ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

《急報/Raise the Alarm》/岡本倫『パラレルパラダイス』第88話





残酷な真実。: 続・黒のノエル

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―――二週間の猶予があったのに結局ギリギリなのは何故か。色々とあって元気が減っているからです(本音)。


 ともあれ、使者リリア(これが「現在」の彼女でないとしたら同時に存在してることになり、それ自体はありうるかもしれないが危地に更なる混乱を招くので流石にそれはないか?)の報せでさっさかミース行きが決まる。なお具体的な方策は無し。孤独な地縛神ヴァルカンを落涙させたアマネの切り札「銀眼」こそあるが命と引き換えでも確証なし。サンドワームとかアクアブレス特攻くらいしか思い当たらない(FF5並感)しカル=ケートス戦のような現世地球から情報持ち帰り自体がもう出来ないと他ならぬ「リリア」からお達しされている。一日に一人のエサを要求されている関係で何か探したり準備する時間もほぼない。なんという出たとこ任せ。
 不確定メタ要素として、「ヨータと出会ったリリアはいずれ太多陽太を送り出す怪異となる」因果の存在があるが……そんなの他の面子に説明できないし算段に加えられもしない。それでいて彼女の存在は朝比奈みくる(未来)とかエロゲードラゴンナイト4』じみた予断を抱かせるね……はてして、明日。


 ところで思うのは、地縛神という括りでいて彼らは見た目も境遇もバラバラだなということ。ミースのジーニアスはガーディアンを選別する役割を持つし、リールのリルならぬリルドールは人型というか人魚のうえ子持ち人妻(彼女にとって信徒とは現生人類ではなく人魚なのかも)。そして前二者に対して、廃墟に置いてけぼりのヴァルカンの一人ぼっちぶりといったらない(地縛神と言いつつ行動範囲に個体差もある疑惑)。かといってサンドリオ住民が地球時代の遺跡に移って色々探ったり砂嵐で守ってない場合とっくにガリアが〈嫉妬深い神〉こと仁科を覚醒させてたかもしれないわけで。そのガリアに貴重な話し相手マヤが殺されてもどうとも出来ないのも辛い。
 ただ割と人間寄りのジーニアスからしてそうなんだけど、「聞きたいことは沢山あるのに質問する前にどっか行ってしまう」側面からすると、神殿跡地でぬぼーっと佇むトカゲだかサンショウウオは「話を聞きやすい」という人間視点からするとかなり重大な加点要素があると言えるかも。言ってどうする。しかも今回スルーされたしな。サンドリオ組からするとほぼ意識の外っぽいし陽太は会ったことないしルーミもミースの危機だしな。
 そんなこんなで、ガリアへの意趣返しとアマネへの礼を兼ねてなんか情報を漏らしたりしてくれないかなあと思いつつ。