ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

《夕闇のグール/Vesper Ghoul》

 『氷菓』第17話。解決編。福部の、漫研先輩の、そして犯人の期待と劣等感にまつわる苦い結末……

「これで、心置きなく……気にする事ができますっ!!」キラーン

―――を、(古典部限定で)跡形もなく吹っ飛ばす大天使チタンダエル復活でもって幕。折木にしてみれば不本意かもしれんが、やはりこうでないとな……うん? コレ、折木姉はどういう関わりがあったのだろうか。それに藁しべプロトコルで万年筆が戻ってきたりはしなかった。まあ然程気にはならない。女帝先輩が存外に出番多かったことよりかは気にならない。元から知り合いだったか、千反田に対しては割と親身なのだよな。どうにも『愚者』の時の悪印象は拭えないが、一介の女子高生らしさも結構増した感。彼女が以前折木を煽った言葉が一件の根底と重なり、ひと連なりの存在感。


 はたして、打ち上げで折木が説明させられるであろう経緯。彼女の好奇心を満たしつつ不都合な部分を隠し通せるか。それとも、最早何ともならない苦味を開陳せざるを得ないのだろうか。伊原も気にせずにはいれない話。あるいは……千反田の「気になります!」が発動して『クドリャフカの順番』発刊のため行動を開始……なんてこたあ、まああるまいが。語られざる断章へのTHE 妄想。と、思ってたら、


 『もやしもんリターンズ』第6話。収穫祭は二日目。ネタとはいえ三上ロボの完成度が驚異的だったり、農大のアイドルファンの執着と煽った美里川浜の暗黒詐欺。でも彼らなりに長谷川の為に動いてくれたというか、金儲けの成果を長谷川捜索に供出してくれた。身を張って売り上げに貢献した及川といい、彼女の醗酵蔵の中心として慕われぶり?がわかる回。次回はフランス行きで……マリー現るかな?

 他方、イブニング連載。西野と蛍、日本酒について論戦の締めはわかるようなわからんような。ただ

「結局西野さんって 何をどうしたいの?」
「……私は まず自分が社会に出る為に スッキリしておきたい所をスッキリしたいんです」

 それを問うたのが武藤だというのが上手いとこ。そして西野円は、「自由になる」とか沢木に求婚とかを抜けば、家業に見切りをつけたいのか納得したいのか判然としない。また沢木は、蛍のように迷いなく家を継ぐ覚悟を決めてるわけじゃあない点で西野に近い、かな。蛍は好きで将来を決めた上で、更にそれまで自由にやろうという感じ。いずれにしても幸いなのは、まだ時間があるってことで、樹教授が招いたのもそんな理由からなのか。