個人的な好みは妹忍者イヅナと太眉天狗カリョーシャ

　主人公の造作といい得物の変形といい戦闘シーンといい、『デュエルファイター刃』を想い起こさせる。他にも色々あるらしいが、知ってるのはアレと『ぽすから』だけなので。そういえば上巻頭書き下ろしにも居たか白いのと赤いの。ともかくもMTG抜きにD＆D/WIZ風味の冒険、じれったい砂糖吐く恋愛物。

　ある意味美女と野獣。呪われてるし腹減るとバーサークだし。ヒーラーが武器を持つ作品は少なからず前例があるが、銃撃自体が回復や解呪になるのは珍しい。SW2.0の【ヒーリング・バレット】に先駆けて。ただし当たると痛い。善意で銃を向けるヒロインの笑顔に苦手意識を植え付けられ……慣れて鈍ることへの内心是非が終局に至る鍵。また彼女がそのスタイルであるのにも意味があったり。

　はたしてあれこれ子細を語り切ることなく、二人が意識的にイチャつけるようになった段で終了というのが少し残念。もっとダンジョンに潜ったり同僚と交流したり……まあ店に腰を据えて以降は両方幾らでも可能……本編終了後の妄想余地は万端だっ。しかし浮気は許されざるのであの娘は私が（）。

（決闘鉄ともデュエルファイターズとも、遊戯女王・あいまじとも趣が違う新星。まずは後編待ち）