ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

「電撃ホビーマガジンbis」 2013年7月号/『告死鳥戦記』(一部完)

 先月の段階でもう出てたのに気づかなかった件。多分8月号も近日中に? しかしてこれにて第一部・完である。
 第二部が何時からかは知らんが、外伝か第2次OGの話になるのかね。そういえばウタバルさんの出番が無かった。


「まあ、自分や同僚の命以上のお宝なんて、ないけどさ」

「この艦をネビーイーム攻防戦に参加させないのが作戦目的、か。それは理解できるけど、
そのために自分たちの生命をこうも粗末に扱うなんてねぇ……」

(あたしが押しつけてきた死は、いつかあたしに返ってくる……ただ、それだけのことでしょう……)
「馬鹿野郎……キノコと名乗ったからには、きっちりカゴに入れ!」

「さあ、あんたの死を告げてやる……それは今さ!」

「お姉ちゃんたち、どこから来たの?」「……お空さ」
「あたしらは鳥の群れでしてね。パーパ(おとうさん)と一緒に飛んでたんですよ」

 ゾヴォークの戦争商人が座す、決戦へ臨む鋼龍戦隊の側面を突かんとする砲艦へと、蘇りし死者の棺桶が突き立てり。そして軌道を妨害したFDXチームの前に現れたのは指揮官機ゲイオス・グルード、その性能はゲシュテルベンやガーダイドも及ばぬ高み。諦めかけてまず一人墜ちる、という時に……声が、また応ずる声が声が声が。通信を封鎖した戦場で無言で連携を取り続けてきた彼らの、それは、初めての。

 かくして難敵を討ち、全滅必至の任務を皆で生き残れた……そう思った傍から最期の光が、消えてしまった命、ひとつ。