ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

『極黒のブリュンヒルデ』アニメ第12話

魔女狩り

            / ,イ/   /     /   ,   ,从   {    ,ィ    ハ.  リ ヾ:、
       ____ _j_,.ソ  イ __   / ′  /  ,イ i  / |    | i  Ⅵ /   ヾ!
      `¨ ーァ三ニ=一 '´   /   ,イ  /7八 i  Ⅵ  ハ !  ヾ: ヘ.    ノ
         ,ィ'´_ _三二ニ=匕    / _,.斗' イハリヽヾ. |  ノ八ヾ:、   ト:、ヽ.
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           ,ノ //イ   -=彡i  イ ハヾ:、 `  ヾ!   )八  1ゞ:}`ヽ、ヽ /"
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          /Ⅵ/ イ  厶匕_乂ミ(     `ヾi          Ⅵ    `ー 、          他 人 の 命 だ か ら だ
           〈 ///i人 /´ ̄ 7八 い           __   r一 ’
          Y/   lハ i ______            .._厂´
            _リ,.-‐ ¨`1 ̄    ̄¨ニ=- . _    /
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―――感染、そして拡大。原作TCGのルールは欠片も判らないまま、只管にエグく第一部完了せり(『WIXOSS』話

……そんな風に、このアニメも終えられたりはしないだろうかと。いや詮無き事である。YJ版ローゼンメイデンがアニメでも完結するような日が来れば少しは希望があるかも、しれない?

 良太土下座のフリ⇒初菜バックアタック⇒ハングアップ失敗でズンバラリン。原作の場合「こいつはイジェクトしない限り死なない」は全ての魔女を把握しているという感じだが、アニメだとイチジクが監視部隊に選出したので知ってて当然……どうして一人だけ殺し切れない娘を用意し、したらしたで初菜を取り込むこともしなかったのか解せなくもある(ただ今回の良太蘇生、他者治癒に関しては彼女がAクラスである事が複数の意味で都合よく?)。ともあれ若干流れを入れ替えて良太瀕死⇒奈波出現⇒「第3のボタン」という選択肢解放。当初アニメオリジナルが適用されるならここで押してしまうと思っていたが、そんなこともなかったのぜ。モノローグじゃなく直接口に出してる時点で余裕あるなーとか言ってはいけないそれに、もしかしたら……? まあ来週には判るだろう。そして原作では若干高笑いで騒々しくやってきた印象の美樹女史(CV佐藤利奈。幼少良太と二役)率いる魔女狩り漸くの参戦である。
 ふと省みるに、「魔女狩り」とは対抗組織としてヘクセンヤクトの名称が出る(アニメではカットされた電波暗室イベント)まで研究所の魔女捜索部隊の別称でもあったように思う。だから何って事も無いが、正直へクセンヤクトは魔女を毛嫌いこそしつつも魔女狩りらしいことはそんなにしてない(開始時点で拠点が攻撃されていたりとむしろ目立つ行動ができない)為にあくまで人間主体+イニシャライザー(CV皆川純子)のレジスタンスという印象……とはいえドラシル孵卵の危険性を知っているから普通仲良くは出来ない……まあ魔女何千人よりもグラーネの方が隔絶してヤバいのと、小鳥を助けるという目的が一致したからこその共同作戦(原作の過程大分カット)。そしてアニメ版において原作より格段に演出が向上したカズミちゃん様の【操網】最大の見せ場*1、来たれり! AAAランク【フレイヤ】(正体は引き篭もりボトラー)もさらりと顔出し、のみに留まる。彼女の色々やりたい放題は8・9巻を参照のこと……つくづく土屋女史の出番が丸々カットされたことが悔やまれるね(瑞花編としてもネタ成分的な意味でも)。

 ところで、物語の発端である所の脱走事件。ここでは小鳥だけ殺すために彼女を載せた輸送車だけ攻撃する筈が、他を巻き込んで仲間が一人死亡という話に。まあグラーネの危険度に比べるとBクラス魔女が何人「入れ替え」られようと問題じゃないということか。それはそれで合理的である。


 特に、個人的に不満だったシーンは、カズミが九所長の居場所を探るためにハッキングをするシーンあたりからラストまで。カズミがハッキングするのはいいものの、申し訳程度のフレイヤ(ペットボトルが置いてあるところは笑ったが)だし、ハッキングしたらしたでいきなりアイン・ソフ・オウルが発動するし……。これじゃあ、なんのために九の居場所を探したのかワケが分からない。
 あと、初菜ちゃんがドロドロに溶けたのに、殆ど触れてやらないのはどうかと……。ちょっといくらなんでも尺が巻いているからといって、ここの件は飛ばしちゃあダメでしょ。初菜ちゃんが溶けながらも喋っているシュールさがたまらないのに。

絶大な敵勢力である研究所。国家規模の影響力がある国営悪の秘密結社っぷりから、これ、高校生が立ち向かうのは無理じゃね??きっと、他に第三勢力のレジスタンスが居るんだよ、そうに違いない……と、その存在自体は、読者の間で、連載初期から予想されていたポイントだったんだが。ともかく、アニメ版同様、メンバーの詳細が明らかにならず、焦れに焦れてようやっと登場……したと思ったら、あれ??こいつら、研究所以上になんか残念な連中なんだけど、と随所でネタ臭い弄られ方をしてた組織
だったりするのです。それもそのはず、実働部隊で指揮を取る、インチキシスターこと、美樹さんがあまりに残念だったからなのだが(ぉぃ

 アニメ版では、その辺の残念言動やら、良太に論破されてぐぬぬ、というシーンも軽減されているので、だいぶマシな人に見えますね。ぐぬぬ顔が好きだという、BBAファンの好き者には物足りないところかもしれないですがw

 実際問題、限られた尺を考えれば、これ以上はない程によくまとめているなぁという印象ですね、アニメ版は。ただ、欲を言うならば、あと3話あれば、このスタッフの手腕ならば、かなり忠実に、ヴァルキュリア編を圧縮再現出来た気がする。ただし、寧子さんのドーナツ事件は、ファンの間でも『なにやってんだこの正ヒロイン!?』と不評だったポイントなんで、カットして正解な気もする。

グラーネ。それこそが完全なる生命体。高千穂の目的は完全なる生命体なのか。
私は人間というのは不完全だから面白いと思います。

ここで九所長より重大な事実が。
人類は宇宙人によって作られたということ。
小鳥は人類滅亡のスイッチであること。

……話大きくなりすぎー。
ちょっと尺がなあ。

 しっかし、イチジクの若干ダブルスタンダードな妹狂いは改めて凄まじいなと。『鋼の錬金術師』におけるショウ・タッカーなんかも表面上穏やかさに隠されMAD加減に慄然としたものだが……首から上だけ生かそうとする時点で「いや、そのりくつはおかしい」と指摘する誰か、居なかったんだろうなあ。それにしても今回イチジクの台詞周りは単行本より連載寄りな感じがする……尺との擦り合わせ早巻き必須とはいえ、どうにも「今明かされる衝撃のトンデモ事実」=地球リセットボタンに驚く暇も無い。残り1話余りでどうしろってな話だけど、これが原作通りの設定なのである。また魔女の意識≒ドラシルの意識?という極めてややっこしい問題については天文台での言及を避けた模様。小鳥の中の人問題からすると触れないままにはおけない筈なのだが―――って、真子の「知ってた」「でも好き」の直後に、 ア ニ メ 独 自 急 展 開 入りました! ……ある意味、助かった。色んな意味で。けどこれ、深読みするとすんごいアレな感じがしてならなかったり。文字通り「降って沸く」が如き地球の終末であるものの、その深刻さに反して、どこか何かが。
 また置いていかれる初菜のラストカット……もしかして良太も皆も、死んだと思ってる? ある意味、飛ばされたあの大惨事のそれを持ってきているとも言えるか。はたして彼女が其処に残された事の意味、果たすべき役割とは……「都さん」役? それとも他に、何かアニメ独自に? どうあれ、すべては、来週―――気負わず、あるがままに、選択者の理を、受け入れよう。


 あと、不意に思い至った今更な事を脈絡なく書き記しておく。最初の刺客こと沙織の【斬撃】、その「一瞬射程範囲を指定したのち対象をバラバラ」というアニメ独自演出は、4章瑞花編の序盤に登場するも速攻殺された「重力を操る魔女」のそれに若干似ていたと。ただ、それだけのこと。

*1:あくまで【操網】魔法使いとしての見せ場であることを留意。カズミ自身の魅力に関しては原作を参照されたし(DrM)。