ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

《破壊の爪痕/Wake of Destruction》/『極黒のブリュンヒルデ』第102話*アニメ第8話

(前回感想はこちら) (第1〜3話の無料閲覧はこちら)

「残された手がかり」

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                  ヘ l   ____   ″  ノ
     ,....、    ____   ヽ!  ∨    У   ,ィ7/
     /   ヽ..._/二二二ト、 r‐ュ\  ` 二 ´  _ - |イ'
    / r┴┴‐┼──‐弋三三マヽヽ ___ /  , l
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  f'  7´ ´¨`ヽ`ヽヽ:::::::__ヽ|}}─ j|^:|Yl      /    ィ::::| `ヽ、___
 j  、l::;′   Y:::::l:::l::::{ ヾ!|!ュ:.:.:l|:::V       ′ /:|:::::l: : :/
 l  l:::|     ||:::::|:::|::ハ  \_:.:.:ト、::ト、____ ィ´. : : |:::::l: /
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  '  / マ=∠∠∠∠ -'"        ∨__/. : : : : : : j::::l:′
  '     ハ::::「 -r 、               ∨}} }: : : : : : : : :|::::l !
   }   ハ::::∨  ヽ           ヽV: : : : : : : : : |::::l |
  /    ヽ:::ヽ  ヽ           \: : : : : : : : :|::::l:ハ

―――WIXOSSって、カードゲームアニメだよな? いや立派にカードゲームアニメなんだけど……なんだ、アレ。

 ともかくも追撃のカズミちゃん様フィーバー無双タイムが続いたのであった。夜這いに良太救出時に佳奈へのセクハラに小鳥豚発言に、もう大活躍ったらなくて御満悦の由。お色気回としては十全以上、そして次回もベクトル異なりつつ期待されたし。
 展開としては魔女狩り初出〜小五郎が知的好奇心を昂ぶらせる3巻末で締めかと思ったら、大分巻いて奈波(CV沼倉愛美)のスカート捲りまで。そして次週は寧子が……となると4巻分(3章後半)を早めに終わらせアニメオリジナルに持ってく腹かな? インパクトのある場面で終わらせただけで、一部は次話に盛り込まれるかもしれない……男気とギャグを両立した乳専楽勝一蓮托生はもう無いだろうが、「写真」はどうなるやら。
 はたまた連載開始時にも使われてたものの結局出所が説明されなかったバイザー(ヘルメット)。どことなくエルフェンのルーシー登場時を想起させる造詣でいながら、課長(CV保村真)に捕まった良太を救出時唐突に出てきて以降さっぱり話題にも上らない一発ネタ未満。要は、鎌倉行きと同程度のファンサービス? 加えて良太の指示抜きに4人が魔法を駆使した珍しい回でもある。トンデモ戦隊的ミッションというか犬良氏の二次創作が懐かしいというか……本当どこから用意したんだか、魔女達の服装と並ぶ未回答案件である。


カズミちゃんの望み。
女の子として、乙女として、一生懸命生き抜くこと。
悔いがないように。

脱ぎ脱ぎ。

細けえことはいいんだよ!

いけ、そこだっ!
えぐるようにチューだ!ガブリつくようにチューだ!!
押し倒せ!!

ついに良太、逮捕される!?
罪状はストーカー、婦女暴行、拉致監禁か!?

そこに仮面を被った美少女が登場!
良太を助けるために、警察と戦います!
この美少女、一体……何者なんだ(おい

 そして、村上に迫るカズミwいやぁ、破壊力高いなwただ、摘まむの間違いじゃないの…の肘打ちシーンが、表情見えなくなってるのが残念。
まぁ、原作だと、実に良い表情をしているので、気になる人はコミックス3巻を要チェックな!しかし、エロシーンに関しては未遂とはいえ、大幅に頑張ってるな。
まぁ、良太が全力のロジックで、カズミの誘惑をスルーしているから、過度に青少年に有害なシーンでもないという判断での原作に忠実なアニメ化なのかも。

しかし、何故に小鳥を豚扱いするシーンで、非常食やからな!をカットしたのかと!くぅ、勿体無い!!

小鳥の『ただいま帰還いたしましたー!』もこそっとカットwあの脳天気に空気読めてない感じが良いのに!!カズミのセクハラに若干引いた状態で入ってきてるwwそして、寧子さんがカズミの暴挙に激怒で佳奈への親友度増量w苛立たしげに拳を握りしめるシーンが普通に怖いなw寧子さんはだいぶ、アニメ版でアホの子さが軽減されてるwまぁ、アホ担当は小鳥に集中する方向で??それだけに、豚呼ばわりだけで、非常食カットは本当に惜しい(悶絶

さて、この回で一番印象的だったのが、やはりカズミが良太と一緒に寝る場面。ラッキースケベとか今日のエロさではなく、プラトニックなエロさであるというのは分かっていますけど、やっぱりエロイですねえ。童貞で寧子一途の良太と、処女ビッチなカズミ。いかにも初心な感じがして、思わずニヤニヤしちゃうというか。特に良太の「揉めってと言われても揉めないだろ つまむの間違いじゃないのか」から「これはホンマに殺しても無罪を勝ち取れる自信あるで!!」の流れは秀逸。原作でも爆笑したけど、この落とし方はいかにもたんらしい。

 連載・単行本を読んだ折よりも、アニメで視るに明確な部分。分解シーンこそカットされたが端末はGPSとアンテナで位置情報を発しており、3巻挿入における魔女狩り二人組は正に良太とカズミが電源入れた場所に来ていたこと。また中軽井沢の売店老婦は、良太の聞き込みに明らかな動揺を示したのちに通報したであろうことがアニメ動画ならではの判りやすさである。かといってアニメの尺では盛り込みきれない部分も数多あり、つまるところ入り方がいずれにせよ両方楽しむファンが増えれば良いな、と。かといって推進するが如く初見にも読み易い記事が書けるかというと無理難題()。

 そして次週、後の突発オフ会にまで語り継がれる城ウォッチャー伝説が幕を開ける……。


(以下連載記事)





≒≠前回粗筋:所長代理は爆乳眼鏡魔女(盛りすぎ)

                                ___
                             /   ヽ
                            rこフ,,,r 、. lヽ
                            |zzz、ヾノノ...|       お辞儀をするのだ
                            r'~~~ヾl) Yヽノ
                              `ー- 、 .)ー'
                       ,rー<ヽ二二二/ ノヽ、
                      /´ヽ`ー-------―'´ヽ  ー、
                       __|             ヽ  `ヽ、
                     / |、             ヽ    }|
                   .|..... ヽ              /ノ,rノl
                   .}                ///ヽ|
                        l´}'. 、             /  / .ノ、
                 /l }... .ヽ           /   ヽ  ヽ
                /.. ヾ.}、             |  /  _ ヽ
              ./      } ヾz、          ノ|   /   ヽ ヽ
             ./      }         ,..-'''".. |    /`ヽ、   ヽ
          ,,,,r'´ヽ、     }              /  /        >、.       ,r/|
   ||z、___  <´      ̄ヽ..... }              |        / / >、  ,r///|
   |ヽヽヽヽノ`ヽ        ヾ }                   |       /  ./  />ヽ/////__
. < ヽヽヽヽ }ソノ|        .ヾ}               ヾ        ./  / / ヽノ、/////
    ̄ ̄ ̄|   ー,       .}          _,..-'''" ..}}           /  ヾ、___/、
         |/l  /         /        /        .}}            /         /
          ̄\       /                }}z、.          }      ./
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               ー‐</                    }.   \      /   __ノ
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                   |                                 ヾ、
                   |                                  ノz、
                   |                                   フ)
                   |                                   /
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知る者、知らぬ者

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,、,、,、wリ゙W゛jリwj从リj"W゙リwリ゙W゛j;yノw''" ノ'ノ,'ハハ,ゝ ハ 彡゙;:.'ハヾゞ';'ヽヘ;;ハバゝ;>.:,ハ';'ヽ、
 从;: `:、リ゙W゛jリw''、`'.、,:`:,,‐'゛' ~    彡;:'ヘ;;ハバ ノハヽ、,ツノノ;:'ハ;;:. ノハil;:ヽゝ ノハil;:ヽゝ
`wリ゙W゛jリwj从リj`'.、-='´  _,ywj从リWv,ハヾゞ;;:. ゞノvノ;:,l'レゝ,ハ';'シハノシ;:,ヘ, ノノ ノ'ノ,'ハハゝ
.wj从リj`'.、 ,:,-‐'゛,,vw-‐W゛w从 W:;,',:从シハノシ;:,';,ノノゝハハ,ゝヘ,::..ヘ.:;ilゞ ハ';'ヽ..::...,ヘ、ハ.:;>
 ̄~^ ̄^ ̄ ̄~`^゙'、,゛jリw :;.:".:;.:'"゙:.:゙,;`彡ハノ;|ililヾvフノ;:,'ハ';'ヽ;;ハバゝハ';' ハ';'ヽハil;:ヽハ,ハ';'ヽ、
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           ~'   '      ``リ゙ jリwj从jr、'^  シハノシ;:,';:, ノノハハl;:.'ilゞヾノvノ;:,l'
~         '゚   ;  ~' ',;''       `゙''、:w从jリ 彡ハハノ;;:, フノ;:,'ハノハハレ;;:ノノハハ
   ~' ',;''                     `゙'':::..wj 彡ヾ;:ノハハレ;:,.'ilヾ ノノハハノノ;:'ヘ;;ハハ

ヴァルキュリアがこの街を破壊して1か月・・・ 捜索活動は一通り終えて 街は復興を始めていた

テレビでは この出来事を重大ニュースとして報道し続けていたが・・・ 1か月経った今では もう別の事件にトップを譲っている
最初はとてつもなく異常だったこの街の状況にも 1か月で人々は慣れてしまった きっと こうして事件は風化していくんだろう

そして生き残った人たちは みんな元の生活に戻るため 「復興」に邁進していた
まるで 思い出したくない記憶を消そうとするかのように

でも この公園は・・・ 「爆心地」を一望できるスポットとして 観光客が絶えず訪れていた

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     ノ_____,ゝ ソ___ゝ         ノ_____,ゝ ソ___ゝ
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  'ニ===⊂⊃=} {=⊂⊃=}    'ニ===⊂⊃=} {=⊂⊃=}

ねぇ どう考えても おかしいわよね これが爆弾輸送中の事故だなんて
だが他に説明も付かねぇだろ 戦術核だって まき散らす放射能はこの程度じゃ済まないぞ
噂を聞かない?
噂?

V機関のことよ
……それだけは 本気で止めとけ

V機関を追った向こう見ずな記者が 何人も失踪したり不審死に陥っている 恐らく公権力絡みだ 警察は全く取り合わない
これだけの人が死んだのに 見て見ぬふりをするわけ?
アホか おれたち記者は 趣味や正義感で取材してるんじゃない それが仕事だからだ 生活のためだからだ

社会悪を暴くとかの建前に 自分が毒されてどうする? そもそもV機関が絡んでいる証拠なんて 何もないんだ 命を賭ける意味もない
……

「……さて・・・と 魔法使いたちを迎えに行くかな」
はぁあ・・・ どこかにV機関につながる人間 いないかなぁ・・・



「あんたたち 毎日こんなきつい階段 上ってたわけ?」ハァ・・・ハァ・・・
「あんたが体力なさ過ぎなんや 体鍛えやんとあかんで」ハァ・・・ハァ・・・
「カズミだって 息が絶え絶えじゃないか」

「お ドアが直ってる」
「ああ 学校に申請して直してもらったんだ」


「はぁ〜〜〜〜〜〜!! ひっさしぶりやなぁ!!」

「なーんか散らかってて 男所帯って感じよね・・・ 後で掃除しなくっちゃ・・・」
「……悪かったよ」

「お前は何してるんだ 別にもう寝てなくていいだろ?」
「いや・・・ 何となく 癖で・・・」


「黒羽 何か思い出したか?」

「……別になにも」
「……そうか」

「無理よ 寧子は別に何かのショックで記憶喪失になったわけじゃない 力の使いすぎで記憶がイレースされてしまったの
村上のことにしろ 私たちのことにしろ もう 何かを思い出すことなんてないわ」
「……」


「ハーネストの一番上のボタンを押したら また記憶が戻るかもしれないよ」

「でも・・・ 99%死ぬんだっけ?」

「奇跡は2回も起きるかな?」「……この ドS女が!」


「明日から 2学期や」

「まさか ホンマにまた学校へ行けるやなんてな・・・ 終業式の時は・・・ とてもそんなこと考えられんかったのに・・・」

「絶対 死んでると思ったのに・・・ ホンマ・・・夢のようやで・・・」

「私らが こんな幸せでええんやろうか・・・ 魔法使いのせいで・・・ あんなに沢山の人が死んだんやのにな・・・」


「そんなの 関係あるか あの事件の全ての原因はヴィンガルフであり ヴァルキュリアにあるんだ
魔法使いだからって連帯責任を感じる必要はない お前たちは むしろ被害者じゃないか 学校くらい 気にせず行けばいい」

今まで こいつらは 常に生命の危機にさらされながら生きてきた
でも 今は 少なくとも薬切れの心配はないし 薬を手に入れるために危険を冒す必要もない

だから やっと・・・

「それじゃ 私・・・」

「生きることに 希望を持ってもえぇんやな・・・」

「生きるために目的を・・・ 持ってえぇんやな・・・」
「当たり前だ」


「なら村上」「ん?」


「早速2人でHしようやないか!!」
「はぁ!?」「交尾や交尾!!」

「それが私の生きる希望なんや!! 下の部屋の布団に入ろ!!」グニッグニッ
「ちょっ・・・なんなんだお前は!! 切り替え早すぎだろ!!」

「お前に恥じらいとか奥ゆかしさとかはないのか!!」
「笑わせんなアホ!!! 自分の鈍感棚に上げて 人に奥ゆかしさ求めんな!!」

「こっちかて恥を忍んでストレートに迫ってるんや!!」ベロベロ
「ちょっ・・・!! 舐めるな!!」

ド ゴ ン
うおっ!!

「黒羽!! お前マジでそれはやめろ!!!」
「私じゃない私じゃない!!」
「お前だよ!!」

「あんたホンマに記憶なくしてんのか!? やってること前とおんなじやで!!」
「なくしてるわよ!!! なくしてるなくしてる!!」
「ホンマかいな!!」

「もう!!! ちょっと外に出てくる!!!」

「ったく・・・ なんなんや あいつは・・・」「……」

薬の心配はなくなったけど・・・ もう一つ 不安なことがある

『鎮死剤を飲んで生き延びている限り ドラシルは体の中で成長しているの
このままだと孵卵して 人の形もなく 魔女ですらない完全な化け物になる
ただ 人を喰うだけの 怪物よ』

もしこいつらが孵卵して・・・ 人を殺し始めたら おれはどうすればいいんだ・・・
またイジェクトするのか? 小鳥みたいに・・・

「……」


「なによもう!! 仕方ないじゃない!! 勝手に魔法が出ちゃうんだから!!」ズンズン


「……あれ? ここにもドアが・・・」

「下に・・・ 部屋があるんだ・・・」

「布団・・・ ここで寝泊りしていたのかな・・・ 何も 覚えてないけど・・・」

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 |   |  lllllllllllllllllll                   |
 |   | llll    lllll .            |
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 |   |     lllll  .ー――――――ー┤        黒羽寧子の “わすれちゃいけないノート”
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 |   | llllllllllllllllllll   --------------┤
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 |   | .lllll        .-───────|
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「……これって・・・」


虹のかけら

……うん、極黒ってこういう物語だった。いやさ、こういう物語でもあった。奇しくも、あるいは意図してかアニメとタイミングが非常に噛み合い、思い出されてきた。長期に渡った重度の緊迫感から解放されたとはいえ問題が何もかも解決したわけでなし、かといって悲しみに暮れるばかりでもない⇒カラ元気と本音が渾然一体で突き抜けてギャグ空間。色々な意味で「何も変わってなくて」、けれど戻らないものが確かにあって。1話構成の緩急といい平常運転……を超越したカズミちゃん様の欲情っぷりに和む日が来るとは。誘惑キャラで初菜に抜かれそうになるかと思いきや、斜め上のケダモノ一直線(一方初菜自身は佳奈とはベクトル異なる毒舌……というより“最近”マスコットさん毒吐く暇も無かった)。どこまで本気でどこまで周囲への気遣いなのか……両方だな。そういう娘だった。

 他方、偶然か必然か行動がまんまな「寧子さん」は、これまでの黒羽寧子より、若干口調がクロネコに傾いている(犬良氏の所感で言えば「退行している」)印象。佳奈なんかは普通に歩いたり話したりする姿にまだまだ違和感を覚える(本人も「定位置」に癖で寝転んだりする)一方で、第2巻表紙裏の元気闊達な姿にも別の意味で遠い。親友が二度目の人格リセットを迎えた事への悲しみ、に加えて……長年の忍耐で抑圧された「本来持ち得た」かもしれない気質が、原因が取り除かれたからといって直ぐ戻るわけはないということか。「戻る」ことが何にも増して最善ということでもないだろうし……それでも笑顔を見せて欲しい、憂い無く笑ってほしいというのは無理な願いなんだろうか―――ハッ! 良太よ、誕生日でも何でもいいから落語のCDを贈るんだ! 薬の余裕が出来た今、バイトでも始めて自腹で入手する前に……!(謎の焦燥感

 閑話休題、もしかすると某課長さん以来かもしれない完全無関係の一般人。早々に「ぼうけんのしょがきえてしまった」になるのか裏社会でひっそり幕を閉じることになるか……そういえば『ノノノノ』にも女性記者いたね。主題に関心薄いわ上司の方がアクティブだわであまり目立たなかったけど。はたして本格的に事情に関わる事になるのか一瞬真実に触れて消えるのか、はたまた今回顔出すのみに留まるか……本作の環境で記者が目立つとロクなことにはならない予感しかしない。絹江・クロスロード……いやいや。しかし何にせよ、完全外野で気心の知れない相手にイチから状況とこれに関わる危険性を理解せしめるのは面ど、じゃなく当人にも此方にもリスクが高い。今にして思えば、魔女狩りの美樹女史が良太をクソガキ呼ばわりした気持ちがわからなくもない、かもしれない。良太には良太でクロネコという取っ掛かりがあったが、ううん。

―――せめて、彼女の苗字が「斗光」で、死に別れた妹がいた……なんてオプションが付いたら余計に不幸に遭いそう且つ報われないフラグ(おまけに現状、佳奈の予知警報は発動しない)。基本魔女達は「親の顔も覚えてないし」奈波に至っては良太の脳内人格だし。でもまあ大丈夫だろう。これまで、この手の近親予想が的中した試しは無いからな!(予防線


何が書いてあるのかが、かなり興味深いところだな。茜さんに言われたことは書いてあるだろうとして、あと、寧子が村上良太をどういう風に考えていたのか、その辺が『かつての黒羽寧子主観』で記録されているのは興味深いところ。

 とはいえ、黒服が奈波の操憶を打ち破ったバックアップのように、寧子のノートが機能するのか?というのも、正直、難しいところではある。佳奈の見立てでは『ショックによる記憶喪失ではなく、魔法の使いすぎのイレースなので、記憶が戻ることはない』とのこと。だがしかし、寧子が第三のスイッチを押した時の反応からしたら、黒羽寧子どころかクロネコ時代の記憶まで、キッチリ、バックアップされてるはずなんだよな。たぶん、脳ではなく、ドラシルの中に記録されているものなんだろうけども。

 カズミは……すっかり乙女になっちゃったというか。小鳥の死やら街の壊滅やらで、涙もろくなって、ついつい良太に依存しちゃってるよなぁ。以前からその傾向は強かったけども、痛々しいというか、弱々しいというか。

 よ〜くみると、記憶を失ってる寧子さんにまで、心配されてるんだよね。まぁ、両手を覆ってマジ泣き状態ですし。良太に取って、カズミはそこまで必要な存在ではないのだが、カズミは良太無しでは生きられないよなぁ。

……などと思って、ページをめくったら、いつもの淫乱ピンクでした(こぅらw

 いやぁ、これはひどい!!交尾や交尾!!ちょ、べろべろ舐めるな!! あまりにアホらしい光景に、常識人二人(佳奈&初菜)がドン引きですwそして寧子さんの嫉妬爆発がww

後半はいつもの良太と愉快な魔女たちな流れ。佳奈が何故かソファーで横になっていたと思えば何故か足を組んでいたり、初菜ちゃんは初菜ちゃんで何故か面倒見がいいし、寧子は寧子で記憶なくしているのに嫉妬しているし。そして、カズミはキスをして吹っ切れたのか、一段とアグレッシブに。公でHとか交尾とか言うし、いきなりペロペロ舐めるし。せめて良太の家でやろうぜ、ペロリストカズミ。
 でも、やっぱり小鳥ちゃんがいないと何か寂しい。みんなは夏休みを過ごして、明日から2学期(佳奈はともかく、初菜ちゃんはどうするのだろうか?)だけど、小鳥ちゃんはもう学校へ行くことは出来ない。それどころか、良太たちと喋って、笑って、怒って、泣くことも出来ない。これから先も、小鳥ちゃんのことを思い返すことになるんだろうなあ……。

魔法使いたちにとっては、ずっと悲惨な目にあってきたんだから
今までの状況に比べたら全然マシ、記憶がなくなったって
生きてるだけで丸儲け的な感覚だから、これくらいのことはネタとして言えるのかな。
佳奈は過去のも同様の体験をしてるはじだし。
まぁ、もう薬切れの心配はないんだし、これからゆっくり
思い出を作っていけばいいじゃないみたいな感じか?
ただ良太にとっては、過去のクロネコのこともあるし、だいぶダメージあるだろうけど。
初菜もその辺は分かってるだろうから、余計にドS発言なんだけどなw

自身による『記録』とは重要なポイントですね。
正に記録であり、記憶の欠片。

ここで気になることが。
問題は「いつから書き始めたか」「いつまで書いていたか」ですね。
これ次第で内容も、彼女の読後感も大きく変わってくるはず。

記憶を失くしていても、嫉妬して魔法で反応してしまう場面も今回ありましたし、
これは大きな突破口になるでしょうね。

と見せかけておいて、すんなりとはいかない岡本先生節でしょうけれどね。

―――そして日記、なのかメモ書きなのか。思えば小鳥も絵日記(+恋愛漫画)なぞ書いていたし、それに影響されたのか……冒頭あたりに理由書いてないと確かめられない! まずもって、彼女自身が自分を今どれだけ把握してるのかも読者視点だと判然としないし。
 また良太を天文台で気絶させた際は忘れ物をした、という理由で行ったが本当に柱谷邸避難時に忘れ物したのか、日記の存在自体を忘却していたのか……その辺は最後に何と書いてあるか次第か。ただ「そしてヘラ」と期末試験時のギャップを考えるに、下手すると自分で書いた文面が読めない……代読してもらってよいものかどうか、読むために勉強し直せるのがまだ幸いか。学校生活の記憶も飛んでるとなると若干ややこし、くはならないか。例の爆発に巻き込まれたせいで記憶に障害が、とでも説明すれば納得させ易く追求し難いし嘘でもない。
 そもそも同級生前後、学校の生徒がどれだけ影響を受けているかで顔ぶれ人数も変わろう(本編ネームドは柏木さんくらいのものだが)。正味、柱谷邸が無傷だった前回から大差の被害規模と見受けたし。目に見える変化が読者視点で示されるとしたら、それこそ……?

 いつかの犬良氏の二次創作パラレル『あまり黒くない極黒のブリュンヒルデ』に、奇しくも近づいたような全然違うような……はたしてマスコットを「卒業」した佳奈は学齢通りに中学校に通うのだろうか。アニメで先週顔出し、次話でも登場するだろう結花と交流……上記のような事態の煽りを食ってしまった場合は無理か、逆に真相を知りながらも話すわけにはいかない、てな事にもなりうるか。それぞれ傾注する相手のいる二人がそこまで親しくなればの話だが。あと初菜は……合流以来おくびにも出さないが、再生を目の当たりにして逃走した「全人類で一番の友達」の件で……いや元々諦観気味の人間不信が尾を引くか否か。単に良太にアプローチかける(もしくは弄り倒す)ためだけに学校に通う可能性もあるけども。そもそも誰に転入手続きやってもらったのか……そろそろ小説版を紐解くべきかな。