ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook（Ⅱ）

ＡよりＲへ。記録を継続する。（二冊目）

《思考の泉/Mind Spring》／岡本倫『パラレルパラダイス』第３１・３２話

感想






（前回の感想はこちら）　（感想記録モーメント）　（eヤングマガジンにて前回無料）

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異世界の救世主。 : 続・黒のノエル　／　パラレルパラダイス第一巻収録エピソード感想まとめ

溢れ出る愛欲。 : 続・黒のノエル

「……なぁ　さっき長生きよりも大切なことがあるって言ってただろ」

「それって　なんだ？」
「……」

「だって……　もしヨータと交尾しても　寿命が延びないんだったら……
　ヨータはもう　他の女の子と交尾しなくなるでしょ？」

「ジーニアスの言ってたことが全部間違いなら　《嫉妬深い神》を探す旅に出掛けることもなくて
　ずっとヨータと一緒にいれるから……　それもいいかなぁって……」

「おれと一緒にいられるなら　数年で死んでもいいって言うのか？」
「……そんな言い方されると……恥ずかしいけど……」

「あのね！　理屈じゃわかってるんだよ！　ヨータが《嫉妬深い神》を倒して　みんなが長生き出来る世界になる方が全然いいって！
　でも……　そのためにヨータが危険な目に遭うかもって考えるのは辛くて……」

「ヨータの世界は　80歳くらいまで長生きできるって言ってたよね」

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「でも私　ヨータのいない60年よりも　ヨータと一緒にいる１年の方が　ずっと嬉しいよ……」

「絶対……　その方が嬉しいし楽しいと思うの　長生きすることより絶対」

「相変わらず　触られただけでそんなに発情するなんて大変だな」

「おれは　必ずお前を助ける　20歳なんかで死なせない」

「そして60年　ずっとおれと一緒にいればいい」
「ヨータ……　ヨータぁ……」ﾋﾞｭﾙﾋﾞｭﾙ

「なんで発情してるんだよ？」
「だって……！！　だって……！！」

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「死ぬほど好き」
「知ってる」

「ねぇ　まだ終わらないの？」

「！？」「うわーーーーー！！」

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　　 　 　 l:::::::::::::V::::|:::::::::::::::::::斗/ ´￣￣　 V:::::::::/　;:::::::|::::l|
　　 　 　 ∨:::::::::::＼|:::::::::l:::::::::::/　　　　　 　 V::::斧7从::::|:リ|
　　　　　　∨::::::::::::::∨:::::|::::::::/__,.ィ劣芋ﾐヽ　∨以 ;::::::l:/ ::::|
　　　　　　　＼::::::://∨:::∨:::ｌ　ヘ以ノ　　　　　 ヽ｜:::ﾉ :::::::|
　　　　　　　　 ＼ヽ＼,＼圦:::!　　　　　　　 　 　 / 从:ﾍ:::::::::|
　　　　 　 　 　 　 ＞＼ゝヽﾚ′　 　 　 　 　 　 　 /:::::::::i、::::::.
　　　　　　　　 　 (/l/ﾘﾊ ｰ　　　　　　　　　， 　 ｲ ::::::::::| ＼::::.
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　　 　 　 {　　l:.:l　　　≧s｡　　　　　　　 ＼　 　 　 ／
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　　　　　 {　　|:.:l　 　 /:.:/　 　 　----- ､　 ＼＼　V//////＼
　　　　　 ヽ　 Vﾍ　 ./:.:/　　/　　 　 　 　 ＼　 V:!　∨///////,ヽ
　　　　　　 } 　 Ｖﾍ ,:.:./ 　 /　　　　　　　　　　　}:!　｜////////ハ
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　　　　 　 /　 ／　/∧　　{　　　　　　　　　　　　ﾘ　｜////////// }

「夕食出来てるから　桟橋まで来て　　服は着てきてね」ﾊﾞﾀﾝ

「……」「……」

「早速バレた……男だってことが……」

「早く口止めしないと……」
「大丈夫　ヨータが男だってこと　バレてないと思うよ」
「はぁ！？　交尾の真っ最中見られたんだぞ！！」
「交尾の真っ最中だからだよ」

「女の子同士でもするもの　こういうこと……」
「えっ？」

「だって……　この世界に男はいないから……女の子同士でも慰め合う子も多いの……」
「……そうか　そうかもな　交尾の真っ最中だから…　肝心なとこは刺さりっぱなしで見えなかったと……」

―――「知ってた」「でも好き」。①あの後めちゃくちゃ交尾した。②ところをティアに見られた。けど逸物さえ見えなきゃ男とバレない。③何故なら女の子同士でもスるから！　……連載当初の段階で想像したキマシ案件が今になってやってくるとはね。またそれはそれとしてルーミのヒロイン指数。「陽太のいない60年より陽太といる一年」という台詞はある意味において物語の密度問題であり、どこか極黒を想起させるものでもあったり。その真摯さに対するTHE SUNの返事は、ある意味一種照れ隠しじみてるけど実質求婚に近いね……コイツこっちに来るまでは幼馴染に片想いっぽかったんですよ。ほんとなんなんだコイツ。
　話を女の子同士に戻すと、陽太が出現するまで、いや以降も各地集落でそうであったというのなら……これまでの劇中そんな素振りはなかったルーミ自身やミースのクインテット達も似たような経験があるのかもしれない。思えば、出立前の陽太を巻き込んでの複数プレイに彼女ら、抵抗なさすぎじゃなかったろうか（）。それでいてモモ、リリア初体験の際は闖入してこなかったり。クインテット内での「掛け算」は想像するだけでなんかクるね……（ゲス）。ハルは……どうだったのかなー。クインテット外に「そういう」仲の娘がいたりしたら……でもその娘も同年齢だったら崩月迎えてる可能性あるんだよな……救世はよ。

「いやぁ！　旨いな！！」
「でしょう？　この料理は全部　ティアが作ってくれたんですよ」
「へぇ？」

「すごいなティア　すごいおいしいよ　間違いなくこの世界へ来て食べたものの中で一番おいしい」

「………」
「あれ？　なんかおれ余計なこと言った？」
「大丈夫ですよ　ティア　照れてるだけですから」
「え？　これ照れてるの？」

「別に………照れてなんかない」

「ティアは照れると　脇汗がびしょびしょになるんです」
「！？」
「えっ！？」

　　　　　　　　　　　　　　　 ): :ノ.: : : ノ!　　 ｀ヽ_:;_: ;＞ ´ ￣ヽ: :!
　　　　　　　　　　　　　　 〈: /r― '"　'　　 　//　 ′　　　 　 }:j
　　　　　　　　　 　 　 　 　 Y/ 　 　 　 　 　 l:/　　　　　　　　 〈
　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ!　, 　　　 /　 ﾉ:! 　 　 ヽ.u.　　　　 |
　　　　　　　　 　 x=､＿,.x'/ |／ 　　., '_r‐'_,ﾐx　, 　 u.!.u　　 　 !　　　ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ
　　　 　 　 　 　.//｀´ _r､,　'" 　 lj　/r'r'::::::::::::ヽ }.　u..}. u　　　.!
　　　　 　 　 　 《!　_ノ!:::ヽL　　　　ﾚ'r'::::::::::::::::::Ⅵ　　.ﾊ　　　　|
　　　　　　　　　 ｀¨　{::::::::::::{: : . . /::::::::::::::::::::::::::::ヽ　./ !　　 　 !
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　　　　　　　　 　 　 　 ゝ::::::::::;x='^ ー-====ﾆﾆ --/　　!　 　 　 l
　　　　　　　　　　　　 　 ｀７'"　　　::. 　　 　 　 　 /　　　|　　　　.!
　　　　　　　　　　　　　　 ,{　　　　　::. 　　　　　: :{　　　　! 　 　　.!
　　　　　　　　　　　 　 　 ﾊ　　　　　　　　　　 　 :.　　 　 !　 　　 :.
　　　　　　　　　　　　　　i　|　　　　　　 u 　 　 　 :.　　　 }　 　 　 }
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「あっ……」

ｺﾞ　ｺﾞ　ｺﾞ

「うっ……ごめん……」

「……やっぱりあなた　崩月では死なないのね」
「……ああ」

「おれのいた世界は　みんな80歳くらいまで生きる　医療の発達してない時代でも50歳くらいは生きたんだ
　でもこの世界は　生まれるときお城から出てきて　死ぬときは無差別に20歳で溶けて死ぬ
　明らかに人為的でおかしいと思う」
「……そうですね　他の種族や　家畜たちとは明らかに違う生態系は私も変だと思っていたんです」

「おれはそれが《嫉妬深い神》の呪いだと思っていたんだ　でも……」
「リルには会えた？」
「ああ　でも完全に否定されたよ　とっくに《嫉妬深い神》は死んでるって」
「そう　ですか……」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /￣｀ヽ_ ... _
　　　　 　 　 　 　 　 Y⌒ヽ　　　 　___,,.....,,___| 　　 ﾉ...........｀ヽ,
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　　　　　　 ／ ....r─┘'／.........................................込、__,ﾉ.................',
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　　　　　/..................ヽ.′......................ヽ....ヽ ........................................... i
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　　　　　　ヽ..............ﾉｲ..j|..乂|,, ____　 ノイ爪::::ﾉ/ｲ.. |ﾉ./l..........|.../⌒
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「だったら　お前はもう　この世界を変えることなんて考えず
　自分が元の世界に戻ることを　考えた方がいいんじゃないか？」

「……そうだな　でも……」

「さっきハナハナから聞いたんだ　１週間後　《嫉妬深い神》の祠が20年ぶりに海面に出てくるかもしれないって」

「それを見届けて　それでも何もなかったら　ミースの街に戻ろうと思う」
「……」

「リールエビ　ありがとう　あなたのおかげで良い想いが出来た
　お礼にエビの舞を奉納するわ」

「エビっ」ﾁｮｷﾁｮｷ

「エビのように舞い」ｼｬｯ

「エビのように避ける」ﾀﾝ

「そしてエビのよう「ティア」

　　 　 　 　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　/:::::::::::, ::::::::::::::､:::::::::::::::::::ヽ::::::::::／￣＼
　　 　 　 /:::::::::::::::, :::::::::::::::＼:::::::::＼::}::::::/ 　 　 　 ヽ
.　　　　 /:::::::::::::::::::, :::::::::::::::::::＼:::::::::＼:::|　 　 ：　　 |
　　　　 ′:::::/:::::::::::, ::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::|　 　 ：　　 |
　 　 　 |:::::::/:::::::::::::::, ::::::::::::::::::::::::::::ヽ :::::|　 　何 　 .|
　 　 　 |::::::i:::::::∧:::::::, :::::::::::::i|＼::ﾄ ::::＼:|　 　？ 　 .|
　 　 　 |::::::i:::::/　 ＼:::, :::::::::::i|-‐酛 ＼:::ﾊ　　　　 　/
　 　 　 |::::::i:::/￣￣｀ヾ::ﾄ ::::::i|　｝x====ミ::＼＿__／|
　　　　 '::::::i:::|　x==ミ /＼＼:i{ 彳{:.:.し:.r' 》|:::::i:::::::::::|
　　　　　':酛 |〃{ し }////＼ヾ//ゞ=＝'’...|:::::i::::::::::ﾊ
　　　　　 l::::::ﾊヽゞ='’ι//ι////////// ::｢| [][]::::::.
　　　　　 |:::::::i::. /////////////////j //l::| ﾆﾆ⊃::::＼
　　　　　 |:::::::i:::.ι/////〈////////　し　|::|｣::::::｢|::::::ﾄ::
　　　　　 |:::::::i:::::.　　　　　　＿_ 　　　　　 /::::::三　三:|
　　　　　 ｢| [][]::个　　　　 ‘　 ′　　｢| [][]::::::::::::l｣::::::ﾊ
　　　　　 | ﾆﾆ⊃::::::::≧:....　　　 　 ／l ﾆﾆ⊃::::::::::' ::::::::::
　　　　　 |｣::::::｢|:::::::::::i:i::::::::::::〕ｰ=彳:::|｣:::/::::｢|::::､:::' :::::::::
　　　　　 |:::三　三::::::i:i::::::／ |::::::::::　　 /:三　三 ＼ :::::::
　　　　　 |:::::::::l｣::::::i:　 ＜{ 　 |　　　/　.::::::::::l｣　　 / ＼
　　　　　 |::::イ::::::::::| 　 　 ‘,‐-　　 　 /:::::::::::::| 　 /

「なに？」ﾀﾞｸﾀﾞｸﾀﾞｸ

（こいつは　脇汗でしか感情を表現できないのか……？）

　さっそう登場ネコさんだ〜♪　……はてさて、次いで３２話は、ティアのキャラを掘り下げつつ謎の少女（手が血染め）登場というストーリー進行。前々回ハナハナと話した前フリからすると、「海の魔物」と呼ばれるカテゴリのモンスター、なんだろうか。それとも「嫉妬深い神」に連なる何かしら。そもそも本異世界におけるモンスターと神々の関係が不明なんで、テラゴーレムやバイコーンのように男性に反応してる節があっても神族の差し向けたものなのか、単に仕掛けが発動しただけで神に伝わってるかどうかも確認できない状態なのかも計り知れないという。文明が衰退？してるファンタジー世界において統治者・造物主とコンタクトが取れなくて配下・被造物が空回りしてるとか寒々しくて辛いな……どこかメガテンの天使的でもある。ピナコは、どういう位置付けなのかな。

　ところで今回、ある意味初めてだな。陽太が「地球に帰る方法」について言及した・されたの。３１話の段階でルーミに実質的プロポーズしてるんで、言ってることが本心の全部ではなかろうが。まあミースの街に戻るがイコールで諦めるでもない、というよりミースの図書室はじめ特装版含めて未確認情報が山盛りなんだよ異世界。カミサマの導きでそれが一番最初の手掛かりだからそれが優先されてるだけで、たとえここに何も無くても別の街・他の地縛神は情報を握ってる可能性だってある―――というより、既に「なにか」は起きてるんだ。仮にこれが陽太を狙ってのものなら、それはつまり彼が邪魔だってことで、探られると困ることがあるって言ってるのとそう変わらない……気がする（急に弱気

　　　　　　　　　,　　-――入　 ノ二ニ丶､」: : : : : ＼.ヽ 
　　　　　　　 ／　　　　　　 ,-イ: : : : : : ｀丶 ゝ: : : : : :＼ヽ 
　　　　　　＜＿＿＿__／ /: :.小: : : :.|: : : : : :. :.|: : : : : : ヽ 
　　　　　　　　／: :. :": : :/: : / | ｌ: : : :ﾄ､: : : : : :.|: : : : ｌ: : : :', 
　　　　　　　, ' : : /: :. :. :.|: :./:: | ヽ: :　代丶、:. :|: : : : |: : : : ｌ 
　　　　　　 /.: : :/: :. :. :,ｲ´:/:: │:: ヽ: :.| ＼:.:｀: :|: : : : |: :|: : :| 
　　　　 　 /ｲ: : l: :. :. :/.ﾊ :|:::::::::::::: : ＼|⌒ ＼: :|: : : : |: :|: : :| 
.　　　　　//| : : | :|: : : :ハ |｀:::::::::::::::::::::｀ ＿　ヽ|: : : : |: :|: : :| 
　　　　　,'/ | :/ | :| : : /:::::::::::::::::::::::::::::::彳示升│: :. :.|:.ﾊ: :|:| 
　　　　　ｌ　 ｌ |: :| ﾊ: : :|:::::ｲ示ゞ::::⌒ヽ:::::´￣｀::::|: :.|: :.|/ ）:ﾊ| 
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　　　　　　　 ｌ|: :ヽ小 .|: :ヽ.　　　　　＿,　ｨ爻ゞ/:/: :/: :|:.,' 
　　　　　　　　|: : :.ハ: :ヽ:ﾑ　　　　　　 　 ‘ﾑ'ノ,ｲ: :/: :ｲ/ 
　　　　　　　　 ',: :.|　＼: : :｀＞ｒ-。 ____ , ｡r≦|-.| /レ' 
　　　　　　　　　＼|　　 ＼: :|..ﾉ::i::::ii:::::::::ii:_l-=-ﾞ:ﾚﾍ､ 
　　　　　　　　　　　　　 　 ii::ゝ:::i:::/-‐:´:::_:::／｀'､ 
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……というかだね、良く見たら件の子の服、背中の襟元のあたり（陽太とティアからは角度的に見えない）にティアやハナハナが着けてる三叉戟飾りと同じマークじゃなかろか。リールの街の住人、トライデント……「だった」娘に擬態している？　それとも普通に狂気に囚われたor操られた現地住人……だとするとキツイな。いやモンスターが化身してても元になった子を想うとアレだが。

　ともあれ次回は明日。そう明日、というのが定型化しつつあるのもアレだ。しかし極黒を想い起すことの多い二話であったことだ。