ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

『カードファイト!! ヴァンガード』第61話――《魔の魅惑/Aluren》

『カードファイト!! ヴァンガード』ニコニコチャンネル
(前回感想はこちら)

―――わた、アサカさんはメインヒロインですよ!(嘘)

 というわけで、まだ少女らしかった頃のピンクリボンさんがフーファイターにスカウトされてレン君からレンさんになる途上の総帥レン君に出会い、なんだコイツ的な印象から速攻で惚れて最強チーム「Apex Limited 4」に登りつめる*1までの回想を挟んだ第61話・中堅戦。尺稼ぎとは言ってくれるな。

 結果はわかってるというか、此処でミサキ姐さんが負けたら話にならない。ただ先鋒戦は無言だったのに楽しそうに見てるレンさんは、自分の為だけのパフォーマンスを続けてきた彼女の敗北にどう反応するのかという疑問はある。彼としてもアイチ君と決着を着ける為には大将戦に回らないといけないのだが。
 また彼のPSYクオリアは、彼女がフーファイターに属した段階で他者のポテンシャルをも見通す*2程の力となっていたのだろうか。それとも純粋にヴァンガードファイターとして、未完成で成長の余地ある彼女をスカウトするよう指示したのか……ただ力を求めて最強のチームを造ろうとした少年が彼女を選んだ理由が、レンさんの口から明らかになる時は……来ないんだろうなあ、たぶん。


 他方、ピンクリボンさんと入団当時からの腐れ縁だったキョウ様は、昔から全然変わらず生意気盛りの下剋上精神。レンさんを抜きにすれば切磋琢磨しあう喧嘩相手として悪くない関係だったかもしれないが、彼女はレンさんに心酔し、その座を狙うキョウ様とは相容れず。そして結末は既に明らか。最後に「出ていけ」と彼を追い出したのは、彼女だった。そこには仲間への情はおろか、厄介払いで清々したという気持すら感じられない。つくづくレンさん至上主義。
 私服Ver.3がなかなか似合ってたり、大声にずるこけた顔が面白かったり……しかし全ては過去。天然のレン君や、顎鬚とモミアゲの無いテツさんと同じように、もはや戻る事は無い……第5クール終わりまで、あと数話。復活かと思いきや一場面だけだったキョウ様に、はたしてこれ以上の出番はあるだろうか? 期待は密に密に、ひそやかに。



「―――世界でただ一人、レン様に勝てるかもしれない男だ」


 いや負けちゃったし。物別れになった時のファイトも、数年後の再戦も、負けちまったし……あの発言は「お前が知る必要は無い」と言いつつ彼女を奮起させる為か、それともそうあってほしいと――どこかでレンさんを打ち負かす程に強い存在を欲し、それがであってほしいと思っていたのかも。
 いずれにせよ期待は果たされず、他方でレンさんに振り向いてもらうべく懸命な彼女が密かに敵愾心を向けていた、と。アイチ君に対するコーリン姉さんに構図が似てるね。蛇足。

 ともあれ次回に中堅戦決着、そして大将戦の筈。その後は63話、64話、65話で終わるとすれば……ラスボス戦枠が残っているのではと憶測されるが、はたして?


―――ああ、アイチ君VSの真・リターンマッチという可能性もあるかな。遊戯王5D'sに倣えば。

*1:そして劇的なまでに変貌し、少女らしさを失う。テツさんの気合入ったコスプレと忠臣ぶりといい、どうしてこうなった。

*2:ピンクリボンさんのデッキに改善の余地があると指摘したり、キョウ様のデッキが良く出来ているが故に興味が無いと切って捨てたりという態度は……ファイトの未来を見通す事とそれが実現する事を別物として捉えており、その故に彼はカードファイト自体には飽いていないのではという考えの傍証となりうる、かもしれない。