ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

「Dive into the Mirror」⇔「Alive A Life」(第5・6話)

◎ 仮面ライダー龍騎 - YouTube東映特撮 YouTube Official

「そのバカなことにしか賭けられない人間だけがライダーになる。戦って生き残る事しか考えてない」
「こんな戦い、何の意味があるんだ……?」
『お前にふさわしい生き方をしたいなら、戦え』

 シザースというライダーの特性は、設定上屈指だか随一だかという装甲の厚さにあるという。付け加えれば契約モンスターの中でも小型なボルキャンサーとの連携戦闘か? 多数召喚のインペラーは例外として、他のモンスターは一度の戦闘でアドベント一回きりのイメージがある。ドラゴンナイトのストライクなどはアタックベントを複数回使ってたが。
 召喚機の鋏は左腕に装着されており格闘武器として扱える。龍騎にも似たことが言えるが、手持ち武器タイプのライダーと違い右手が不自由だとベントインが不可能になる、はず? そしてストライクベントは右腕にも鋏を装着……タイガの両手爪もそうだけど、解除が任意じゃなかったら使った瞬間手詰まりになるよねアレ……。
 攻撃力は契約モンスターに準じて高い龍騎、蓮の技量に加え戦術の多彩なナイト。そして劇中三人目となる蟹ライダーは……他に比べて可哀想な位カードプールが狭い。ストライクベントガードベントファイナルベントだけとか、堅実かつシンプルにも程がある。それでいてナイトにファイナルベントの打ち合いで競り勝っちゃったりと、弱いわけではないのだが……デッキという急所を破壊された為に脱落。


「オレはモンスターから人を守るためにライダーになったんだ。そのためだけに戦うつもりだったし、これからも……けど、あんただけは許せないと思う。戦わなきゃいけないと思う」
「そいつが許せないから戦うんじゃない。仮面ライダーだから戦う、理由はそれだけでいい」


 中の人は須藤刑事。リッチーに比べたら段違いに真っ当な社会人に見えて……その実は外道。馬鹿正直が過ぎて、信用できる相手かどうかも確かめずに優衣や蓮の情報を教えてしまう真司とどっちが傍迷惑か……人喰い上等な時点で明らかなのだが。蓮への交通事故誘発や優衣の誘拐を考えると、能動的裏切りではなくとも「無自覚の悪意」というか、善人の善意が良い結果を招くとは限らないというか。それでも一喝して以降は後を引かず、真司を制し須藤と戦ったり優衣を気遣う蓮さん男前だわ。優しさと厳しさの同居する……いつか真司とも戦うと宣言する所も含めて。
 人殺しを人喰いで覆い隠し、人喰いにより舞台から降ろされる。まるで即席怪人の如き扱いで、しかしライダーであり、人間であった。紙一重の表裏というやつか。善悪も、生死も。人間社会にモンスターとライダーを紛れ込ませた事で助長されはしても、元々歪みとしてあったものも多いやもね。

 はたしてライダー対決以外でも、解放されたボルキャンサーの前に両肩盾に剣というイカした格好で舞い降りる龍騎とか、ラストに登場したメカメカしさ全開のゾルダ銃撃とか、特撮的においしい所の多い回でありましたとさ。背負い大砲といい狙撃砲とい好きなデザインなのだけど……詐欺師ドリューは性格的にどうしようもない所があったので、北岡弁護士の登場は楽しみだ。