ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

『美大受験戦記 アリエネ』第64話――《よじれた映像/Twisted Image》

(冗談じゃねぇ……葛飾を 助けなきゃ・・・)
カシャ・・

(第63話の感想はこちら)

 第64話「プランT」(3月18日発売ビッグコミックスピリッツ掲載)。やっぱ傍から見たら「そう」だよな……。

(やっぱり・・・こいつ・・・私のこと・・・「女」として・・・見てないのかも……)

「つ・・・月岡さんは……こんな・・・僕のために・・・
『あたしがモデルやってあげるから』、『もう一度、人物デッサンからやり直せ』ってことですね!!」
「………………」

 今週も安定の朴念仁。ただ弥生さん、有は君の事を異性と思ってないわけでも魅力を感じてないわけでもないのだ。葛飾夢と付き合えている現実を奇跡と思う余り、絶対脇目を振ってはならぬと考えているだけで……なおかつ、自分が男として好かれてるとは思ってない為でもあり……二重にこれまでの苦労心労が残念加減。
 「あんたが自由に描くと・・・なんか・・・救われちゃうんだよね……」と少し報われた感じがしないでもなかったが―――正直、もう弥生さんは普通に直接的に告白するしかないと思わなくもなく。しかし、二人の様子を観察してた男が一人。

(う……歌川の野郎、葛飾に手を出しながら・・・月岡弥生に・・・
食べ物から絵のサポートまでさせて・・・完全なフタマタじゃねーか・・・
葛飾はだまされてるんだ、こんなひどいナンパ男に・・・)

 
 月岡弥生→歌川有⇔葛飾夢←東山光河。そして彼の嫉妬心、また“他所で子供を作った父に母共々捨てられた”という事情も相俟って、攻撃的な行動に。有と弥生の仲を公にする、というのは弥生に都合が良さそうでいて、しかし自分から気持ちを告白する機会・主導権を奪いかねない―――これまでの遠回しからして、告白できないままが続く可能性もあったろうけども。
 はてさてこの直後、此処から暫く、どうなるやら。まず二日後のコンペに差し支えるような事になるかならぬか……恋愛経験少なく、それでいて女性問題で目前の課題を見失いかける。レベルが違う男二人の共通項か。