ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

続々々*月イチ『僕のヒーローアカデミア』感想ログ(9月分)

悪党を殴るとスカッとするぞ!!
(もっとヤバいのが来た)

□ (先月分の感想はこちら) (僕のヒーローアカデミアとは) (スピンオフ「僕のヒーローアカデミア すまっしゅ!」) (アニメ版公式

 【第105話】あなたの事が、もっと、知りたい。発目ちゃんといいトガちゃんといい変な性格の女子に目を付けられやすいなデク君!? まあ発目ちゃんはベイビーが絡めば誰でもいいスタンスだし、トガちゃんの好みからは現在進行形で脱却しようとはしてるのだが。
 さて、ヒロアカでステルス系能力と言えば透明人間葉隠ちゃんだが、実は劇中その個性が活きた場面はあまり記憶に無い。そもそも完全に隠形するには全裸にならんとならんしな。ともあれチャーリーズエンジェルな姉さんは「個性」じゃなくて「技術」だと断言しちゃった事が一種の失策(もしくは余裕)と言えばそうかもしれない。あえて嘘を吐く事で一回きり判断に迷わせるという手もなくはないが、それをするなら相手を確実に脱落させる時にすべきだろう。結果としてデク君はほぼ迷わず行動に出た上で不意打ちも回避した訳で……良く見て分析するのは昔からのクセとはいえ、ああ、お茶子との合流時にどんなやりとりになるか少し楽しみになった。

 して、ありそうで出てなかった変身系個性。マウントレディは容姿そのままだし、オールマイトのトゥルー⇔マッスルも分類できなくもないが、どろり泥っと服装込みで真似る原理には「個性」という変異の深みを思わずにいれない(そこを思うと物間君のコピーも大概だしな)。質量保存の法則なんてロクに守られてる気がしないが、人によっては本来より大きな姿にはなれない者もいるだろうし彼女がその範疇ではないかもしれない。そもそも登場時から見せてる姿が生来のものであるかすら疑わしい、なんて言い出すと人生・人格形成に関わるレベルで重くなる上にキリがないしな。世代を重ねれば多少はマシになると仮定しても、異形系個性保持者の出生・成長て想像するだにアレである。生まれた時から発現してても4歳までに発現しても。

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 【第106話】祝・連載2周年突破! 結局名乗らずじまいで撤退した痴女姉ちゃん。着衣をドロドロ変容させてターゲットを隠すとか、ルール上半ば無敵でズルくない……ズルくない? ガワだけ変装する能力なら声でバレるから、やはり肉体も変形させられるんだろうが……体育祭の映像こそあれど直接面識のない相手の声も姿も真似るってのはやはり強烈だ。あと仮に見せてる姿まで偽物だとすれば「本当の姿じゃないから恥ずかしくないもん」的発想かもしれない。全裸ースタイルに相手が困惑して鈍れば儲けもの。ワイセツ! 女子相手でもやりようはいくらでもあるしな……(ゲス顔
 それにしても、一種かなりグロい能力で切島ほかを制圧しかっちゃんと相対する細目先輩(二年?)にせよ、轟(彼自身はそれほど強く意識してない感じか)を見る目が一瞬寒かった夜嵐君にせよ、ある意味必然として比較対象たる雄英生に対して複雑な含みを持つ子が多いな士傑生……そういうのが集まったのか、教育方針がそうなのか……後者とするとあまり健全な話じゃないな。ジョーク姉さんはまた別の学校の人だし、士傑の先生はまた別に来ているだろうから、相澤先生とのお話に加わってほしいものだ。

 して、中心に居るふたりのこと。異なる仕方でプルスウルトラを体現し続けるふたりのこと。事件に巻き込まれる率の高いA組にあって、突出して実績が高いとまではいかずとも、明確な二強とは言えずとも……最初の模擬戦の頃から、なんやかや仲間の目を引く。メタな話で言えばデクが主人公でOFAを継承しているから……けど主人公「成分」で言えば轟の方が上に感じることは多い。デクにあって、「全てを持って生まれた男の子」にないもの。

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 【第107話】おっプロ市民かな? 嫌な悪寒しかしないそんな引き方。実際問題として、現場にしろ事後処理にしろ、そういう手合に絡まれる問題がないわけもなかったな……などと言うとかなり絶望的な気がするヒーロー稼業(その故に事務所が必要なのか、事務所があるからクレーマーが寄ってくるのか)。上鳴は「ちょっと知っただけでdisる」に怒りを見せたが、プロになったらそんな不理解と無関係でいられるとも思えないのだった。
 もし彼らの精神攻撃を受けて尚、「ヒーローは見返りを求めてはならない」を固持し続けられたのだとしたらステインも違った意味で尊敬できるかもしれないが……無免ですよねあの人。そういう俗世方面の煩わしさ大変さを知らない・気にしないでクライムファイター&ヒーロー殺しに血道あげてたとすれば、怨恨とは別途で一般ヒーローから羨望と憎しみ不可避じゃあるまいか。スピンオフ「すまっしゅ」でのコンビニ勤めはまだしも笑いが取れるが、本編の裏ではどういう生業だったのか。はたまた「ヴィジランテ」じゃあその辺どうなのかな。そんな理念と現実の狭間を妄想。「これじゃ俺……平和を守りたくなくなっちまうよ……」と言わせたら勝利なのか、敗北なのか。

 さておき、柱文で二年生だと明言された士傑高校のシシクラ先輩。一発当たればもう独力では多分脱出不可で、ダメージ入れば集中解けてしまうとはいえ多人数を同時に無力化できる強力な個性。上鳴の新装備(こういう回想の度に発目ちゃんが登場するのいいな)もあって打開されてしまうが(流れからするとその後脱落ないし滑り込み損ないかな)、まず試験の突破より他受験者の選別および雄英A組の説教?を優先する態度に微妙感ただよう。デク達に制圧された中に「今回合格しなきゃマズい」みたいな人もいて、それぞれと言えばそれまでだが。つくづく、難度の上がっていく試験に落ち続けたヒーロー志望の終着とはどんなものなのか、先月も幾らか憶測巡らしたけど気になり続けるポイントである。

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 【第108話】嫌な予感しかしない第二関門に入る前にもう一段。もう割と色々察し出してるかっちゃんがなんとデクの「力」を認める発言をしたり(借り物ではなくなったのかという問いは、初模擬戦後のことを思うと「もう一度お前と戦いたい」的な意味合いに聞こえなくもない)、爽やか面の裏が黒めな真堂君が言うところの「貴賤は無い」に厄い感じがしたり、「兄ならばこうする」という「夢の形」に忠実な飯田委員長に「対等になりたい」ネビルレーザー青山君が感化……結果それを奇禍としA組全員通過の由(なおシシクラ先輩落ちた模様)、飛び跳ねサムズアップ芦戸ちゃんかわいい。

 で、第二関門。さっきまでのステージを崩壊させた上でのレスキュー……デクが「例の伝説の動画」を連想したように、判り易くオールマイトに憧れを刺激してるな。だがそこにいるのは(多分)市民のプロ。世代的に少なくなかろう夢・理想に現実という冷水をぶっかける気が満々に見えるでえ。前回の時点で予想したのとは少し違うが、より性質が悪そうにも思えもする。
……実際問題、ヒーローが既に飽和状態にあるというなら毎年2回仮免取得からやがては本免許取る人間続出させ続けたら飯の種の取り合い必至、にとっくになってなきゃおかしい。その状態でヴィランが絶えないのも結構おかしい、とはヴィジランテの件もあり言い難いが……役所側からしたらどんなに選別してもヒーローを増えるままにする訳にはいかない現実的な事情がある、かもしれない。こうやって厳しい試験を課す以上はその辺にも触れる、かもしれない? 言及されるといいなあ(希望的観測)。



―――と、そんなこんな本編で仮免取得に励んでるのを関係ねぇ! とばかりに無免ヒーロー達のスピンオフ「ヴィジランテ」である。規制違反者を警察が取り締まり、デカいヴィランをプロヒーローが片づけ……前二者の目と手が届かない手合を鉄拳制裁する謎のオッサン。そんな風に「棲み分け」「役割分担」とはいかないのが面倒臭いところだ。なんとなればオッサン(もしかすると戦闘に個性を使ってない可能性もあるが)自身も取り締まられる側であり、今回割と洒落にならん罪状だのにブン殴っただけで警察に突き出すでもなく(親切マンもコスプレアイドルも届け出さないかもだし)放り出された挙句がラストのアレである。これが若くセンシティブな主人公だったら力をつけての再犯(明確なヴィラン堕ち)と被害に直面して色々思い煩いそうなところでだが……オッサンはただ目の前の相手を殴り飛ばし続けるんじゃねえかな……考えなしの凄い馬鹿なのか敢えて考えないようにしてるのかどっちなんだろう。

 しかし実際ああいう、攻撃的個性を振りかざすヴィラン未満チンピラ(ぶっちゃけて当時のかっちゃんと紙二重三重)の厄介度合は、【超常以降超人社会がどうとか関係なしに発生し得る存在であること】と【超人社会ならではのガジェット】の合わせ技で倍率ドン。なんとなくありそうだった反面今まで(ひとえに雄英の環境が「上澄み」であるが故)本編では登場しなかった「オクスリ」、身体の強化だか個性の強化だか……後者だとしてどんな個性でも増強できるとしたら凄まじい無差別性だと思わずにいれない。そして今更な話だが、異形型の個性も珍しくない超人社会の医療って患者次第で途轍もなく複雑な代物になってやしないだろうか。そこでブチューッとやるだけで自己治癒力を促進させられるリカバリー婆さんの一見お手軽感ですよ(普通に考えて寿命は縮む)。そんな風にそんな風に、いつものようにあちらこちらへ想像妄想を巡らしつつ。