《失われた時間/Lost Hours》／『極黒のブリュンヒルデ』第１３８話

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Piece of Memories

≒≠前回粗筋：ザンネン女とワンマンアーミー……？

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　　　　 _） 言　 壊　 ｼﾞ　（_. 　 /　,':/　 　 　 　 　 　 ∨　　　　　　 　 .' 　 ﾄ、＼.',＼ ﾍ .',　',　ヽ::::::|｜.　 　 　 け　 壊　ｼﾞ 　 .|
　　　　 _） う　　れ　 ｬ　（_　　,′｛:!　　ｉ、 λ　　 　　 ',.　　　　　　 　 ﾊ　 ', r´ 丶、 ヽ', ヽλ　｀ヽ|. |.　　　 　 の　 れ　ｬ　　｜
　 　 　 _） な 　 た　 ﾝ　（_ 　 | 　 ||　 | |.', ﾘ||,　 /| ,'　 |.　　　　　　 　 ∧.i　　 ｨヽ｀ヽ　 　 ' ,.ｉ.　　 ｉ .|.　　　　　ハ　 た　ﾝ　 　|
　　　　 _） あ 　.子　 ｸ　（_.　｜ ｿﾍ　 ﾊ|｀ヽ!| ソ||ﾚﾉ ｉ }.　　　　　　 　 　 ヾヽ、 ﾏjノ　　　　 ﾘ ',　　ｉ∧ 　 　 　 ズ　 子. .ｸ　　.|
　　　　 _） あ　　と　　　 （_　 ',　 仆　ﾍ ○｀ 　 ○`iﾉ./ 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉ　　　　　　　　　} 　 ｿヽ、. 　 　 よ　 は 　 　 .｜
　　　　 _）　!!　　か　　　（_.　 ﾊ　 !| iヽi　　　　　U /|′　　　 　 　 　 　 　 ノ　　　　　 　 　 　 .ｉ.　　ｉ　＼　　　　　　　　 　　／
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Missing Time / Missing Memory

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「神族の受精卵を返してもらおう」

「……なんのこと？」
「茜がヘクセンヤクトの一員だと言うことは既に判明している」

「そして・・・茜があの日胚を持ち出したこともな」

「胚は事故で失われたわ　あのシリンダーは車両火災程度では破壊されない　そして事故現場では発見されなかった」

「だからそんなもの知らないって言ってるでしょ！？」
「……そうか」ｸﾞｯ

ﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘ

「ちょっ！？　何するの！？」
「これ以上機体を傾けたらヘリは墜落するぞ」

「死にたくないなら胚のありかを言うんだ　別におれは今さら死んでも構わん」

「胚の喪失は九(いちじく)所長のところで情報が止まっている　もし所長が高千穂に報告したらとんでもないことになるぞ
お前らを探すためにヘクセンヤクトに所属すると思われる元研究員の家族を三親等くらいまで拷問・殺害するくらいはする連中だ」

「今ならまだ間に合う！！　九所長の元に胚を戻すんだ！！」
「あんた一体何言ってんのよ！？」

「九所長はもうとっくに死んだでしょ!?」

「……はぁ？」
「あなた…… 本当に何も知らないのね・・・」

「あり得ない」
「本当よ　この目で見たから　嘘だと思うのなら連絡を取ってみればいいじゃない」

「九所長はヴァルキュリアを庇って死んだのよ　あの人らしくないでしょ？」

「ソーサリアンもそろってないのに九所長は1107番のグラーネを孵卵させてラグナロクを起こした　ただ所長の妹を生き返らせるためにね」

「神殺しだの何だの知らないけど・・・高千穂の目的なんてあの人にはどうでも良かったのよ!!」

「結局人の行動原理なんて感情が全てなのよ　あんなに冷徹で頭のいい人でもね」

「……やれやれ・・・」

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三ミ= 、　　￣ハ　　　　　　　　　, '..:::::::/
三三三三ﾐ、　　ﾘ　　　　　　　 .,'..:::::::ﾊ!
三三三三ミ　　ｿ　　゛　、　　 , '..:::::::ﾘ
三三三三三　　ﾘ　　／　ー '　ヽ::/
三三三三三　 .ﾊ　./　　　　　　 .ヽﾌ
三三三三三　　く./　　　　　　　　　り
三三三三三　　り　　　　　　　　　　く）
三三三三三ﾐ　 く　　　　　　　　　/／

「おれがヴィンガルフに肩入れする根拠が大きく欠損してしまったな」

「結局オレは・・・使い捨てにされただけか　九所長にも・・・ヴィンガルフにも・・・」

「あんたのその言葉は信用していいの？」
「はぁ？」

「だったらあんたも魔女狩り(へクセンヤクト)に協力しなさいよ」

「魔女の宮殿(ヴィンガルフ)から人類を守るために」

「村上君　さっきどうしてカズミちゃんが誰かに殺されるってわかったの？」

「……そりゃイジェクトされて死ぬって言ったからさ　普通頭の後ろにスイッチがあるなんて思わないだろ
それを押されて殺されたって事は刺客に襲われたと考えるべきだ」

「だいたい・・・あいつが自殺するわけないじゃないか」

「それなんだけど　私見たんだよね」
「ん？」
「村上君と寧子がラブホテルに入っていくところ」
「！？」
「そのことをカズミに話した直後だったからさ　だから自殺するかもって」
「……」

「黒羽とホテルに入ったことは事実だから言い訳しない　だけどそのことで自殺するだなんて・・・」
「村上君　軽く考えすぎよ」

「私たちはいつ死ぬかもしれない弱い存在だってことを忘れないで」

「その間に叶えられる望みなんてせいぜいひとつふたつよ　一番大切希望が潰えたら…… それでもう生きる意味を失うことと同じなの」

「それでも普通の人ならまだ見ぬ未来に期待して立ち直ることが出来る　でも私たちにはその未来がないの」

「別に同情して欲しいとは思わない　村上君が寧子のことが好きなのも知ってる」

「でも私やカズミの気持ちを軽く考えないでくれる？」

「……違う」

「この人が好きなのは私じゃない」

「それに・・・私は村上君が大っ嫌いだから」

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「知ってる」

「とりあえず　カズミに話をしてみるよ」

“少し頭を冷やしてくる。すぐ戻る。　カズミ”

「……仕方ない　休み明けに学校で会えるようならそのとき話そう」

「おやすみ」

「……」

「私たちもお風呂に入って寝ましょ」
「そうね」

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　|　　 |　　　　　lllll　　.ー――――――ｰ┤　　　　　　　　黒羽寧子の　“わすれちゃいけないノート”
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　|　　 |　 llllllll　 llll　　　　　　　　　　　　　　|
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「……えっ？　何これ？」

　　　　　　　　　　　　　 ',　　　　　　　　　　r‐y二ｪｧ二> ,へ
　　　　　　　　　　　　 　 ',　　　 　 　 　 rァﾆ,　rｧﾆ_ヽﾆ＼／､
　　　　　 　 　 　 　 　 　 | 　 　 　 ryイ／　 ｰ'´　　ｰ'へ 〉＼⌒>
　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　　　　/7; ;/ /　　/ //　　　　ｰへヾｧへ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　　 　 {;ﾊ;〃/　　/　{ ! ｌ　　}　',　//;〈;⌒;}
　　　　　　 　 　 　 　 　 _|　　　　ゞ; ;LlL＿ﾊ＿ﾊ_l 　 ﾊ　} {; i; i;ゞ;ｲi
　　　　　　　　　　 　 ／　￣　―- (´ゝ !ｒﾃ示　　 ﾆミ_ヽ┘ ゞﾐ;_;彡′
　　　　　 　 　 　 　 /　　　　　　 　 〉　 l　ﾞ'┘　　　ﾋソ" に -‐〉 /
　　　 　 　 　 　 　 ,'　　 　 　 　 　 ﾊ―ﾍ　 　 '　　　　　〈　＿ﾉ ,ｲ￣　―-　__
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　　　 　 　 　 　 　 |　　　　　 　 　 Vﾊゝゝ‐＞‐‐ rr7ｱ/ ￣ﾌ　//　　　 　 / 　 　 }
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“佳奈ちゃんは大切なお友達　未来のことがわかる魔法”

「これ・・・記憶をなくす前の私が忘れないようにノートを書いてたんだ・・・」

“佳奈ちゃんは体が動かないから　毎日ご飯とトイレの世話を忘れないように”

「そう言えば・・・　佳奈ちゃんは昔体が動かなかったって聞いたことがある・・」

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“カズミちゃん　パソコンが得意。　村上君のことが好き”

「………やっぱりカズミちゃんは前から村上君のことが好きだったんだな・・・」

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“小鳥ちゃん　入れ替わりの魔法。料理がとてもおいしい。おっぱいが一番大きい。　村上君は　おっぱいが好き。”

「誰だろ・・・　もう死んじゃったのかな・・・」

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“初菜ちゃん　再生の魔法。村上君とチューした。村上君のことが好きみたい。”

「村上君・・・初菜ちゃんともチューしてたんだ・・・　本当にひどい奴だ・・・」

“村上君”

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:::::／三三三//三三｀ﾞ ､　||　.ﾊ:',::::::::::::::::|ヽ､　　　　　ｨ"::::::::::::::|
／三三三 //三三三三三.||〈 .ﾍ:',::::::::::::::|　　｀ヽ､ ／ .|:::::::::::::::i
三三三／／三三三三三　|| }i　ﾍ:',:::::::::::|　　　　　　　|::::::::::::/
三二-"＜三三三三三三 / X|　 ﾍヽ､::::::|　　　　　　　|::::::::::/
､三三三三三三三三三 ./ /:::|　　ﾍ::｀ヽ::|　　　　　　 .|::::::::/
､ヽ三三三三三三三三__i_j:::::|i_　　 .ﾍ:､:::ヽ､　　　　　 |::::::/
　ヽヽ三三三三{　　　　　　ﾉ)　　ヽ　　ヽ､:::',　　　　　 |::::/
三 ヽヽ三三三 .l　__,... -イ|.ハ｀ヽ､i　　　　ヽ､　　　　/ﾑ"

“この気持ちだけは　絶対忘れたくない!!”

    　　　 　 　 　 /　　　　　　　　＼＼:::::::::__／ ／　　　　 　 　 　 /
    　　　　　 　 ./ー――---- 一'/＼ ￣ ___／,　――----- 一/
    　　　 　 .|!i/ー――-----一'/　　　　　　/ー――----- 一/
    　 　 　 .|!/.:.:.:.:.:~.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/　 　 　 　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/　　　　　, -------　､
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「……そっか・・・　私・・・」

「記憶をなくす前の自分が・・・　こんなに大切にしていたことも忘れちゃったんだなぁ・・・」

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「……私は・・・」

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時間と記憶に置き去られたもの／心の錯綜

「なんなのこれ・・・」
「なんて書いてあるか読めない・・・」

「黒羽　何してんだこんなところで？」ﾋﾞｸｯ
「なっ何でもいいでしょ！？　ちょっと家捜ししてただけよ！」「家捜しするなよ・・・」（第103話）

「私・・・早く文字を覚えて読みたい物があるから・・・だから一生懸命勉強してるの」
「へぇ〜一体何を読みたいんや？」
「えっ？」
「……えと・・・　…………あの・・・」
「忘れちゃった・・・」（第120話）

　
　前回からの復活のダークヒーロー黒服VSへクセンヤクト列伝妄想が速攻粉砕されたかと思えば忘れられた「忘れちゃいけないノート」が遂に開封されてしまい寧子さん慟哭と同時に色々吹っ切ってしまった良太がカズミちゃん様にチューした（ワンブレス）。そして次週休載……１週間ギリギリアウト気味の更新が常態化してる当方が言う事ではないが。なんだこれ、なんだこれ。極黒です。割と平常運転なんです。

「だって好きになったんだもん　だから・・・」
「まあキスぐらい当然するよね」（第63話）

「昨日のキスを　あんたの中で事故扱いされたらかなわんからな」
「私の　ファーストキスやのに・・・」
「あんたにとっては違っても　私にとっては一生の思い出なんや　事故扱いせんといてや
そんじゃな」（第66話）

「大人になったら・・・しようと思ってたの」
「必ずまた戻ってくるから　私を待ってて」（第98話）

　嗚呼。悲しいな、哀しい。第１部から初菜から良太にキス、カズミから良太にキス（その前日に事故一回）、寧子（クロネコ）が良太にキスしたことはあっても良太が誰かに自分から……なんて初めてのことだのに、「自分のものにならなくてもいいから思い出が欲しい」とまで思ってた娘なのに、こんなにもカナシイ気配しかしない（良太の内心次第っちゃー次第ではあるが、さんざか早く振り切れと言ってきた身からしてもゴニョゴニョ）。一方で「好きなのは私じゃない」が意識せずダブルミーニングな寧子さんも、ノートを切欠に思い出せたりする訳もなく、AA表現を絶するあれほどの想い（個人的にはあれは、ヤンデレというには可愛らし過ぎて涙が出る）を忘れてしまったことへの痛み悼みを思い知る、想い知る。カナシイ。ただ、ある意味で今回一番可愛そうなのは黒服に首をへし折られ殺されたのに何の意味もなくなった減りパイロットさんかもしれない。無駄死にとしない為にはより多くの仲間が死んだ可能性があるので余計に。

―――本当に、どういうつもりなんだろう良太。比喩としては適切ではない気がするが、今季アニメの一角「大切な眠り姫がもう目覚めないという前提で姉に変装した姫の妹と結婚して建国を宣言、した頃になって急に姫が目を覚ます」を連想しなくもなかったり。破滅ポジションだそれ。また今回、珍しくも良太を「責めた」初菜……寧子さんの発言と良太の返しに何も言えなくなってしまった感もあるが彼女についてはどうするのだろうか。高屋がいるから問題なし……な訳ではないのは本人の口からはっきりしているし。だからって二人ともどうこうするとか、あまりにこれまでの村上良太らしからぬ（ただそういう展開を求める心は何処かに確かにある。当事者の心情は不考慮）。いやさ、寧子（クロネコ）のことを完全に諦めて速攻でカズミに走る／落ち込みに落ち込むカズミにフォロー入れる、なんてのも良太らしいかと言えばそんな気はしないんだけども。

夕暮れナンセンス　ネクサス:今週のヤンジャン『極黒のブリュンヒルデ』第138話『一番大切なもの』感想

　一方、村上くんはなんか現在進行形で落ちて行ってるような気がするんだが（滝汗）。まぁ、寧子さんが過去の自分を知った以上、このままだとあっさり両思いになってしまうから、壁としてカズミになびかせようということなんだろうけども、読者側から見るとこれはなぁｗまぁ、良太には同情すべき点も多々あるんだが、そこでカズミに走られても、なんかこう、腑に落ちないというかｗあの状況でカズミに謝ったとして、カズミがそれを受け入れてくれたら、そりゃあ、甘えたくもなるよな、と解ることは解るんだが、それでもこれは……。どうも女性関係で地雷を踏みかねない男だな、村上良太ｗ実際、今週の初菜ちゃんの指摘には、もっともだ！と溜飲を下げた読者も多かったのではｗ
　やっぱあれだなぁ。良太の行動理念はクロネコへの一途な愛だから。それが、第二部になって、大きくブレてしまっているから、彼自身がヘタレたりどっちつかずの中途半端な男に見えてしまうのだろうなぁ。ノートという救済措置が発動したけども、タイミングが悪すぎる。相変わらず、岡本倫はドSだなぁ！！と思わずには居られない今週の極黒なのでした。

　ノートを見て、その内容に目を丸くする寧子さんの巻。実際のノートはイラスト付きの、寧子さん視点での各キャラ解説でもあるので、本誌で是非確認されたし。しかし、カズミの表記のそっけなさときたらもうｗそして、小鳥の記述がちょっとおもしろいｗ『料理がとてもおいしい。』『村上くんはおっぱいが好き。』あたりが特に。
　けど、そんな小鳥も、記憶リセットされた寧子さんにとっては「誰だろ…」　「もう死んじゃったのかな…」……なんだよなぁ。地味にここが泣けるシーンでもある。
てか、このノート、主に各人の魔法と村上がどう思ってるかしか書いてないな、いいのか、寧子さん、それが忘れちゃいけないことでｗもっとなんかあんだろ！？ｗ

　自分の過去の想いと向き合って、溢れ出る涙。そして、そんな想いすらなくなってしまったことへの無常感。どうしようもなく、取り返しの付かないところまでこじれてしまった二人の絆。そして……問題のシーンへと場面は続く。

黒のノエル。遅すぎた発覚。

　さて、前回のラストでフリーになった美樹を脅した黒服ですが、案外簡単に黒服が心変わりしたのにはちょっと拍子抜けしましたねえ。個人的には、このまま美樹を盾に宇宙人の受精卵を奪って、ヘクセンヤクトのアジトの位置をリーク、そのままヴィンガルフに帰還したところで消されるという展開を予想していたからな。それを九所長の目的と死んだという事実を知って、願えるのを止めるのはねえ。確かに美樹の言っていることは事実だし、九所長がシスコンだったというのは黒服を失望させるには十分だろうけど、黒服の行動原理はもっと深いところにあると思いましたから。もうちょっと納得させるのに間を置いてほしかった。
　あと、なんでヘリのパイロットが生きているんよ！？首が明らかに曲がってはいけない角度に曲がっていたはずだぞ！！前回のラストは好きだったけど、これは戴けないなあ……。単行本では修正してほしいな。

「極黒のブリュンヒルデ」138話感想しょせん、吹き溜まりinスペース

高千穂やヴィンガルフ側から、受精卵の話って今まで出て来なかったけど、
どうやら相当に重要なモノだったみたいだな。
それがなくなったにも関わらず、全然話題に上がらなかったのは
奪われたことをイチジク元所長が隠蔽してたからかよｗなんて人だｗ
まぁイチジクさん自身の計画には必要ないモノだったからなんだろうけど。
そんなことで高千穂の連中が騒ぎだしたら面倒だしって感じかｗ
しかし、小野寺新所長は気付いてるのかな？
これまた小野寺さんが秘めてるであろう野望には不要なモノだから黙ってるのか？
それか、怖くて言い出せないとかだったらちょっと面白いけどなｗ
自分が引き継いだときにはもうありませんでしたじゃあすまないかもしれないしなｗ
でも冗談は抜きにしても、けっこう気になる点かも。

―――というかですね、イチジク所長ってあれで人望あったんですね。少なくとも彼が個人的理由で高千穂にもヴィンガルフにも背いていたことを知って、黒服の肩入れする根拠が欠損してしまう程度には。見方を変えれば、イチジク個人がどうあろうと黒服がヴィンガルフ及び高千穂の大義に賛同していることに変わりはないし、多くの人間を死に追いやった罪業が為にも足を止められない……なんて言われた直後だのに、美樹女史の言葉に今度こそ説得されそうになってる。前回でさっくりヘクセンヤクト入りしても（ヘリパイロットの犠牲以外は……ってなんか生きてたよコイツ！？）同じ結果だったようで、寧子さんがノートを見つけてしまうのと同時に持ってきたのにはやはり少なからぬ意味を持つ。認識の齟齬、失われた記憶と知り得なかった事実という命題……半分ボケみたいな空気こそあれ、しかし重かった。

　はたしてこうなると、「全ての情報を開示されている（それが全部とは限らない）」「彼が知るヴィンガルフ（≠現行小野寺ヴィンガルフ）」の情報についてヘクセンヤクトにはある程度伝わることになるか。というより初菜の突っ込みや黒服の黙秘＆良太の不追及で流れたそのシーンを読みたいというだけだが。今でもヘクセンヤクトは研究所に内偵を潜ませていると思われるし、むしろウラシマ黒服の方が知るべきことは多い気はするけれど、それでも数人しか居ない上級研究員とやらの機密レベルには期待させてほしい。良太がある意味において闇堕ちした（）一方でダークヒーローキャンセルされてなお、バイタリティが溢れ過ぎている黒服の活躍には……そういや、小五郎＆秋山は知らない内に命拾いしたかもわからんな。

(前回感想はこちら) (第１〜３話の無料閲覧はこちら)