ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

第4話「六人目のヒーロー シンセシルバー」/荻野純 『γ-ガンマ-』


◎ (第3話感想はこちら) / ジャンプSQ.[γ-ガンマ-]荻野純

―――( ゚∀゚)o彡°はだワイ! はだワイ! 流石に今回はカラーじゃないが、多分その方が良い扉絵かなと。北鹿姉妹って制服姿もあってモノクロな印象があるし。
 はたまた来月。ジャンプスクエアと第1巻が同時刊行。当方が扱う範囲では本当に頻出してきた感のある連載追っ付け臭。


「ねぇユリちゃん 何で戦隊が戦う時って 妙に広い砂場だか岩場だかに行くの?」
「知らんよ」
「あっ 巨大化した  何で巨大化した途端 街にくるの?」
「知らんて」

 さてさてさて、今回は待望の巨大ロボットも活躍する「戦隊ヒーロー」バンド戦隊ロックレンジャーのお話であります。専用ロボは演奏により意志を伝えて操作する古代兵器……逆ライディーンというか逆マクロスというか、『幻奏戦記Ru/Li/Lu/Ra』の絶対奏甲が割合近いかな? 出所的にも敵対組織としても、2話3話で考えていた“善悪同源”説は些か考え難い構造だけれども、そんな細けぇこたぁいいんだよ!! グレート合体はジャスティス! ちっちゃ可愛い女の子は正義!

「それと6人になった事による最大の問題点・・・」
「6人になった問題点?」
「ああ・・・ あれですね・・・」
『レッドが真ん中じゃなくなる!』*1

 戦隊物にまつわるメタメタしい「あるある」について当事者シンセシルバーの兄ちゃんと盛り上がったり、基地ハンガーに納まった合体ロボに大興奮したり、

ムス〜〜・・・・
「心配しなくても お姉ちゃんをとったりしないよ」
「!? そそそそ そんなんじゃないし!!」

 ミユキ姉さんの同級生にして友達という立ち位置の近さ故か前回から継続登場ライトブライトこと下岡光嬢に嫉妬(前回のヒーローインタビュー内容を引き継いでる?)したりする妹はやっぱりちっちゃ可愛い(大事な以下略)。
 前回の話では姉さんの妹愛の深さを強調したけれど、今回は妹の愛らしさ……男のロマンに共感する子供の如き側面と、窮地の同輩に檄を飛ばす*2歴戦の元ヒーローとしての側面と、お姉ちゃん大好きな女の子としての側面(後記インタビュー込み)が渾然一体。そりゃお姉ちゃんも鼻血吹いて倒れようというもの。異論は認めない。

 他方、グレート合体の件。5身合体ロボの背部に用意されていたジョイントが、シルバー専用ロボとの合体が可能であるとユリが推察し、実際そうなったのが今回の話。アジアン・ジェネラル⇒キング・オブ・バンプは割と悪役面になあってる気がするがさておき、見覚えのある類例を挙げてみるとだ。


 共通点は一次完成からそれなりに経過して後の新規パーツ、合体に至るまで一悶着二悶着あること……いや寧ろピンチの時こそ発動するグレート合体にアクシデントが無い方がおかしいか? 『黄金勇者ゴルドラン』におけるゴッドシルバリオンなんかは初回が「できちゃった合体」と言われるほど山無く谷無く合体しただけという有り様だが。

「やはり 北鹿酉里の力は消えていない
………史上最強の正義・・・ その力・・・何色に染めようか」

 そして一見落着と見せてCパート。前回記事に貰ったコメント通り、採血白髪男はライトブライトに瞬殺された鰐怪人とは別人だった模様。おまけに公的には軍の防衛システムで防いだ事になってる*32話の大爆発痕からユリ(リリィキュアル)の力がまだ残っている事を看破。妹を守る為に軍上層部でも知らない人は信用できない⇒目立つような使い方は控えるようにとミユキ姉さんが注意(心情的に受け容れられなかったが)したそばからこれである。これで某「潰シュー」参謀次長みたいな軍人がユリを使い潰そうとした日には姉が怒髪天を衝いて地球がヤバイ。妹の信念を遮る最大の障害は姉の愛かもしれず、姉の愛にとっては妹の正義感の強さが邪魔になりかねない……最終局面は姉妹仲良しなればこその問題に帰結するやらしないやら。

 閑話休題。次回は「前編」、「最弱のヒーロー」と来たか―――挫折を重ねた果てに「力が欲しいか」ノリで白髪から怪人なりヒーローなりの奪った血(能力)を貰ってパワーアップするけど……とかいう展開になったら“善悪同源”説的には面白くもエグい感じだが……あとは一般人に超人の血を注入したら超人になれるか否かも気になる所か。下手すると妹を守る力を欲したお姉ちゃん(素で怪人と白兵戦する程度には強い)が―――?


◎ 「【けいおん!】放課後の仲間たち」

(追記)ああ、あと「過去の戦隊の6人目」にユリが言及するあたり、世界観的にゴーカイジャーじみて数年毎に「入れ替わりで」(敵を討ち滅ぼすと共に?)力を失った元レンジャー元ライダーが在野にいることになるのかな。プレジデントマンにしたってその類だが、彼ら彼女らに白髪が血を与えたりしたら……?

*1:冒頭の名乗りシーンではレッドとシルバーが並ぶ形。でも6人目が一貫して流離いの助っ人状態だったり名乗りポーズに加わらないパターンもあるよなとも。今回は合流経緯とかが焦点でなく、合流後オリジナル5人に馴染めてるか不安な6人目というテーマだから関係ないけれど。

*2:※ただしライトブライトの助勢に待ったをかけ、ピンチの中で成長を促しつつグレート合体に大喜びする「趣味的」部分も多々。

*3:第2話感想記事で少し書いた「ユリの独断専行は指揮系統上どうなっているんだろうか」という疑問の答えは「そもそもユリに力が残って居ることは組織内に知られていない」だった模様。第3話では隊長さんとその上司、また1話で目撃した元プレジデントマンくらいしか明かされてない?