ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

「約束のかっとビング」

 遺伝子が仕事しまくりな授業参観と同窓会のブッキングで行方不明の両親を回想する話。どことなく征服王イスカンダルを想起させる親父(普通ならクレバス落下で死んでたよね)の薫陶、それはそれでいいとして……「諦めない」「挑戦する」以外で決闘に勝つ為の技術的努力はあんまりされてた気がしないのがどうもな。まあそういうヤツだからアストラルとぶつかったり噛み合ったり影響し合うのか……後付けで言えばアストラルの半身なるが故にその父に鍵は預けられた、とも。その時点での記憶があったアストラルがどんな想いだったかはさっぱり不明だが。極端な話、「かっとビングは負けてこそ相応しい」と同じくらいに上手くやって強くなる遊馬なんて遊馬ではない、のかもね。その遊馬らしさ、積み重ねがために家族以外でも周囲に愛された。

 レイラの行方を伝える間もなく分断、にはならず安心……と言ってよいものかどうか。子供たちの方は保護者だけ逮捕してその後どうしろと言うのだろう(地元の仲間を信じるのはいいが官憲側は気にしてもいないだろう)。その辺が心配じゃない筈がないのに遊矢たちを詰りもせず「良かったな」と言えるクロウさん&シンジさんマジ漢前。他方セレナの特別房入りは女子だからって訳ではなく融合使いだったからか……男子が明らかに上の命令を聞いてなかった看守により隔離されず雑居房……権現坂はシンクロしか見せてないからまだしもデニスも一緒とは(黒咲もそうだったが彼個人の乱闘で独房行き)。なんというテキトー仕事なんだ……おまけにデッキを取り上げないのは後で切り売りさせる為とか、明らかに収容所の独断で私服を肥やしてるよね(上の方針だとしたら本気で救いようがない……と思ったらヌシの方針とか)。こっちの方が満足さんは耐えられなかったかもしれない……いやデッキ取り上げられただけで(他にも遊星に裏切られたと誤解した事もあって)自殺してしまったからどちらとは言いがたいのか。

 はたして、TCGにおける「カード資産」という概念の歪みが現れまくりな構造に文化の違う純真極まるエンタメ御馬鹿が風穴をあけるべくデュエルを開始せり。おいおいおいおい、負けた相手と従った囚人から取った分を山と積んでるクセにわかりやすいパワーカード連打じゃなく(絶対OCG化されそうもない)花札テーマからの積み込みコンボとか……コイツも大概馬鹿だ! でもブン回って凄ぇ! P召喚も永続罠で手札に戻されるわ(シンクロが切り札となる世界ではかなり刺さる筈)ドローするだけで1500バーンだわ、十年不敗は伊達ではない……おまけにドローをしない、ときたか。なんか、十代や一角さん(居合ドローの人)とかとは対極のようなスタイルだわ。収容所の胸糞悪い環境に一役買ってる意味では許されない人物ではあるが、クロウ達が知ってそうな過去やら何やら……でも倒せ、こんな場所から一刻も早く出る為に。デュエルの楽しさもデッキへの愛も、勝ち負けじゃないんだよぉ!!(ダブルスタンダード