ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

「Dive into the Mirror」⇔「Alive A Life」(第23・24話)

◎ 仮面ライダー龍騎 - YouTube重甲ビーファイター東映特撮 YouTube Official

……折角のナイトサバイヴ登場だというのに視れずじまいで、レンタルビデオ頼るかと思ったら日曜日はなんとか視れて重畳。

 神崎士郎の言葉に乗せられ、“勝者が得る力”に賭ける他無い「普通の」ライダーの心理に焦点を当てたのが前回。はたして今回はその誘いをあくまで断り続けた「ライダーになるかもしれなかったピアニスト」斎藤雄一が肝。彼の正義を想いを背負った手塚は、雄一の指を傷つけた浅倉と戦うよう渡されたサバイヴを「挑発には乗らない」と蓮に。
 しかし神崎士郎の言葉は手塚を惑わし、嗾けられた浅倉に滅多打ち。助けに入った龍騎を一蹴し、ファイナルベントを叩き込もうとしたところにライアが盾に*1……! 変身が解け、速攻で契約モンスターに喰われこそしなかったが、そのまま落命。ただ親友のそして己が“真司の“運命を変えられたこと、それが先に繋がることを信じて逝く。

 あと、古典的といえばそうだが拘束状態から針金一本で手錠外して帰還する吾郎ちゃんマジ最強逸般人最前、前回からのナイト対ゾルダがドローに終わり事務所で男二人がゼーハーしながら口論*2してた暗雲を吹き飛ばすナイスガイ。


「あいつは……斎藤雄一という男は、最後までライダーになって戦う事を拒絶した」

「なんで誰も来ない……なんで誰も来ない!」
「……だから言ったんだ。俺を人質にしても、先生は動かない」

「他のライダーと同じように、それは雄一にとっても神に祈るよりマシなことに思えた筈だ……それでもあいつは」

『―――おれは戦わない……たとえ、この指が動くようになるとしても、人と戦うなんて嫌だ』
『……なんでだよっ……他の事だったら何だってするのに……っ』

「あいつの信じた正義を無駄にしないためだ……それと、変えられなかった運命を変えるために」
「……すごいわかるし、前の俺なら絶対協力してたと思う。でも今は……ただ戦いを止めるのがいいのかどうか、まだわからない」

「お前……少しはやるようになったな……」
「……お前が弱くなったんじゃないのか?」
「はぁ!? 俺が!?」
「本当に助けに行かないんだな?」
「俺は自分が一番可愛いんだよ! 他人のための犠牲は美しくない!」
「最低だな……」「だから強いんだよ」

「ただいま」
「先生、美味い野菜買ってきました」

「……秋山、このカードはお前が使え」

仮面ライダーライア。奴を倒せ』
「ライア? まあライダーならなんでもいい……お前も、喰うか?」

『どうしても戦いを止めるつもりか』
「ああ」
『斎藤雄一のためか……だがお前は知らない。奴はライダーにならなかったことを悔やんでいる。自分の為に、戦うべきだったと』「嘘だ」
『人間なら当然だ。奴は後悔にまみれながら死んだ』「そんなはずはない!」
『お前もそうなる』

「来いよ……お前が戦わないなら、ここで俺が何するか、自分でもわからないぜ?」

「2枚あるぜぇ……ハッ、どっちがいいんだ?」

「手塚を連れて逃げろ!」「……ったく、来ない時は一人も来ないクセになぁ」

「しっかりしろよ……っ! お前は運命を変えるんだろ!? 運命に決められた通りに死ぬのかよ!」
「―――違う……あの時占った……次に消えるライダーは……本当はお前だった」

「しかし運命は……変わる」

(お前なら……雄一……お前は後悔なんかしてない。今ならわかる……お前は俺の運命を変えてたんだ。そしてそれがもっと大きな運命を変えるかもしれない)

(俺の占いが……やっと、外れる……)
「おい……よせよ……嘘だろ……目ぇ覚ませよ手塚……手塚っ! てづかぁ!! 手塚―――ッ」


 はてさて、手塚の死に際に現れた優衣(と先に画面に現れた鏡に映る姿)がナニカの暗示的であろうことは確かだが、今ひとつ判らん。鏡に映る右手で携帯を持つ優衣は、現実には当然左で持っている。以前優衣のことを占おうとして何も視えない「無」と口にした手塚は、一体何に気づいたのか……きっと碌でもないかどうしようも事実なのだろうけども(経験則)。


「俺のせいだ! 俺をかばって、俺の身代わりになって、手塚は……! なんでだよ……なんでなんだよ……!」

「お兄ちゃんのせいで……全部お兄ちゃんが始めたことなんだから。でもなんで? なんでこんなこと……」
「もしかしたら……もしかしたら私のせいかもしれない。みんな私のせいかも……!」

「―――お前達が責任を感じるのは勝手だ。だが忘れない方がいい……手塚は自分の意志で死を選んだんだ―――そういう男だったはずだ」

「奴もライダーだった。ライダーになった瞬間から、覚悟はできていたはずだ」
「そんな言葉で片付けんな!」「じゃあどうする……カタキでも取るか?」
「そんな……そんなことしたって、手塚が喜ぶわけないだろ……」

「はっ、無駄だ。警察を呼んでも俺は何度でも脱獄する……」
「……確かに、あなたが言うと説得力があるわね……あなた、一体なんなの?」

「興味があるのよ、ジャーナリストとしてね」
「俺に興味を持つ人間がいるとはな……いいぜ、教えてやるよ……全部な」

「殴れぇ! 殴れ……俺を……殴れ!」
「殴れ……っ、俺はずっと誰かに殴られていた。殴るか、殴られるか、どっちかじゃないと落ち着かないんだ……!」
「殴れ……殴れぇっ!!」

「あなたは以前 、ただ“イライラする”という理由だけで罪を犯した。でも、私には信じられない。そんな理由で人が人を襲うなんて」
「お前も同じだな……みんなもっともらしい理由をつけたがる。理由をつけて安心したがるんだ……馬鹿なやつらだ……」
「―――何なの? あなたの憎しみのわけは」
「……お前、泥を喰ったことがあるか?」

「俺は何度も喰ったぜ……食いもんが手に入らなかった時にな。俺の口の中には、まだ泥の味が残ってる。残ってるんだよ……泥の、味が……」

「……もう、怖いなんて言ってられない」

「ところがだ。浅倉は死んだと思っているらしいが、弟の暁は生きている。火事の後、親戚筋に引き取られてね」
「そのことを知らないのね、浅倉は」「そ、俺も教える義理は無いしね」

「さて、それじゃあ食事にでも行きますか。今度は俺の過去を話しますよ」
「ごめんなさい。私浅倉にしか興味がないの」

「……聞いた? 吾郎ちゃん」「……はい」
「おれより浅倉の方がいいんだってさぁ……―――俺より? 浅倉? は、ははっ」

「いや、俺も同じような台詞を言った事があったな。お前はうるさく纏わりついてきたが……俺は違う。勝手にしろ」

「……さっきは、ごめん。冷血漢なんて言ってさ」
「お前には借りがあったからな。借りは返す、そういうもんだ」

「俺、思ったんだ。手塚はライダーの運命を変えようとして、命を落とした。でもそれが正解だと思えない。正直、だって死にたくないわけだし」
「何が言いたいんだ」
「だからさ……ライダーの前に、人間そのものが変わればいいんじゃないかって」

「ライダーのみんなが変わって、自然と戦いが無くなれば……手塚もきっと、喜んでくれると思うんだ」
「そんな理想論が通用すると思うか? 少なくとも俺には無理だ。わかってるだろう」

「蓮……まず浅倉を変えてみせる。俺の力で、浅倉威を!」

「本当なのか……? 暁が生きている……本当なのかと聞いているんだ」

「お前には浅倉という男がわかってない。人間の事も、何も」

「なんだよこれ……時間切れかよ」「何?」「いつもより早いぞ」

『終わりだ……ライダーの戦いは 中止する』


 さてさて24話。烈風纏いて新生せるナイトサバイヴの超パワー。その剣圧はソードベントを弾き飛ばしストライクベントを装着前に「砕き」……まさに圧倒的。(ややもすると神崎士郎の指図かもしれないが)不意にミラーモンスターが飛び込んでこなければ、あのまま王蛇は退場となっていただろうか……どうだろう? 蓮はあの時点で手塚の死亡を知らない。いや、死んだかもしれないとは思っていただろうが、彼の中で確定はしていない。その状態で、かねてよりの「ライダーを倒すことへの迷い」を完全に捨てられたか、と。

 はたして最前、脱走した浅倉のねぐらに迷い込んでいた令子さんは重傷を負った浅倉が戻ってきた所に居合わせてしまう。一度ならずミラーモンスターやライダーに関わりかけるも被害を受けず(存在を知らずに)済んでいた彼女は、期せずして真司/蓮/須藤/北岡/芝浦に続き6人目のライダーと面識を持った事に……ああ、脱走直後の北岡襲撃時にも居たか。隠れたが気づかれ、しかし堂々と問うクソ度胸!
 条件(食料薬品とかの用意?)付きで独占密着取材?をOKされ、彼女が垣間見たのは……なるほど、犬良氏がコメントしてたのはこういうことでもあるのか。事ある毎に壁を殴ったり頭突きしたり、自傷癖と加虐嗜好ないし破壊衝動が混在してるように思っていたが。令子が鎖骨にちらと見たのは、痣……とリトバス時期的に早合点したが、火傷痕か。家族を亡くした火事での。
 浅倉の情報を求め担当弁護士だった北岡に聞き込み……ばっさり振られん坊先生が笑いを誘う()。

 そして真司が手塚の死の先に出した考えは……果てしなく困難な道。令子のジャーナリズムと話が結合して、要は「ライダーは人間である」ということに帰結する。
 また口論しながらも真司と蓮が仲良すぎて、もう。二度目のモンスター反応は同時出撃、おまけに上からゾルダが援護狙撃?*3したりと胸熱……と思ったら異常事態。各々の契約モンスターのカードが真っ黒に。同時に現れた神崎士郎は宣告する、まさかの主催者側運営中止を……不意に思い出したメタ知識も込みで、ライダーの心よりもミラーワールドそのものがどうにかなれば結果的に戦いは無くなる*4とか考えたが……でも次回予告で普通にライダー達が戦ってるのはどういうこった。龍騎ナイトゾルダVS王蛇、ついにユナイトベントが発動する―――!!

*1:ドラゴンナイトのスティングは、同じくストライクのファイナルベントからウイングナイトを庇ってベントされている。Semper Fi!

*2:夕日をバックに喧嘩して友情が芽生えるというパターンが全く通用しない正反対のお二人。

*3:実際は振られた鬱憤晴らしかもしれないが。

*4:戦いの場を現実世界に移すとか獲物となるミラーモンスターが居なくても人喰いを行えば契約が維持できるとかリアルが人為的にヤバくなる想像とかしなくもないが。迷わず実行しそうなライダーも。