《全ての邪悪の根源/Roots of All Evil》／『極黒のブリュンヒルデ』第１６６話

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（極黒のブリュンヒルデ The Moment (JUMP j BOOKS)）

「確かにそうだ。こいつ共は陽の光と水で育つ類の物ではない」

「I'M YOUR FATHER」

「対象者を確保した」
「ん―――――！！」

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ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

「……いないね」「おらへんな」「電気消えてるし・・・」

「一体　村上からなんて連絡があったんや？」
「アフロって子が死んだからすぐ来いって言われたんだけど・・・なんだか村上君の様子がおかしかったのよね・・・
その後　無線で呼びかけても全然出ないし・・・」

「おっ開いた」ｶﾁｬ
「ちょっと！！」
「まずいわね　出掛けたなら鍵をかけるはずでしょ？　村上に何か起こったんじゃ・・・」
『……』

「入ろう　村上が無事かどうか　確認するだけや」

「私は村上の彼女やから　勝手に入っても怒られへんわ」
「……そうかなぁ・・・」

「村上！！」「いる！？」

「……いないね・・・」
「ちょっと見て！！」

「写真立てが落ちてる・・・」
「これは　まずいかもね・・・」ヴぃ

「ちょっと来てくれや！！」

「ここが村上君の部屋？」
「これ　見てくれや！！」
「ヴィンガルフノート？」
「えっ？」
「……なにこれ？　研究所の詳細が書いてある・・・」
「なんで村上が　こんな物を持ってるの？」
「これって・・・」

「おい！！」

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=≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ:　:　:　:　:　:　:｀¨¨　 ー--　　.,

「あんたら　良太の友達か？」
『えっ！？』

「あっ・・・はい！！」
「あのマセガキ・・・　今日は帰らないって言っておいたら　女を連れ込みやがった・・・」

「それで　良太はどこだ？」
「……あっ・・・」
「えっと・・・　その・・・」
「村上君がいないから勝手に・・・」
「………」

「ったく　世も末だな……」ﾁｬｷ

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「こんな小娘どもが空き巣とは……」
「ちょーーーー！！」

「違う違う！！」「泥棒じゃない！！」「私たち村上君と同じ天文部の部員です！！」

「今日村上君に呼ばれたのに　玄関が開いたままで姿が見えないから心配になって・・・」
「はぁ！？」

「写真立てを割ったのはあんたらか？」
「違います！！　私たちが来たときにはもう・・・」
「……」

「イヤな　予感がする・・・」

三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
_三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
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三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
_三三三三三三三三三三三三三　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 三三三三三三三三
_三三三三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 三三三三
三三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三三
_三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三

_三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 三
三三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 .三三
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三三三三三三三三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 三三三三三三三三
_三三三三三三三三三三三三三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
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三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
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三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三

（体がだるい・・・　薬で眠らされていたのか・・・？）

（ここは・・・どこだ　捕まってからどれだけ時間が経った・・・？）

（一体おれに何が起きた・・・　いきなり襲われて・・・　誰かが　いつの間にか家に侵入していたのか・・・）

「草木と同じだ」

　　　　　　　　　　＿ノハヾヽー〃〃〃∠-ンiﾉiヽ,
　　　　　　　　　ﾉ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ゝンi
　　　　　　　 <´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :l
　　　　　　　 <: : : : : r='"¨ヾヾヾヾヾヾヾ¨ヾ〃>jﾉ:_: : : :ゝ
　　　　　　　ミ: : : ミ｀　　　　　　　　　　　　　　　　彡: : ミ
　　　　　　　ミ: : ミ　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡: :ミ
　　　　　　 ミ: :ミ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡: : ﾐ
　　　　　　 状: ﾐ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〃: :ﾐ
　　　　　 ,ヘ: :く,.-三三三ニー､　　　,.-ニニ三三ミ､彡リヘ.
.　　　 　/,ﾍ 〃}{　__,.-t====､ヾヽ＿f´ｨ‐t===-　､_　iﾚヾ/i　l　　　　　　　　　「放っておいても　勝手に大きくなるものだな」
　　　　 l V ﾊ ﾘll　 ¨ﾞー｀ニ´彡}::i￣:l　｀ーニ´‐彡　 }ﾘ/ヽl　l
　　　　 l ', ゞ∧lﾍ,　　 　 　 　 /::l　 :ﾍ,　　　　　　　 ﾉlくヽ //
　　　　 ヽヽ〈k ',l　｀ー──‐'':::::l　 :　 ゝ------‐''　l)) 〉//
.　　　　　 ＼＼{l　　　　　　　 〔_{　 _ 〉　　　　　　　 /_／/
　　　　　　　ヽ､_',　　　　　　　　ヾ¨j´　　　　　　　 /_,.-'"
.　　　　　　　　　∧　　　　　　_＿＿＿_　　　　　 /从
　　　　　　　　　彡ﾍ　　　　　　 ＿＿　　　　 　 ｲjﾘゞ
　　　　　　　　　　∧l ヽ、　　　　　　　　　　 ／　l
　　　　　　　　　　　_l　　ヽ、　　　　　　　／　 　 L
　　　　　　　　　　 i　｀ー-- ≧======≦---‐''"　l
　　　　　　　　　　l　　　　　　　￣ Ｙ´　　　 　 　 　 l
　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　 l　　　　　　　　　l＿＿＿　　　 ,. ---､
r‐‐､__,,. --==''"ヾ、　　　　　　　　 l　　　 　 　 　 　 〉　　　　￣¨tニ＝＝ﾞ≠─
_,.-'"_ﾉ￣　　　 　 ｀ヽ､＿　　 　 　 l　　　　　＿,,.-'"
-'"´　　　　　　　　　　　　￣lー─'ﾞゝ-─''"
　　　　　　　　　　　　　　　　l ／フ入ヽ、
　　　　　　　　　　　 　 　 　 { {ヽ　 　 ∠}
　　　　　　　　　　　　　　　　l.ゝ、,.-､∨/

「……誰だ　あんたは？」

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　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　|
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　　　　　　　 ゞｰ''´　,ｨｆ ￣￣ ア￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣∨`'`.|　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　 i　,.ｨ´ ,　¨ヽ 　 ,　　　　　　　　　　　　　　　　　　└┘
　　　　　　　　　! '/　 {　i　 }　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌┐
　　　　　　　　　､ 　 -ゝ=＜.ｲ'　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └┘

「まさか・・・」

「父さん・・・　なのか？」

「そんな・・・　弟と一緒に死んだはずじゃ・・・」

「マキナは死んだ」
「えっ？」

　　　　　　_　-､/　　　　　　　　　ヽ　　　l ヽ　　　　　　　ｌ
　　　　　/　 　 '　　　　　　　　　　ヾ　　　l　 ＼　　　＿　|i
　　　　/　　　　　　　　　i　　　　　 i ヽ 　, i=＝ヽ￣　　　 |l
　　　 /　　　　　　　　　　l　　　　　 l. ,X／l　　　,>二二_ﾌヽ　　　　　　ｌ
　　　/　　　　　　　　　　 .ﾄ、　 ヾーl"　ヽ　l ／　　ヽ　　Xi'|　　　　　　l＼
　　 /　　　　　　　　　　　 lヽ　 ､　　.lυ ヽ/|　　　　ヽ　 / !|　　　 /　　lヽ＼
　　/　　　　　　　　ヽ　　　l　>ﾉ　　　l　　 iVl　　rヽ　i /　 l　　　/　　　l }
　 i　　　　　　　　　 ヽ　　／　ヽ.　　 l　　 ヽ|　　` ´　ﾂ ノノ　　 / ヽ　　l/
　 l　　l　　　　　　　　ヽ./　i＿＿ヽ_. l　　　　　＿ --　¨'' i　　/　/ >　 l
　 l.　 ﾊ　　　　　　　　 ﾍ. lﾍ　　　 ＼ｌ　　　　　　　　　　 / ／　　 ／i　l
　 l　 l　l　　　　　　　 ＼ﾍ〉iヽ　 rヽ　　 、 　　　　　　　／　　　　! l　l l　　 l
　 .l　l　 i　　　　　　　　 ヾｰヾ＼.`´ ／ 　i 　　　　　　　　　　υ ﾉ　i. V　ﾊ |
　　l i　　i　　　　 i、　　、　＼　 =ノ　　　 `　　, - −､　　　　υ/ 　 i、 /
　　 l|　　ヽ　　　 lヽ　　　丶、＼.　　　　　 ／, ・ ' ¨￣`)ヽ　　 /　　　ヾ/
　　　　　　ヽ　　　i ヽ　　　 l､￣ヾｰ 　　　<〈/　,　-　¨　　　 /　　　　 y '' ¨
　　　　　　　ヽ　　i　 ＼　　 i ＼　ヽ、　　 -` '　　　　　　 ／　　　　　 ヽ` ｰ
　　　　　　　　＼　i　　 ＼　 ヽ　`　､`ヽ ､　　　　　　　 ／
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ヽ　iヽ ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽl ＞ｖ　　　　　　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ／ ヽ　　　　　 r'´

「……ちょっと待ってくれ　一体　なんの話だ？」

「なんで父さんが　マキナのことを知っているんだ？」
「マキナはコードネームだ　本当の名前は村上勇太」

「お前の弟だ」

「……」

「はっ・・・！！」

「ははははは・・・！！　なんで・・・？」

「なんでそうなるんだ？　父さんも勇太も　死んだはずだろ！？」

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　　　　!　　　　　　　　!.:::::::::::::　　　 i　 i＿_',＿__!',＿__　　　　　　　　!
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　　　　! ,'､　　　　　 i ', !:::::::::::::::i　　 i .,' :::::::::::::::i i::::i 　 !　　　,i　 ,'
　　　　i i　',　　　 i､ .', ヾ:::::::::::　!　　 !,'　　 　 　 ﾘ　i　 ,'　　 ,' !　,'
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　　　　　　　　　　　　i　ヽ、　　　 ｀""　　　　,イ　 /., ,'
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「マキナが　おれの弟だって？」

「おれは　悪い夢を見ているのか？　まだ薬が頭から抜けていないのか？」

「ここは一体どこだ！？　父さんは一体何なんだ！？　まさかヴィンガルフの関係者なのか！？」

「神殺しを掲げ・・・人を実験動物のように扱い・・・魔法使いたちを蹂躙し・・・
全人類を滅ぼそうなんて考える・・・　そんな・・・」

「そんなばかげた組織の一員なのか！？」

「私は　ヴィンガルフの関係者などではない」
「……」

「なら良かった」

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　 ,イ´＿__　`'´￣￣｀　　マ､,__　_,_i　　　/　.:＼ ゝ´￣ i￣｀　マヽ二ﾆﾏ ,'ｲ
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｀ー―_!｣:.:.: . .　.　　.　　.　. . .:.:iｲ二ﾆﾆﾆﾆ二!:.:.:. . .　.　.　　　.　　. .:.:r‐--ィ'1
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　　／,　,ﾍ;';.. . .　.　.　. . .:.:／＼､/,ｲ　　 iﾊ、／ヽ､'.:. . .　.　. _._:.:／ヘ、　　 |
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ヽ,　　/　　　　i　　／　.:::::...｀` ‐┴----_以ヘ‐-､ 　 　　　.i　　　　　　 , ィ,{
　 ,＼´｀ヽ、　　 ,ｲ　 .:::::::::::::::::::::::::::::::::;/ｲ　´..:::::::::.ヽ、　　　　　　　 /／/,ｲ!
　 .|ヾヽ　　｀＞'´ ....::::::::i;_;:_:::;_:::;, ィ'¨´::::::i:::;ｿ　　:::::::..＼　　　　　　　　　ﾙi{
　　|　 _, ィ'´ ......::::::::;ｨ,r'-‐‐::'::::::::::::::::::::::::;ｙ'　　 .::::...　　 ｀¨`' ､.　　　　 从ﾘ{
　　`y′ .:::::::::::::;::::;／　　:::::::::::::::::::::::;:／　　..::::::::::::::￣｀ヾ､_　　｀'ｰ-ｭ,仆林
＿／　　..i::::::;;;ン;ｲ　 ...:::::::::::::::::::;ィ'´　　 ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::...`丶、　.＼_`マ{
／　　.:::::／／,ｲ　.:::::::;:__;斗＞'´　 ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヾ、
　...::::::／,イr'´ .::::::::;メ,≧´　.....::::::::::::::::::::::::_;;;､ﾉ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゝ,__,ｲ／　 |　:::::::::j-ｲ!　　i:::::::::::::::::::::;ィ¨´:_:_:i'::::::｀ゝ‐---ｭ､;::::::::::::::::::::::::::::::::

「私こそが当事者だ　ヴィンガルフを創設したのはお前の曽祖父
そして私は それを統べる３代目の神祇官(じんぎかん)」

　／: ／/ : : : : | : : : : :/ : : : /　　　 　|: : :| : : : : /: : : : : : : } : : :
/ :／　/ : : : : : | : : : :/|―-/-､　　　　!: : :! : : : ∧ : : : : : :/ : : : :
／ 　 / : : : : : : | : : :/=!=≠=ﾐ ＼__　 | : /| : : :/　} : : : : :/ : : : : :
.　 　/: : :, : : : : :! : :/　 |/　　　ヽ,　　/／/ : : /　 !: : :: ::/ : : : : : :
　　,´ : :/: : : :／| : :|　　 ◯　　 /　　 　./ : : /＼ |/|: : / : : : :,: : :
　　| : :/: : ／ヽ∧: :}ﾐ　　　 　 /　　 　 /　／= ､ ｀ /／{: : : :/: : :
　　|: /!: :/ { ｿ/　）/ 　 ＝＝彡　　　 /／　　　　ﾐ/ ヽ.|: : :/: : : :
　　|/ | :/| ::ヽ!　 　　　　 　 　 ,　　　　ﾐ　　 ◯　　 }　 | : : !: : : : :
. 　 　 |/　!/: :{　　　　　　　　/　　　　　ヾ 　 　 　 ﾉ　∧ : | : : :/:
ゝ ＿ 　 　 |: ∧　　　　　　　ｌ　　　　　　　 ー- 彡　 /: :＼{ : :/: :
　　　　￣ フ　 　　　　　/ ー-、　　　　　　　　　　 /／､: : : :/: : :
　　 ,､― ´　　 |∧　　　 ヽ ＿ 」ｌ　　　　　　　　　　rく / ): ::/ : : :
　／ |　　　　 /　 |ヽ　　　 -　　　　　　　　　　., -　ｖ / /| :/ : : :
/ 　 :|: 　 　 /　　 !　 ゝ　　　　　　　　　　　ィ　 ゝ-‐' :/: |/ : : ／

「お前には　マキナに代わりソーサリアンとなってもらう」

「お前は　新人類の　アダムだ」

「イブは　既に用意してある」

.　　　　　　　 ｀ .:::::..　　　　　　 　 　 　 　 .:::::::. -=----:::...
　　　　 ￣￣ ヽ 丶::.　　　　　　　　 　 　 .::::.／ ,.:=＝＝- ､
　　　　 　 　 　 ‘:,　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　 　 、
　　　　 　 　 _ 　 ‘,　　　　　 　 　 　 　 　 　 / 　 　 　 　 　 　 ヽ
. 　 　 　 　 ! i!i　　‘,　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,' 　 　 　 　 　 , =､ 　'，
　　　　　　弋ﾂ 　,.:'...:::::::,　　　　　 　 　 　 〈　　　　　　　　{ i!i!} 　‘;
　　　　　 　 　 ／.::::::::::::::',　　　　　　　 ､::::::..　　　　 　 　 弋ツ　〃
　　　　 ＿.. : ´.:::::::::::::::::::::i　　　　　　　　ヽ :::::::ヽ､　　 　 　 　 ／
.　　 　 ::::::::::: : ' 　 .:::::::::::/　　　　　　　　 　 丶.:::::::｀¨二二¨ ´
.　　　　　　　 　 　 ヽ::／

「えっ？　うそ　なんで？」

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　　　　　　　　　|.|| : : : :..ﾊ{ｌ b:ヽﾉﾄ. 　 　 |ノ　 ,イ抃/,､　l l : : : : : : : ﾊ..: : : : : : : : :..:l
　　　　　　　　　l.|.! : : : :l: ::　{圦ｿl}　　　 　 　 　 b,l'::ヾ杁 | : : : : : : ;'　l : : : : : : : : : l!
　　　　　　　　　l.!从 : : :! : :　ﾏニｿ　　　　　　　 {仔::::ﾘl} 》 : : : : : :.;'　 !: : : : : : : : :..ll
　　　　　　　　　|!　 |ヽ:/!: : :　 `.´　　　　　　　　{:ゞ＝'ﾀ ' | : : : : : ;'　 ハ : : : : : : :..l.l
　　 　 　 　 　 　 　 | : : :l : :　　 i　　 ,.:　　　　　 ｀ ＜oﾟ　｜: : : : :,'／ : :l : : : : : : : ハ
　　　　　　　　　 　 从 : :l : : :｀ .｡　　　　　　　　　　:　 　 .从 : : : ,'_: : : :从 : : : : :./: :l!
.　　　　　 　 　 　 　 l : : :l! : : : : : :　､ 　 r ､　　 　 .ｊ　 イ〃 : : : ,' ､ ﾊ/ｲ : : : : : / : :l
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「良太？」

ARK BLOOD - A.D.2015のアダム

「こんな勉強なんて　意味あるの？」

「みんなと同じように普通に高校へ行って・・・　そんなありふれた人生送ったって　意味ないのに」（第20話）

「あなたいくつ？」
『１４　もうすぐ１５』
「え？　私と同い年じゃない！　だったらなんであんたが高校の部活に入ってるの？」

『私は部員じゃない　マスコットなの』
「なにそれ　だったら　私もマスコットになりたい」///
『ダメよあなたは　性格悪そうだからマスコット向きじゃない』
「はぁ！？　何言ってんのあんた！？　あんたも相当なもんよ！？」（第57話）

「我々は 宇宙人の遺跡によって 神の実在を確認した　そして・・・」

「数万年を経てもなお この世に存在する 全ての神を殺す」

「それはさぞかし いい気分であろうよ」（第115話）

「そしてぼくたちは　その神様が作った仕組みで　人を滅ぼすんだ」
「……何のために！？」
「そりゃもちろん　人間が失敗作だったからさ」

「ぼくはね　遺伝子操作で作られた人間と宇宙人のキメラだ　半神だよ　アイン・ソフ・オウルでも死ぬことはない
ヴァルキュリアもそうだ　その予備である君にも　宇宙人の血が流れている」

「ぼくは　新しい世界でアダムになる　人が滅んだ地球で　ぼくと共に新しい世界を作ろうじゃないか」（第155話）

　
―――寧子サンダーがマキナに誘拐された直後にさ、「でも君は、必ずぼくを好きになるよ。絶対にね」とかいう台詞あったじゃないですか。直後に小鳥＝サンが現れたり結局マキナが喰われたりで有耶無耶になったけれど、そうなってしまうまでは何かしらの根拠があっての発言ではないかと思ってもいた（何かしらの手段による洗脳や、『からくりサーカス』で言うところのフェイスレス⇒才賀勝への人格ダウンロードなど）。アフロ＝サンが召喚したマキナ２号が幻影だと明らかになる瞬間までも少しは……？　ううん、自分でいつ何をどこまで疑っていたか、判然としない。そして本編は本編で、いつから誰がどこまで何を承知していたのか、現時点でどれだけ把握しているのかが不明なままに衝撃の真実が連打されているという。

　まず結花は、少なくても佳奈と友達になってるるみ孵卵に遭遇するまで魔女がどういうものか全く知らなかった（twitter周り含めた犬良氏の見解を考慮すると「忘れさせられていた」か核心に触れつつ良く知らなかった）と思しい。そこらへんが（あるいは今見せている涙すらも）全部演技だったらもう何を信じていいのかわからない。また現在の彼女が魔女に改造済みかそのままであるかという疑問が残る。仮に後者であれば、生まれた時点血筋の段階から尋常の人間ではないという可能性すらあるのだ……登場当初は捕まって魔女化させられませんようにと思ってたものだが、こんなことになるとは誰にとっても予想外な気はする。昔の記事を読み返すと亡父黒幕説自体はその頃からある一方、私の肉じゃががー！　とかマスコットさんが悲鳴上げてた日々はかくも遠くなりにけり。

　次いで村上の御母堂（旧姓・柱谷何某）。今のところ本当に何も知らない人のようにも、ある程度事情を察すればこそ剣呑な母親であるように見える。佳奈カズミ初菜の来訪に対しても対応としてはまあ普通……？　息子が４人（５人）も女子を扶養してたことも何度も死ぬような目にあってることも、察しているとは感じられない。そこらへんが全部以下略、とはいえまだ結花よりはショックが薄かろうというのは良くも悪くも普通の親っぽくなかったせいでもある。なんにせよ次回以降、魔女三人に対してどう応対するか（また魔女側も初対面で仲介者行方不明の状態でどう話すか）次第か。あと弟である小五郎の動き。

　そして、高千穂の神祇官こと丸眼鏡、村上何某。放っておいても、というのは今日この日まで良太が何をしてきたか何も知らないということでは流石に無いと思われる。もし仮に、単に予備として市井に置いといた（この時点で大体おかしいが）良太を引っ張り出しただけだとしたらマキナやヴィンガルフの名前を口にした良太は大失敗なのだが。
　かといって、マキナは良太が自分の兄だと知らされてたようには到底思えない（何しろ一度殺されてる）し寧子サンダーを攫ってきたことも伝わっていない気もする……ってああ、良太が伝えればいいのか。心理的にそれどころじゃないショック続き（もう既に今までの苦闘は何だったのかという灯台下暗し要素が山盛りだのに十年前の「今すぐ死にたくなる」真相が控えている）だろうがなんとかしてくれとしか言えん……場合によっては、寧子サンダー（ブリュンヒルダ）を握ってる小野寺と取引させられるパターンかもしれんね。親父じゃなく良太単独で……そんなことをする隙がいつ出来るかという話でもあるが。そういやレンが真実父方の伯父（叔父）さんなら、人類の運命を秤にした身内血縁争いの様相にもなるなあ。フィクションによくあることながら。

―――実際問題として、魔女達への心理的申し訳なさを抜きにすれば「高千穂の首魁が父親で計画の中枢に組み込まれる」というのはそこまで最悪の事態じゃない気もする。ソーサリアンに改造させられる過程で人格がエッダに保存されてるマキナに上書きされるとかじゃなければ。
　丸眼鏡親父が息子に融通をきかせてくれるのなら、結花や寧子サンダーはじめ身内周りの安全確保はある程度容易になる、かもしれない。代償として人類の大多数を見捨てることになりヘクセンヤクトと完全に決別しなければならないが（加えて「寧子」たちの人助け精神とも相反する）。あと小野寺に狙われる、のはどちらでも変わりないか……そういえば所長代理って、クロネコに次ぎ自分の命より重大ぽい（このあたりが良太の主人公らしいとこだが、最近発揮されてない）魔女達の未来を左右する孵卵問題を解決し得るかもしれない鍵を握ってるんだった。もし接触があって魔女達との親交を悟られたら取引どころか脅迫必至やもしれん。

• 夕暮れナンセンス　ネクサス:今週のヤンジャン『極黒のブリュンヒルデ』第166話『選ばれた者』感想 前編　／　後編

　となると、結花はどんなふうに身体を弄られているか、だなぁ。気になるところは。とりあえず、ハーネストがないってことは、魔女ではないんんだろうけども、イブに抜擢されるってことは、普通の人間では無くなっているんだろうなぁ。もしくは、ハーネストを取り付けるだけで即座にヴァルキュリアレベルの逸材の予感。
　結花って、イロイロなトラブルに巻き込まれて直ぐに死ぬかと思ってたら、何故か死亡フラグをへし折るじゃん？よくよく考えるとすげぇ不自然というか、裸族の姉上ばりにわけわからん存在だよな、アレは強運とかそういう種類のもんじゃ無くて、仕組まれた子供だった、とすると、こりゃもうなんつうか。黒い！！黒すぎる！！そして、マキナ、道化すぎるｗｗ

　これ、仮に宇宙人捕食イベントを回避してたとしても、ドヤ顔で嫁として寧子さんを親父に紹介したら、イブはこの貧乳だ！！と全否定される運命だったんだろうなぁ。まったく、この兄弟は、なんという、残念な……！！

• 黒のノエル。 信じ難い真相。

　そして、良太父がヴィンガルフの３代目神祇官だの、良太をマキナに代わるソーサリアンにするだのと、良太にとってショックなことが続くが、良太にとっても読者にとっても最大級のビックリが待っていた。イブとなる存在、それは良太の家庭教師のバイトの教え子、八田結花である。
　いやもう、これは目玉が飛び出そうでしたよ。今まで一般人枠だと思っていた結花ちゃんが、まさかここで絡んでくるなんて。もしかしたら、結花ちゃんも良太やマキナと同じくキメラなのかもしれない。あるいは、ヴァルキュリアか何かに改造したのかもしれない。はたまた、良太の遠縁なのかもしれない。ただ、結花ちゃんは泣いているので、良太同様に拉致られたのは間違いない。そして、事態を飲み込めていないのだろう。どちらにしても、まさかの展開である。

• 「極黒のブリュンヒルデ」166話感想しょせん、吹き溜まりinスペース

―――ふと思う。イチジク反乱の際はどうしたって間に合いようがなかったから祈るしかなかった（⇒助かった瞬間殺しにかかった）けれど、あれから一ヶ月……普通に考えてそれでは期間が足りな過ぎるけれど、まず「そういうものだ」という知識があったなら「大気圏外衛星軌道上（それこそ月面）に避難する場所・手段を用意してラグナロクのアインソフオウルから逃れる」ことを魔女狩りは計画していなかったのだろうか。マキナだってその気になれば月にだって行ける発言してたから、そこのところが無関係のまま終わるとは思えないし……でも巻いたと思ったら巻いてなくて、と見せかけて巻いてきたところに今回の小鳥ショックならぬ結花ショックである。

　かくして明日、誰が何を言ってどう転がるか未知数にも程ある未来。