ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

《パワーストーンの地雷原/Powerstone Minefield》/漫画『戦闘破壊学園ダンゲロス』第17話

―――大・惨・事☆

 月刊ヤングマガジン掲載『戦闘破壊学園ダンゲロス』。第3巻からの直行。前回ラストの巻き戻しから始まり、より克明に。ようやく火蓋が切られたと思ったら、致死率が激烈に跳ね上がった感。地獄の蓋が開かば、ここまで情け容赦無き一方的撃滅状態とは……。


「うっ うおおおお!!? 白金さんッ!! ウソだろ白金さん!! 起きてくれッ 起きてくれよォォ」

「・・チッ・・四回転では貫通すらせんか・・・・」
「!? ・・・・ッ バカ・・な・・ なッ なぜ・・!?」

ぬ あ あ あ あ あ ッ

「なぜ生きている・・!? 範馬!!」

範馬氏 一刀両嬢・・・・両名とも安心してお戦いください・・・・!」

「くっ・・!! 皆ッ・・!! 皆・・ッ 落ち着け!! 前を見ろ!! 体勢を立て直せ 次の攻撃が来るぞッ!!」
(くっ・・! 白金さんへの信頼感が高すぎたのが逆に仇になった 副番が討たれて完全に戦意を喪失している・・!!)

(兄貴・・・・!! くそムカつくだけのヤツだったがよ・・!!
今だけオレに 力を・・・・!!)
「わぁあああ―――あぶッ」ドゴン

「ッ・・!! ・・」

「くっくっくっ・・」
(架神ィ・・・・お前は本当に馬鹿だった・・・・単純で粗忽で・・・・頭が悪いくせにすぐ策士ぶりたがる・・・・)

「だが!! 今回だけは 褒めてやろう よくぞッ 口舌院言葉を殺してくれた!!」
(白金翔一郎に口舌院言葉!! あの二枚の大盾さえ排除すればッ 「番長グループ」などッ)

「こォんなものだァァァ ハーッハッハッハッハッハッ」ハーハッハッハッハッハッハーハッハッハッハッハッ


「おどれ ひでゆき! 道草食うとる場合か!! 決戦直前に何を呑気なこと言うとるんじゃ!!」
「すすっ・・すみませーん でもっ・・! でもだってコレ・・! なんでこんなとこにあるんだっつうか・・オレ・・・・チャリ(・・・)通だから・・実は・・・・」

「一度も押したことないんす・・・・これ(・・)・・・・」

「とまります・・・・ 次 とまりま〜〜・・ す」カチッ

オイ馬鹿お前ら落ちつけよ!! こりゃあきらかに非常だぜッ・・!!
非常時にはまず深呼吸して落ちついてよォッ これを押すんだぜギチョン

「なんなんじゃッ 一体何が起こっとる!? “ボタン”なんて どこにも見当たらんぞッ・・・・!!」
「心に不安を抱えていたり・・・・混乱状態に陥ってしまった者は・・・“ボタン”を無視できない・・・・“ボタン”を押したいという気持ちを自重できない・・・・たとえそれが・・・・“自爆ボタン”だとわかっていても・・・・」

「やめろおどれら!! 罠じゃ!!“ボタン”を押すな!!」
「万全の精神状態にある者ならばオレの罠を見ずにいられる だが一人でもビビってるヤツがいればそいつの爆死を皮切りに 不安と恐怖が広がり連鎖的に他のヤツらも“自爆ボタン”に囚われる・・!! リアルタイムで爆死する様を見れねェのは残念だがよォ・・・・」

「せいぜい派手に飛び散って オレ様を悦ばせろよぉ・・・・?」
「おどれら 絶対に押すな 押すんじゃないぞ!!」


……押すなよ、絶対に押すなよ! 上島じゃなく、いや本当に。これは、ひどい。

 放たれた砲丸に反応しかろうじて刀を合わせたものの能力発動は間に合わず、圧し折り、胸を貫通し……白金斃れる。そして追撃の弾丸が番長グループを次々と迫撃し爆発々々。まさに蹂躙。
 その因たる【損害保険の法則】F・アズライール。地獄の沙汰も金次第は正にこのことか、残高をほぼ使い切ってもう使えないとはいえ完全に機先を制する以上の蘇生効果。そういえば2巻、架神処刑時と迎撃準備時にそんな能力の存在が仄めかされていたなあと。どうしようもないレベルで引っ繰り返され、最早絶望的じゃああるまいか? 三巻袖にも居た忍者⇒くのいち「服部産蔵」。前回名前の挙がった男子魔人剣道部副主将が白金に代わって指揮を取っちゃあいるが、彼自身の魔人能力は戦闘でもそれ以外でも完全無意味という残念。また【瞬間☆少年JUMP】歩渡の弟君が形見みたいな体で木刀突撃を敢行するも一撃吹き飛び。慈悲は無い。

 他方、邪賢王ちゃん側も心理的隙に漬け込む蟻地獄の如き罠(フジオカの【バザーボム】)にかかり……既にグループの半数が戦死ときたか。双方の消耗を企てる「転校生」らがバランスを取るだろうという予断は、しかしそれ以前に犠牲が出ないことには始まらないという話でもあった。番長グループ側にしても切り札が有るという話だが……いい加減に早く手を出さないと生徒会側の完全勝利に終わりかねんぞ。なんとも複雑微妙―――余計な手出しをしてくれるなと思っていた筈なのに、それに期待しないとならない、ある意味ご都合で我が侭な話である。

 はてさて、次回は回想パート、圧倒的優勢の生徒会側の強者たちがド正義生徒会長に従う恩義所以とのこと。物語序盤にさらりと名が出て葬られた先代番長・戦慄のイズミ。文字通り戦闘破壊学園状態だった時代の主に立ち向かった男……ううむ、ド正義卓也は悪辣なのか厳格なのか冷徹なのか……「やろうとしていること」と「やってきたこと」「やらかしやがったこと」、またその人望声望がどうにも噛み合わないように。この調子だと次回に上方修正され、更に訳がわからなくなりそうな気がががが。