さっきまで いたみたい」
「なんで?」
「あれ」

 " ./ / / ._,..‐、.ゝ        ../゛  、  'i, .l.   '.  l   /  /  ./'-_
  .'゙ .'´_.. -ー'″.、 `'           ,ノ″.'-,、 `'-..,_.ゝ l   ′ ‘  < /   ._,/. "        ー−
| ̄| ̄ヽ .゙'  `          ̄   .゛.‐''-、_ : 二_‘  `゛        _,,,, ‐''`-、、 __─────、
                    −  : ''`゙ツー-i―-___ -‐''゙ /  .,/_,, ‐‐  .i  /  . .´`''〜 ..、
  -'"`''―  ._, __,..、 ¬──   `ー ...  ..,,'"- ,l,,,l,,'\ `       _,,-" '-ヽ ″ .l゙ ./ ,/ . / ,. ヽ
              `゛                 ` 丶 . .i . ´ ゙゙̄ ̄/> ..,,__;;‐        .__二,゙ニ彡-‐''" .\.
.___ ------___、                     ''''      .`   ‐ :  ̄、゙.゙.' ゙゙̄'"゙´. ヽ  '. ゝ .` ゛
..,  .     i'    .`゙'''''-.._          .           ―ー
..′ /    ,ノ  ,/  ..    `ヽ.    ,, -───,_.   ,, ー-           ___
 l,  ′ .,./ . / ,/゛. /   /.゙'、                   ,.. -―ー−'''`゙゙´  , ; .` ̄`"''ー..,、    ̄´
` .゙‐     ゛ ".ー''゙゙..-'',゙,, -" .、゙'`'              / 、  l  ; t  |  .| |   ./   ,- .`゙'''‐、
.__   .____ ー''"、  `       ー-          _./ '、、 .\ \  ! .!  .!  !/  ,/ .,..-"  _... .ヽ
.  ゙̄ ̄ 、.  .'、 ."      ..      .__. -―‐'''"゛ .'ー., \ ,.`'-、´        .`  ´,,.. -‐'',゙.  .,ノ. \
゛ `  "  ゛″      .--     ._/^゛      、 、! .i  .`'ー.、~゙'¬          .ー ゙̄,゙,, '''"゛ ゝ
  : . ‐'''   ...-ー ̄ ̄    . /   、.  l ヽ   .! ./  :!    i‐   ゙~'''―ー.  -.〜―.''''''″.-. "
., , ._,                  / i 、、  \ \ ヽ  .l..ゝ  !   /   ,/  ,,,-'" ,..  ゙ミ-゛ .゛  .__、_
    .`''― - .、           '゙.r' `'、, `'ー ..,,゙'‐゙'. ゛          ,,,.. -‐'',゙.. -‐'″  / 、
.!  .i   .   .`'''、        ″| `'';;- ,,,,.__                '.,゙ニ‐' l, ヽ  ―
│ ! ./ . /   .,! `'-、      .‘  ! ゝ .l  .! `i^"''―ー¬―';;.¬'¬''/゙゙.l .ヽ .′      _ ..,,_
      '"゛._,,,..-''゙、. ゙''                  ‘  " ゝ  !  ! ′ ′                 ´゛
----‐'゙゙゙ ̄ 丶                __. .                   _,,.. -―''''''''¬―ー- ..,,_

「なんだ こりゃ?」
「魔物の 足跡です」
「……」

「おれが見たのは こんなちっちゃな女の子だ」
「でも……」
「リルが言うんだよ これは魔物の足跡だって そして赤いリボンをした魔物は夜な夜な人を食べるから 退治しないといけないって」
「……」

(リル…… あの地縛神のイルカか……)

「ん?」

              ト、    /}
             |:::}  /::j
             |:::{ /::/
.              !:::V:::/_,,.... ....,,_
             ン<         `丶、
              / \:::\  、      \
          /    \::}  |       ,
           ///  /   |  |        ,
.          {{{ {{ -{‐-、|  |        }
           Vハ从いッュ从` |         {
            }  {::i.V|  |         八
              {   V ノ|  |   i      \
             ヽ  _, |  |\  i   i   \
                  `iー- |/⌒ヽ.  i   i    ヽ
                 │ /     ハ i    i     ,
                  | 〈      /│ i   i     }
.                |  [辷ー- / .{‐=ァ   j     jノ
              | /l|'⌒7´-‐く 《   ゙   } /
               |j/刈___/___,ノ\》 /  ノ/
             / : : :しイ : : : ヽ : : \{   (/
               〈 : : :/| : : : : : : :ヽ : : 八ハ八
             \厶|_: : : : : : :__Lノヘ__〉
                 |丁~ ̄「
                !{   |
                   [_辷_亅
                  `¨´

「いた」ガチャガチャ ガチャ*1

「どこ?」
「この先の波打ち際でしゃがんでる」
「………私たちには 全く見えませんねぇ……」
「……えっ?」

「見えるけど……」
「えっ?」
「私にも見えるよ 小さい 女の子…」
「……」

「ルーミ あなた一体何なの? バイコーンに乗れたり 私たちに見えない魔物が見えたり……」*2
「それに…… なんなんだ そのクビのアザは?

「その……これは……」
「その話は後にしろ」

「魔物の話を聞くのが先だろ おれが行く 何かあったら援護してくれ」
「……」

「昨日の人間ね 私が見えるなんて 驚きだわ」

「私にかまわないでくれる? あんたたちには関係ないから」*3
「砂を掘って 何かを探してるのか?」
「だから 関係ないって言ってるでしょ!」

「人間なんて大っ嫌いなのよ!! 私をこんなに苦しめて!!」
「君は人間じゃないのか?」
「違う!! 一緒にすんな!!」

「どっかに行け人間!! 私にはもう時間がないの!!」

「何の話?」
「女の子が… 何か怒ってるみたい…」

「わかったよ でも一つだけ教えてくれ  人間が嫌いだから ここで人を襲っているのか?
「そんなわけないでしょバカ この私が本気出したら こんな村 簡単に全滅よ」
「そうか ならいいんだ」

「でも夜ここにいるなら 人が襲われてるのも見てるんじゃないか?」
「見てるわよ」

「人間が人間を食べてるのよ 全部私のせいにしてね」
「人間が?」
「だから人間なんて大っ嫌い」

「……一体何の話をしてるんだ?」

「人間に関わったばかりに……お母さまは……」

      |i!i!i!:;:;:!i!i!:;:;:;.: i!i!::圭::::::/
       |::::::::::::;!i!i!i!::::::圭圭_/
      └┌――#彳 ̄ ゝ
       /  ̄ };;;i!i!i!{ ̄ ̄,
        /i!i!    | }i!{    |
      { .:i!i!;':  ト }i!{     |
      人 i!    | `ヽ}i!{   |
     }i!i!ヽi    |  ',/ i!  |
     /}i!!{   >,,.ハ  i }i! | |
    i i!i! /  ヽ  レ !i! / !
    /´´i!i/   { /  i!i!/ )
   i  iノ    /i´゙   /   /
  丶ー′,: ''"゙´}i!{ /  / ,'
        (...,,,_...-'"i!i!!  / ,′
       _...- '"´ i!i!_....ノ ,'
    l´  }i!{...-イ}i!{    /
   ∨''"゙/  / }i!{ /
      !/"~  }i!!{/
      (_...,,'-"ν

          λ
          (i!!)

(そんな……手から血が滲むほど砂を掘って……)


「なぁ 時間がないんだろ? だったら 俺たちは今5人いる 探し物があるなら みんなで探した方が絶対早いぞ」
「!?」
「何を探しているのか教えてくれれば 協力するよ」

「…… その……」

「そっ……」


「そんなの関係ない!! 何度も言わせるな!! 私は人間なんか絶対信用しない!!」

        \   \ー=ニ二彡   ヽヽ ヽ  /  . : : : : //. : : :     . : : /
          \   \: .     . : _} }: :/ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ./. : :    . : : : :/
           \     ー=ニ二: /`ヽ/ ̄ ̄`ヽ、    \     . : : :/
           ヽ: : : : : :  /   {`´   ̄ ̄ ` \     \___... ´
              ` ア  ̄/  ,   、   : .     \    ヽ   \
                /   /   ハ   {ヽ     : .      \    :. \  ヽ
             / ,  ,   /{ ',  ', \   : .      ヽ   :.  \ '.
.           ,' /  :  /i |  ',   V' \    : .     :.   :.    '.
            . /   ' /:|{ |  ', ,〃.    `ヽ、  : .      :.   :.    '.
.             ,     ' / l斗=='^′',   ヽ`ー==--- 、   :.  :.     '.
             / ,{  / / l{ | '.    \'.        `ヽ、 、   :.  :.   }
          / /:{ :/ /: l{| ヽ ‐-  ヾ、    -‐   \\  :.   '.   {
.          / / {/ / :i l{ィtぅ三三ミx   \  tぅ=ニ三ミx ヽヽ  '.  '.   {!
         / イ } / / :l! {{ {'´    \ `   \       ゚ 。V',', '.  '.  {'.
        ,〃 /// , '  ,| {、{         '               } } ', :  :i { '.
.      , '/ {//, '   / ,|l ∧ ヽ、     , ニニ=ニ二ヽ         }ノ /'. l!  :{ハ{
.    ,  {  {/イ } '  ハ ∧  \   .::/     :.       / ハ∧}  }  ヽ
    /   ヽ/ {: ,'  / ハ{: ∧      {/         }    /o ' '  } :. }  }
.    {    ´   {/ , /  { { {  ヽ.   ヽ ___ ノ    .イ{ヽ:  :  . ∨   }
    ヽ    _/   ィ :   { : {゜し'>..    __,    ..<| 0l :ト、  :}  {:、  }
        く_/.:{ i  { '. '. ∨,/  ≧: .   . . .:≦  | :.  } }   }\{::.\ ′
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「人間なんか大っ嫌い!! いいから早く帰れ!!」

「帰れ!!」
「……」

「人を襲っていたのは あの子じゃなさそうだ」
「そんな言葉を信じるのかい?」
「信じるよ おれは最初から あの子が魔物だとは思ってない」

「ただ…… 何があったのかわからないけど 人間をすごく憎んでる」


「ヨータ」
「ん?」

                    ___
                   , ='  ̄      \
                   ゝ_, -‐一'、    、
                    _,.-‐一ゝ,    ` 、
             ,---、  |  、   j ゝ    `ヽ
                l/´ /ヽ|、  `j  ̄!、 ' ,      ',
                  ヽl    `ヽ´ ヽ人 i 冫     ',
                 ヽ、〃   ``ー-=、 j/_,       ',
                    ヽ、                    ',
                   ぃ、                 ',
                     `ーヘ、             ヽ
                    に、                 ゝ、
                      丶
                          ヽ、
                              `ヽ 、
                                 ヽ、

「お願い 手伝って……」

   `゙'</////フフ77liァ zsx。_                         ///////
       `゙'<//////////////≧zs。_                 ///////
          `゙'</////////////////フ7liァx 、            ///////
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                          `゙'</////ヽ〔/〕/〕l/=‐< l
                                 ``ィ升≧ム≠芋竿=ミx 丶
                                 ィ㌢               ヾ  \....
                           ィ㌢                   \ ヾ..、....
                           //                    ヽ `、\...
                             /          /  /   / λ i|    ハ `、...\..
                          /           / .//   / ./ `、 |     ハ /......ヽ..
                         / / / /   /l //   / //  _L」!     i|乂_/.
                     ///  /  |   / l/ |‘, / // ´_.l /l      .l/ .|.
           _            / /  /l   |  ./ ' ̄「` ヽli/   '´_,ムxzォ l.λ |   |.
         ∧ \          /| / i|. │ i|. _,.二__   i|   'ヤて苅 リ/ ハ/  l
            ヽ \             |./ lハ  | i|.ヤて苅ト  |   ,乂r;ソ.。.. / イ    l
           丶 `゙'< __    |′ 乂l l ∧.。乂rン.::  、   ::::::ii/イ ./    l           /Y
             >r       ヽー-- 、小 / :ハii:::`::::           .ii./ ./      「        /  ノ
    ヽ`゙' ー---- ― ''"     v   }    ヽ-</ィ. ii.      r ,     .イ ./>―‐<ハ      /  イ
     ゙ ー------−¬  ヽ ‘, ‘,    //:::ヽ し>:....        イ:::://:{    /:::/フ7>-イ  .l
               |  l    `¨「ヽ-′ .   レヘ::::::l  V::::::::/≧='´  |:://::/   /:::::/      /    丶、___,.. . 、
               / /ヽ. ヽ/ ヽ___ ノ   } l::::/  l::::::::ハ 丶   ///::/   {::::::l      /  -イ    ___ ,..  -‐′
             / /  ‘, ‘,      `/77ァl/<ト.  乂::::::ハ     ,l//::/    _ヽ:ハ     {  /     \
            / /    ‘, l      //// リ ;   ∧::::ハ\ ///::/:|   / l :/¨¨>---ヽ- l  r‐ 、 \
           ̄        l_/      //// ハ /   ./ ハ::::::l ./:/// .|   l   /   ‘,  / /ハ  {   \ \
                       /// ./   ハ′ ./  l○「>V=//○ l ∧   ; /      ‘, l / ∧ ‘,    \_〉
                          /// ./   / ! /  / ,. ィ:i:i:〉l |   ‘, \ .i |.\     ‘, し′   \ヽ.
                   /  {( ./   / {   ./ /i:/¨|:i:V |   ‘,  \|.....・ト            `′
                   /    乂   / 从.   l/:i:i:i/  |:i:i:| |    〈   :ハ...・| \   ヽ
                  /    /   / /。小 、/:i:i/__ . |:i:∧ハ    l / :{:ム.・レ'´\   \

「お母さんを…… 助けて……」


―――第3巻の表紙は順当に?ミサキの模様。収録範囲でいくと……ととととメメントモリともあれはたして、ピナコの「助けたい」人がティアでもハナハナでもなく「妹」……怪我だか病気だかで包帯グルグル巻き状態(ほんのり極黒最序盤の寧子を思い出すが、少なくとも鎮死剤や崩月といった緊急性のものではないだろうと憶測)。思えば多くは語られていないカルに殺されたミサキの「姉」といい、この異世界における姉妹血縁ってどういう風に発生するんだろう。いやそりゃあ、同時期もしくは数年内に容姿が似通った子が「城から出て」くれば、更に送られた街が同じなら姉妹が出会えるかもしれない。逆に言うとお互いにそうと知らないまま別の街に姉妹がいる可能性もあるが。そしてまずもって、城の内側で行われている子供の生産方法次第でもある。魔術的にか科学的にか、もっと単純に直裁にか。
 あと今回、人間のではないけれど、「母親」という言葉が初めて出てきたんだなって。ルーミ達には馴染みのない概念かもしれない。あるいは街に来たばかりの頃、世話をしただろう誰かしら複数系がそういう存在に近いかもだが。

 閑話休題。誰が誰を何を信じるか、どれくらい信じているかという話。ピナコは妹の為にカイを信じる他にない、なかったがティアの疑問にかこつけルーミの首輪を探ろうとしたり妄信というわけではない(あるいは妹を助けるためにあらゆる可能性を求めている?)かもしれない。あと街の守護神にあたるはずのリルに対しては信じているというか「その言葉を利用している」という印象。前提として「本当にリルがそう言ったのか」「だとすれば悪性という感じでない幼女に対し敵対的である理由があることなる」疑問が発生し、なかなかややこしい。軽くまとめるに、

  • ヨータ側の思惑:嫉妬神を倒したい/幼女が悪でないなら助けたい
  • ピナコ側の思惑:(妹を助けたいから)カイの遣いとしてヨータを死地に連れて行く予定/リールの守護者として魔物は殺す
  • 幼女側の思惑:母親を探している・助けたい/私を苦しめ、罪を被せる人間は嫌い
  • カイ側の思惑:久々の男を味わった上で殺す/「魔物」に対するスタンスは不明
  • リル側の思惑:「嫉妬神は既に死んでるキュ」/「魔物は殺せキュ」

 おまけに幼女の言い分を真実と仮定するに、リール住民を(吸血鬼かグール的な性向で)殺してるのは嫉妬神の使徒カイかもしれないわけで、だのに嫉妬神が死んだと言ってるリルがそれと知った上で「海の魔物」に罪を被せている……カイとリルは繋がっている? ―――あるいはもっと飛躍するに、幼女の言う「お母さん」とは陽太が倒すべき「嫉妬神」その人なのやも。やばいなー……もしそうなら前提が崩壊しまくりだ。いやリールきてからこっちジーニアスに知らされた前提が揺らぎまくりだが……本当に第一印象怪しさ爆発のヤタガラスを一定以上信じてたんだなあって改めて。

 ジーニアスに問いただしたい、もしくは情報共有した上で相談に乗ってほしい事柄が……次回(3月5日)以降もどんどこ増えていくんだろうなって。単行本準備にともなう休載にかこつけまあた更新遅れたけど、最近を思えばマシ、のはず。そんなこんなで幕。

*1:意外やハナハナの得物は太腿に括りつけた短刀らしい。目が悪いという自己申告や複数装備してるように見えない事も考えると投擲用ではないね多分。

*2:「魔物」の少女が実体の薄い霊的存在だと仮定して、むしろ乙女でない方が見えないものではと思いつつ、交尾することにより「解放」される「キャップ」なり「機能」なりがあるとしたら中々ゲーム的だなって。

*3:この発言は、「人間以外の種族・存在の争い」があってその点で真実人間は蚊帳の外であるという示唆かもしれない? そもそもこの異界において「君たちの言う人間って一体何さ?」(唐突なダリフラ5話並感)。それでいて彼女の言う「お母さま」のように、人間との関係性を持つ存在が居る。とすると逆に持たない者もいる。ヒトとは後から来た、生まれたモノなのか?