ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

《死角持ちの巨人/Blind-Spot Giant》

 『氷菓』第10話。女帝ことピザが好きそうな先輩に抹茶と和菓子な茶店で。時に有無を言わせず、時に手放しに賞賛する口説き文句……才に相応の態度を取れ、という意味に聞こえるのは彼女が人の中心で人を使う立場だからかな。結局女帝に乗せられた折木は疑問ありつつ改めて謎解きを引き受け……提示した解に沿い映画は完成し一件落着、かと思いきや―――?

 例えるなら、一個ピースが余っているのにパズルを完成させてしまったような。そういえば「氷菓」の一件でも、最初に出した解は不完全だった。ただ今回、もう映画は完成してしまっているのに、ここから補填の仕様があるのだろうか? 所謂「犯人はヤス」的展開は誤りか、その先があるとしても。
 また時折陰を覗かせる福部の伏線は多分に先の話としても此度、古典部でなく折木に話は持ち込まれ、折木が一人で結論を出した。いやさ「氷菓」の時もそうだったと言えばそうなのだが、何かが違う。答えに至る過程も、答えを出した後も。まあ次回で2巻決着らしいし、待てばよかろ。

 『坂道のアポロン』第11話。父が帰る日に家を出ようとする千太郎を、薫が全力でインターセプト。あれ、案外すんなり……と思ったら文化祭前夜に事故に遭い、妹の意識が戻る頃には行方不明になっていたでござるの巻。常身に着けていた十字架も置いて。
 迎父娘の協力、ことに律子演じる南里侑香の歌は『メモリーズオフ』のキャラソン千葉紗子とのデュオtiarawayを思い出したり。練習期間も短かったし「My Favorite Things」一曲か。残念ながら本番はお流れ、次回どうなる最終回。何気に薫もいなくなりそうだし、本当に、どう魅せてくれる。