ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

「Dive into the Mirror」⇔「Alive A Life」(第7・8話)

◎ 仮面ライダー龍騎 - YouTube東映特撮 YouTube Official

 あ、何時の間にかメタルヒーローシリーズ「ラスト2作」の前半『重甲ビーファイター』が配信開始されてら。レッドル途中交代とかブラックビートル(≠メダロット)とか大分先の事しか思い出せんが、懐かしい。

 『龍騎』(曖昧)⇒『ドラゴンナイト』(半分)⇒『龍騎』(再び)と来てまだ序盤、戦闘シーンは中の人達の事情とやりとりを除けばまだ共通した部分が多い一方、展開上カットされている場面もある。ナイトが龍騎にトドメを刺そうとするシーンとか、疲弊したナイトを襲うボルキャンサーを龍騎がライダーキックで消し飛ばす場面は『ドラゴンナイト』には無い。前者はレンがキットの拳を受け止めた時点で「訓練」が終了となったからで、後者はモンスターとの契約設定及び敗北の意味が異なる為である。
 そして7話冒頭、夜中にゾルダ先生に銃撃されてビヨ〜ンと逃げる面白シマウマも初めて視た。すわライダーか、もしくは雰囲気あるモンスター被害者役っぽい吾郎ちゃん(荒事も料理も両方いける)とか、寝ボケにも程がある真司の消火器騒ぎとかも。本当に現役放送をロクに視て(覚えて)なかったんだなあと思いつつも色んな事が新鮮でならない。
 
 祭の取材に行って気づいたら一緒になって神輿担いでる、とは先輩の言だが……取材もしてない北岡弁護士の逃走劇に二度行き会った挙句派手なカーアクションに付き合わされたり、完全に巻き込まれ体質だな。
 ところで北岡先生、逃げ場無しと見るや土下座したり、颯爽登場した吾郎ちゃんに丸投げしたり……自分の身が危ないのに須藤みたくライダー(契約モンスター)の力を使ったりしないのな。ドラゴンナイトのJTCなんかは鏡から行き来できる能力を仕事に有効活用しまくっていたが。あれか、追われて逃げるのも「ゲームみたいなもの」なのか。それとも「生の実感」を得るためとかか。

「吾郎ちゃん、あとはよろしく!」
「クライアントが白か黒か、なんて、どうでもいいんだよ……金にさえなれば」
「俺はな、人間の欲望ってやつを愛してるんだよ」

「いいか、俺は仮面ライダーとして命を賭けて戦っている。たった一つの目的の為に。だがお前は成り行き上ただライダーになっただけだ」
「俺は勝たねばならないんだ。お前にだけじゃない、たとえどんなライダーが現れても、俺は勝つ」

「でも俺、嫌いじゃないですよ。北岡さんのこと」

 逆に言えばライダーとして戦う以外の事はしてないっぽい蓮。ドラゴンナイトのレンも職業:ライダー(しかも子供の頃から訓練を受けている)だったりと戦いに生きる男で共通……かと思ったら、真司とは比べ物にならない器用さ。はて、蓮は今回以前何処に住んでたのだろうか。レンじゃあるまいし宿無しではなかろうが。
 翻って北岡、「格好いいし金になる」という理由で弁護士やりつつライダーである。自宅でも外でも優雅な食生活だったりマッサージ満喫したり、数多の欲望を満たす才知を持ちながら……何だっけ、難病で命の限りを知らされているんだっけ? だから「永遠の命を手に入れれば全ての欲望が満たせる」などと嘯く、いや本気なのだろうけど、順序が逆かもしれない。戦いに合理的にかこつけないと人助けできないかもしれない蓮といい、屈折気味? そして真司は愚直で粗忽で迂闊……ただ北岡についてまわり、彼と色々楽しんだり仲違う様子は映画『最高の人生の見つけ方』のワンカットを想い起こさなくもなく……しかしゾルダは龍騎を撃った。撃った方も撃たれた方も、相手の素顔を知らない。シリーズである事を考えなければ、ライダーに顔を隠させた神崎士郎は確かに慧眼と言えるな。悪魔的とすら。

「人間はみんなライダーなんだよ!!!」

 本編には出ない男の台詞である。もしかしたらSP版も最後に配信されるかもしれんが。その逆だか裏だかは「ライダーは皆人間である」ということだ。極当たり前の事だが、ライダーバトルとは人間と人間が戦うのだ。この『龍騎』、この2話は特に、OREジャーナルの人々といい神崎のおばさんといい、ライダーもそれ以外も同じ様に扱う感じがした。かくして一先ず筆を置く。