ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

カメンラーイド! 『仮面ライダードラゴンナイト』視聴(15・16話)

仮面ライダードラゴンナイト公式HP
アニマックス(ch625)毎週日曜午前8:30〜9:25放送
(第11〜14話感想はこちら)

◆第15話「選ばれし者たち」:新しく仲間に加わったクリスに、キット・レン・マヤが各人補足しつつ経緯を説明する形で第1シーズンの総集編。
レンの説明する気の無いミスタータフガイぶりとか、キットのあまりにコロッと騙されぶり*1とか、クリスの大真面目な捜査官ぶりとか……和解できた今があればこそ笑って話せるツッコミ所の数々。「トラストともこんな風に話せればよかったのに……」
さりげなくライダー達の事情*2をキットたちが把握してるのはマヤが調べたのか、演出上の都合か。
ゼイビアックスの非道と地球人の危機が語られ、ヤツを倒すためには操られた全てのライダーをベントしデッキを回収*3しなければならない……キットは改めてクリスに協力を申し込む。しかし、一連の会話の端々でさえ咳き込んでいた彼は喘息の症状に苦しみ、「無理だ……僕じゃ足手纏いになるだけだ」と出て行ってしまう。ええー、お前前回「僕たちでなんとかするんだ……力を合わせて」キリッとか言ってたじゃん!?

◆第16話「グラマシーの英雄」:アジトに帰還し、トルク&トラストの始末とライダー三人の同盟を報告するストライクことJTC。何やら仕事中のゼイビアックスは援軍の当てはあると言い、「まずはスティングを引き離せ。アイツが一番弱い」この後の内容を考えると実に冷徹な発言だ……。
所変わり地球。公園でクリスを見つけたマヤは、回想*4しつつ自嘲を重ねる彼を力づけようとするも、騙されていた事を悔やみ続ける。「君がなんと言おうと僕は、仮面ライダーに値しないし、ヒーローなんかでもない」
その様子を”鏡越し”に見ていたJTCことジェームズは、いつまでもウジウジしているクリスにイラッとしたか、それともマヤに慰められている彼に嫉妬したかストライクに変身し「メソメソしてる泣き虫はだ〜い好きさ!」と襲い掛かる。そしてクリスはマヤを逃がして変身する。彼がこれまでモンスターから人々を助けてきたのと、同じように。
一方、人知れず戦っている筈のライダーに詳しいJTCにキットとレン*5は不審を抱く。マヤの友人トレントから情報提供を*6受け住所を探り、そこに待ち伏せてたマシンじみたモンスター*7に攻撃を受ける。機敏さに苦戦するもコンビネーションで押し込み、しかし取り逃がす。これは偶然ではありえない事態。JTCとは一体何者なのか? 「出来過ぎてるな。JTCを探しに来たら攻撃されるなんて。本気で会いたくなってきた……」


 今回のテーマはおおむね「ヒーロー」。ヒーロー的存在のレンとヒーロー未満主人公キット。 ヒーローに”なったつもりにさせられていた”クリスは「僕は弱過ぎるんだ。誰の役にも立てない」と自分を責め、実際に助けられた人とそれを知る自分にとって貴方はヒーローだと言うマヤ。
 明らかにマヤに惚れているトレント(超常現象趣味)は彼女にコナをかけているジェームズに複雑な感情を抱きつつ、「JTCは僕のヒーローなんだ」と凄腕ハッカーへの憧れを示す。そしてJTCこと杉田ドSは、ゼイビアックスの命に嬉々として従う恐ろしき仮面ライダーストライクでもあった。なんという妙な循環。

 来週(明日だけど)は第17話「3つの力」第18話「チョウ兄弟」。
 もちろん次回もクァメンラァーイド!(by杉田智和)
――と言いますか、次回予告じゃあ普通にマヤがジェームズにライダー達の渡りをつけてるし、キットたちが一斉に変身したりしてるが……スティング対ストライクは一体どうなったんだ!?

*1:夢遊病患者になっていた父親を助ける希望を示したのが、たとえ嘘でもドリューだけだったとはいえ。

*2:リッチー(インサイザー)と父親の関係であるとか、ドリュー(トルク)が警察に追われる詐欺師であるとか、ブラッド(トラスト)が濡れ衣を着せられたレーサーであるとか。

*3:想像するにレンにはもう1つ手があった。デッキに反応する特定の人物の顔を把握しているのだから、総勢12−(味方3+ベント済4+敵1)=残4人(レンそっくりさんは除外)をゼイビアックスにデッキを渡されライダーとなる前に探し出し暗殺すればこれ以上敵の手駒は増えない。問題はあまりに外道であることか。16話でキットが似たような事を提案したが、顔が同じでも名前と住所がわからない以上至難の事。なにしろレンは地球に家もコネも無い。

*4:後戻りできないモンスターとの契約(キットの場合と違いデッキには既にマークや固有カードが入っていたが、これは親玉の演出と思われる)。スーパーヒーローの力にシビれる感覚。実戦(実質はライダー戦に向けた駒の育成・訓練か)を重ねて上達し深まる自信。そしてウイングナイト討伐の任へ――道を見失った青年の自己承認欲求、アメリカンらしい「人知れず悪と戦い人を助けるヒーロー」への憧れを当のエイリアンは巧みにくすぐった。他のライダーに比べると随分手間と時間をかけてないか? そしてそこまでしたクリスをあっさり見限るゼイビアックスは、流石に悪のボス。手塩にかけたからこそ実力も限界もわかっていたのかもしらんね。

*5:正確にはキットは疑問も抱かず「どうでもいいだろ。とにかく仮面ライダーに詳しい」と提案したがレンが「どうでもよくないぞ。どうしたら詳しくなれる?」と追及した。

*6:店に来てマヤをナンパした日に控えたバイクのナンバーから、ハッキングで住所を割り出すとか犯罪行為。

*7:名前はサイコローグ。『龍騎』のライダー・オルタナティブの契約モンスターでバイクに変形する能力もある。AP6500という強力な数値。