《厳かなモノリス/Grim Monolith》
さてさてさて、今週の『鉄腕バーディー(EVOLUTION)』である。遂に封印が解かれた「ペリダンの禁書」……その中身に付随する問題とは……具体的に何だろうか?(ズコー
ゴメスから連絡を受け訪問したバーディーにレビが提示したそれは、本棚三つに収まった*1複数の書籍。かねてよりの予想に違わず、日本で普通に手に入るものばかり……やけに古びていて、明らかに未来の日付のものもあるが。「科学年鑑2025」なんて代物は現代に存在しえない。全て嘘でなければ。
浪人生のつとむに十年以上先の科学の真贋を判別できる由も無いが、一方で彼個人にとり問題となるものが其処にあった……2040年まで記録された日記帳、加えて眼鏡。その主は、『EVOLUTION』の中盤よりヒロインっぽい立場にあった「中杉小夜香」嬢であるらしい。
はたしてつとむは未来日記に複数登場した「ロバート」なる人物に気を取られつつも――レビに中杉の事を悟られ、しかも神戸で療養していた本人が近く上京してくるという状況――「禁書」が持つ歴史的政治的意味よりも身近な人に迫る危険を感じていたのだった。
まあ地球と連邦、レビと帝国と奥の院という大きすぎる問題よりかは、余程二心一体コンビが動き易い問題になった、かもしれない。彼らが手を出せない問題は別の誰かがどうにかするだろう。多分。
他方で現在もレビが読み進めているだろう件の日記の内容……2040年、9月28日に何か起きる。それ以前にも何かきな臭い状況にもなる。それが「近い未来に生まれる」「この歴史での」奥の院に関わる可能性は高い。そうでなくては教科書や辞書に混じって一個人の日記を時間遡行にまで持ち込む理由がない。
……ああ、もうこれについては確定したものと考えていいだろう。何をどのようにしたかはさて置くとしても。補足すると連邦でもこれを研究していた科学者が居たが、教会に異端とされた後に路上で突然心臓発作を起こして死亡。彼、シャギア・マゴダを回想シーンで暗殺したのは今は亡き特殺官ネーチュラーときた。教会≒奥の院の手先である。
アグニケミカル云々、彼女の意識が一時宿っていた「人形」云々という要素*2もあるが……はたして何が誰がどう関わり、それらから彼女を護れるのか……「未来は変わるのか」? そもそも未来とは?
レビは教会の権威に楔を打ちこまんとし、奥の院は聖地たる地球に干渉を躊躇するように映る。他にも各々に巡る意思がある。そこに飛び込んでの交錯の果てとは。