ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

『美大受験戦記 アリエネ』第67話――《吠えたける鉱山/Howling Mine》

「てめーら、目ぇ覚ませ!!」

(第66話の感想はこちら)

 第67話「自分の絵」(4月8日発売ビッグコミックスピリッツ掲載)。弥生さんが吹 っ 切 れ た 。

「じゃあ聞くけどな 「自分の絵」って何だ?」
「じ・・・自由に好きな絵を描けば「自分の絵」になるだろっ」
「バカ、この国でそんなことしても 相手にされっかよ」

「俺には・・・特別な価値がある「自分」なんてねぇよ……
でも、おまえはあるのか? 評価(ジャッジ)に負けない程の価値がある「自分」ってのが・・・」

「「価値がある」って現実も見ないで信じ込んでるヤツが・・・中二病って言うんだろ・・・」

「女も・・・男も・・・恋愛とかで泣かされんのはいいんだよ・・・
相手が・・・自分を泣かすのに値する・・・「絵」を描いてるならな・・・」

「ただ・・そいつが・・・つまんねぇ絵を描いてるヤツなら・・・ぶん殴って捨てちまえ・・・」
「………………うん・・・」

 事務所チーフにボツられて凹む光河。中二病も「中二病と呼ぶ風潮」も彼にとっては厭わしいものなのかね。しかしそう理論立てて批難したところでどうにもならぬ感。有も引き摺られてか、あるいは勝負(写メ)に拘ってか、揃って翌日も張り詰めてガチガチになってる所に……月岡弥生ツナギ姿で再臨。一瞥するや有を殴り飛ばし、二人の絵を破壊して大喝。次回、スーパーOSEKKYOUタイムはーじまーるよー()。表紙に曰く、「中二のまま戦え」と?

―――そういえば弥生さん、最近ずっと片想いで一喜一憂する初恋乙女状態でしたが、当初のスタンスは「自分」というものを強く持つ所にあったような。最前、絵も恋も投げ出そうとした所に届いた戸谷隼人の「あきらめません」との絵葉書に、父・英二郎氏の言葉を受け……彼女自身自覚のあった色ボケから醒めたか? 恋心の行方はどうか判らんが……三角関係で修羅場とかいった予期を軽く逸脱しそうで、楽しみかもと。