ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

”事実は小説より奇なり”。”されど罪人は”烏賊と踊る

(http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=tiraura&all=13088&n=33#kiji)

 違う! 違うの! こんなの違う!
『いいや、違わぬ! 汝は生み出したのだ! 素晴らしくも愚かしく、叡智に溢れた愚行の果てに! 見るのだ! 目を背けるな! 汝の生みし子供たちを見よ! 己の生み出した全てのものを否定するな!』
 違う、違う、違う違う違う!
『違わぬ! 否定するな! ラ=ガレオは仰せになった、全てをあるがままに受け入れよと! 生み出したもの、変化したもの、移ろいゆくもの全てを受け入れ祝福せよ! 《世界》を否定してはならぬのだ、それは即ち己の否定となる。見るのだ、そして受け入れるのだ』
 いや、いや……いやぁ……。
 見たくない……こんなの……見たくない……。
『かつて神々は我ら混沌の眷属を生み出した。我らは醜悪で、知能の欠片もなく、ただ世界に向かって牙をむく狂犬のような化け物どもだった。神々は我らを恐れ、蛇蝎の如く忌み嫌い、打擲し、排斥し、殺戮し、我ら全てを無かった事にしようとした。己等の勝手で産み出しておきながら、ただ、我らが目障りだからと、その生き方が醜いからと』
 …………。
『プロフェッサー、汝は今、かつて神々が犯した愚行を繰り返そうとしているのだ。汝がどれほど結果から目を背け、臭いものには蓋をして、あらぬ方を見ながら自分には関係ないと嘯いても……そこには厳然としてそれはある、あるのだ。無かったことには、どう足掻いても出来ぬ』
 でも……今更、こんな世界を作っておいて、今更私に……ッ!
『よく聞け、プロフェッサー。人生においてどんな事にも遅すぎるということはない、早過ぎるということが無いようにな。見るのだ、プロフェッサー、そして己の魂に従え』
 たましい……。
『よく目を開き、両手でしっかりと形を捉え、その両足を地につけよ。全てはそれからだ……それから…すべてが始まるのだ。魂の声に耳を傾けよ』
 私の……魂……。

 真っ黒いローブを羽織った怪人は、薫の心臓をその節くれだった人差し指で突いた。
『たとえ熟練のマインドフレイヤでも、容易に最後まで破壊できぬたった一つの部品だ……錆びつかせたままでは、いささか惜しかろうよ』

 胸中を強く衝かれて心が叫んだ。喜びか、悲しみか。後悔か、希望か。容易に区切れぬ割り切れぬもので満たされ混濁し、そして私は何をするのか。とりあえずブログに突っ込んだ。

(http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=&all=6957&n=13)

 そんでSS大好きな私はこういう方法で”自分に”補足した。言葉を思想を日常的に借りるこのSS脳!