ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

《春の鼓動/Heartbeat of Spring》

 『氷菓』第22話(終)。あ……ありのまま起こった事を話すぜ!
折木奉太郎千反田えるに遠まわしに告白(求婚)したと思ったらしていなかった」。


 お得意の「私、気になります!」も煌く眼光も、第1話で幻視したような妖怪じみた絡め取りも無かった。最早それらが必要がない程に、折木は千反田にベタ惚れと言ってよい。完膚なきまでに見蕩れて省エネと灰色の信条が危機。千反田の方は方で折木に自分を取り巻くものと己の気構えを示し……なんと表現したものやら。自分の将来が何処にあるかを前提に、折木が、折木と何時まで一緒にいられるかと?

 ともあれなんともまあ……「クドリャフカ」を終えてから5連続短編で、始終二人がイチャついてたこの頃であった(極言)。優しいだけでもなく、苦いだけでもない、という文句は「クドリャフカ」以降は福部伊原の担当だった。「愚者」の時は折木も相当なダメージを受けたが……そういえば、女帝と割かし普通に会話できていたな。信用が無いのは明らかだが、役割に関わらない時の柔らかさに寧ろ困惑する。何故ああまでして騙し、かつ冷徹ぶる必要があったかとね。女心と秋の空、どころか冬越えて春だ。事件が無いと月日が流れるのが早いアニメである。そして桜だの舞う花びらだのが音楽も相俟って極めてふつくしい。世界が灰色だった第1話冒頭からすると随分な変化だ。

 はたして第2期があるのか、あるにしても何時の話か。そもそも原作ストックがどれだけで何処まで続くかという話だが……なんにしても本アニメは色々と楽しめたという話。

 『もやしもんリターンズ』第11話(終)。12話完結だった気がしていたがそんなことはなかった。
 マリーと家族の和解と、一行の日本帰国とその後。7巻分でスキップしたイベントやら台詞やらを絡め、菌オバケ2号(及川)爆誕や沢木と長谷川の会話、樹教授と長谷川の会話などオリジナル挿入。全体的にヒロイン長谷川さんが愛されまくりという話でありましたとさ。

 そしてED菌劇場のちCパート、「かのうファーム」の小さな彼女がちらっと。今期あんま見せ場無かった武藤さん大活躍のビール編への伏線でもって第3期へ続く! かも? と終了にて候。
 まあ氷菓もとい古典部シリーズに比べればストックはあるし、1クールならビール編アメリカ編で収まりそうな気もする。するとミス農大落としと西野円求婚話が4期……なんて何時の話になるやら。ハチクロみたく2クールやれれば……でもその頃には原作何処まで行きどうなってるやらで、未完結原作アニメはつくづく難しいな、と。何期もやったゼロ魔やシャナ、又とらドラの終え方は相当珍しい部類なのでは。