《ムーア人の騎兵/Moorish Cavalry》/岡本倫『パラレルパラダイス』第106話
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— 蔵間マリコ@パラレルパラダイス応援中 (@kuramamariko) 2020年1月11日
今回は週刊ヤングマガジンで絶賛連載中の岡本倫先生の異世界ファンタジー漫画『パラレルパラダイス 第106話』の感想でも。
興味のある方は、遊びに来てください!!#パラレルパラダイス
(前回の感想はこちら) (感想記録モーメント2)
越えてはいけない一線。: 続・黒のノエル
―――最初から処し方が決まっているにも関わらずその言い草には、些か腹に据えかねるものがあります。まあそりゃね。「現行の世界状況(寿命二十歳未満で文明衰退ギリギリ)」こそが平常正常で、それを守ることを思想信条としている(あるいはこの状況だからこそ利を得られている)側の人間からすると寿命を上限開放できてしまう存在はバグにも等しいだろうね。「三千年前の男」の記録に触れたことがある場合(界隈では【国母様】は当時の実体験者かもという予想も)、なおのこと。そこいらは差し置いても、件の外道騎兵隊長がどの辺の地位にある(生物的な意味で)何者かという疑問もある。現行のガーディアン達より格式でも、「見た目年齢」でも上……つまり普通なら崩月の期限ギリッギリであるはずなのだが。
およそ現生人類のほとんどがそうであるかもしれないように、そういう風に死ぬ(現地宗教上では天国行きとされている)ことを強固に受け入れてる場合と、国母様が怪しまれるように何らかの寿命延長措置を受けてる場合。前者であれば宗教上許されないという建前で嫉妬心も隠せて、後者なら自分たちの支配体制を揺るがすものはとにかく許さないとなる。これまで陽太が何を為し、どれだけ助けたかを全く斟酌しない……あるいは都合よい功績だけ頂いたり、城の中でグロいことをする利用し尽くす算段か……でも首を刎ねて殺せと命じた。棒と玉、ややもすると遺伝情報だけあればいいって? どうにも読めない。
そんな手合の前に主人公は鴨葱よろしく顔出し話しかけようとしている、それはそれで心配なわけだが。ところで数話前、レジスタンス拠点で留守番だったけどガリアの「食事」になることを逃れたらしいと扉絵で示唆されてたリール出身船乗り2名はどうなったのかって懸念がある。彼女らはサンドリオで保護されてないかと思ったが今はその方が危険だし、もしも騎兵隊に襟首を改められたら即死だ。思えば『極黒』の序盤でもそういうところあったな(人体実験被験者ヒロインたちの首輪ハーネストがテロリストの印として指名手配されていた)。騎兵隊が「男が現代に現れた」はまだしも、「サンドリオに男が居る」という情報の源は彼女らの可能性があるのも苦しい。レジスタンスがガリアに誤認させられてた情報しか知らない二人からすると、サンドリオも容易ならぬ場所でルーミ達はそこから戻っていないのだから。
もひとつ言えば、騎兵隊をここでなんとかしないことにはミース、ひいてはリールにも累が及びうる。それでいて陽太と交尾済みにも関わらず『情通の輪』とやらが浮かんでない娘が二人ばかり居ること。これが奏功するような事態ってかなり陰惨なものを想像されてしまうね……。
しかし下手に魔女が暗躍したり暴れたりしているより血生臭くない……血生臭くない? 魔女も元人間ではあるにせよ。いや騎兵隊のバックが、城の中身が「人間的」であるかはまだ不確定なわけだけども。かくして日付変更後二話分遅延続行中のこと。