『カードファイト!! ヴァンガード』第６５話――《選ばれしものの剣/Sword of the Chosen》

「……すごいファイトでした」
「SFっす〜！」

―――とまあ、光と闇が合わさり最強に見える~~明鏡止水~~マジェスティ・ロードブラスターさんの輝きの前にレンさん浄化された「アイチ君大勝利！　希望の未来へレディ・ゴーッ！！」……もとい、念願の櫂とのファイトへと―――「「Stand Up! 「THE」 Vanguard!!」」でありましたとさ。山なしオチなし。
　しかし、『超次元ロボダイユーシャ』にはワロタ。やってくれたな公式四月馬鹿。　

「ﾌﾌｯ……今まさにこの瞬間が、PSYクオリアが見せてくれた勝利の時……ッ！」ﾌﾊﾊﾊ

　ペルソナブラスト必殺の一撃！⇒４枚使って全力ガード！⇒無造作にダブルトリガー⇒ヒールトリガー回復でファイナルターン失敗。何故そうなったのか、理論的にも能力的にも*1説明されなくて残念。
　レンさんは驚きつつも５０話の闇アイチ君みたいに「こんなの僕のイメージじゃない」と取り乱さないあたり器が違……違う？　違うのは年季か。だからこそイメージが破られた衝撃が大きそうなものだが……最早言うまい。すべてはイメージだったのだ。「対立する二つを認める本当の強さ」()

「PSYクオリアに溺れる僕は、他人を見下す嫌な奴……でも、それはPSYクオリアが悪いんじゃなくて、僕の中にそういう自分が居たんです。僕は、そんな自分を否定しようとした……
でもそれも、本当の僕なんだ」
「だからもう、レンさんのことも否定しない」

　PSYクオリアを否定せず、力に溺れる自分の弱さを認め、今のレンさんを肯定し……過去のレン君も否定させない。言わんとする所はなんとなくわからなくもないが、「もう一人の僕」は危なすぎだろぉ……光と闇の二択かと思いきやカードが勝手に融合してマジェスティ誕生とか実にカードゲームアニメだけども。闇側はPHOとして、光の側は何が入ってたんだろうねえ……益体も無い事だ。

「―――先導者が、運命への結果を示した」

―――てっきり、直ちに異世界召喚勇者物語とならないまでも、惑星クレイに伝説の先導者を招いて戦ってもらおうとしてるのかと思っていたのだが、あくまで対立する両パラディンの決着を付けさせ謎勢力への対抗方針を決める事が主眼であったらしい。そしてやはり地球人であったらしいウルトラレアの三人はめでたく御役御免……「いずれ新たな仕事が来るかも」しれんけどね。彼女達が如何な経緯であの御方に協力する事になったのか疑問でなりませんが。まあ第２期で異世界事情が再燃した際に語られる事も、あるかな、ないかな……そんなことよりファイトしようぜ！　もう回想はお腹一杯だ！

　他方であっさりとPSYクオリアが消失したアイチ君。当人も惜しんでないし、素でも皇帝に勝てるレベルだからそれで良かったのだろうけど……レンさんはどうなんだろう。もしPSYクオリアを無くしたのなら、長年使ってなかった自分自身の腕を鍛え直さないといけない……と言うほど弱体化したか否か*2。
　いずれにせよフーファイターからは除名されなかったあーちゃんとテツさん*3が一緒。フーファイター*4の長である雀ヶ森レン、彼なりに歩んできた道を進む今の彼、過去を取り戻した、しかし昔のままではない本当の雀ヶ森レン……それではまた会う日まで、御機嫌よう。

｢お前はそんな能力を使っている限り戦ってはいない…
ただ『勝った』というだけだ｣
｢本当の戦いの中から『勝利』を勝ち取ってはいないんだ！｣

　漫画版の台詞である。PSYクオリアについて当方が感じていた事をほぼ完全に言い当てている。まあアニメではもう完全にデレデレで逆に気持ち悪い、あるいは第１話の頃に近い、櫂トシキ。
　彼もまた過去と現在の自分を統合できたのだろうか。レンさんの腕をアイチ君が取ったから。第２期もこのまま……じゃないといいなあ個人的には。どういうわけか見てて落ち着かない。
　普段は無口で戦闘時には攻撃的で、事情を説明しない~~諸悪の根源~~不器用者のことを……私はそんなに嫌いじゃなかったんだろうか……この期に及んで自分で自分がわからんとは……悪い男だ、畜生。