第３話「戦うことをやめたヒーロー ライトブライト」／荻野 純 『γ-ガンマ-』
指一本触れてみろ その首 飛ばす
◎ （第２話感想はこちら） ／ ジャンプSQ.［γ-ガンマ-］荻野純
―――３連続センターカラー。胸部装甲増量疑惑の次は臀部ハミ……（クリティカル首刎ね）
- 弾丸列車 -Bullet Express- 【#111:独り占めは止めろ】
- 今月のジャンプＳＱ． - 江戸前ネギ巻き寿司
- おコメ猫ブログ : γ-ガンマ-
- 如月のブログ | 『γ‐ガンマ‐』第３話「戦うことをやめたヒーロー ライトブライト」
- この世は少年ジャンプ γ-ガンマ- 第3話感想「おっぱいキャラに悪いヤツはいない、戦闘スーツが完全アウトです」
さて、今回も人間サイズのお話。ボスのワニ怪人*1にしても人間から変身したと見られ、現代異能TRPG『ダブルクロス』でいうオーヴァード／ジャーム、『デモンパラサイト』におけるマイト／ヴィシャス的な善悪同源的な感がより強まったように思う。ただ覚醒の仕方については多分に一様ではない……下岡ライトブライト嬢は変身リングに偶然触れた（呪われた）事で力を宿したが、誰しもがそういう経過ではなかろう。あと“正体を隠す為のスーツ”は何気に第１話・２話でも少し触れられていたが、その重要性が時に致命的であるという示唆も含み……土壇場でのライトブライト「再誕」を印象づけてもいる。
まあその辺の推量は今後の設定開陳を待つとして……今回は北鹿海鵬のお姉ちゃんパワー／妹ラブが全力全開でメイン。どれくらいメインかというと、「前回の爆破事件で出てしまった犠牲*2に苛まれる妹の心を安らげる為に同級生ヒーロー♀に活動再開を促す」一連の間に「昼食時など放って置かれ妬いた妹がヒーローインタビューでちっちゃ可愛くていつも通り姉の愛が爆発」する程度には。
あと前々から思ってたが、ミユキさんてラノベ『スクラップド・プリンセス』のラクウェル・カスールに雰囲気が似てるなと。時に最恐な黒髪お姉ちゃんという意味で。身体能力も弟シャノン級……というかだ、ヒーロー不在時の対怪人戦闘で防衛軍が直接戦うのはまあいいとして、北鹿姉妹も普通に銃とブレードで飛んだり跳ねたり斬ったりと常人離れしてるのはどういうこった。鍛えてますから！ で済むのかあの動きは。モンハンかPSOかメタルギアかっていうレベル。妹は元ヒーローだが力の残り滓は普段使いできないし、姉に至っては「今の所」常人に見えるのにワニ怪人の攻撃をブレードでギリギリ受け止めてるし。
「私はもう嫌なのよ！！ 怖いの！！ たった三ヶ月よ！？
たったそれだけの期間ヒーローをやっただけでどんな事になったか・・・
大切な人を危険にさらすくらいなら 世界なんて・・・他人なんて守ったって仕方無いじゃない！！」
「やっと 本当の事 言ってくれたね
じゃあ私も 本心を言う」「私 地球防衛軍の人間だけど 本当は地球がどんなになったって どうでもいいの」「は？」
「ただユリちゃんを守りたいから だから私も防衛軍に入っただけ」
「軍の人間がそんな事言っていいの？」
「私は 私の命の全てをかけて ユリちゃんを幸せにする
もしそれがユリちゃんの為になるのなら 地球だって滅ぼす」「でも・・・私には 一番大切なたった一人を守る力すら無いかも知れないんだよ
でも下岡さんには 力があるじゃない
地球とか街とか他人まで守らなくたっていいよ
大切なものを守る為だけに使う力でも いいんだよ」
（http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=akamatu&all=6617&n=7#kiji）
「ヒーローはなぜ、変身するかわかるかい？」
「自らの正体を隠すため。でしょうか？」いきなりの質問なのに、よく答えてくれた。そして、反射的にその答えが出たという事は、それが君の持つ変身のイメージなのだね。
「うん。それも答えの一つだね。だが、本当はそうじゃない。ヒーローの変身とは、その正体が知られる事によって、身近な人が狙われてしまう事を防ぐためでもあるのだ」
「っ！」
「つまり、変身とは自分の身を守るためにするんじゃない。自分の身近な人を守るためにするものなのだ！」
「ガーン！！」
―――ともあれ、大体こんな感じのようなそうでないような（SS脳）。ミユキ自身がそうしていることもあるだろうが、「大切なものを守る為だけに使う力でもいい」というくだりは漫画『ドラゴンドライブ』第２部で主人公が“自分の周りの小さな世界を守る為に”戦おうと人々に呼びかけるシーンを思い出した。何巻目だったか、後で探して確認しよう。
究極的にはユリの為にヒーローに戦ってもらおうという動機で接近し、説得し、懐柔し、罪悪感煽りさえしながら、相手の事情を知ってそれを慮る言葉が出せるお姉ちゃん。「人を想うのが上手い」とはよく言ったもの。そんな彼女に全力で愛される妹は今月もちっちゃ可愛かった（大事な以下略）。
はたして次回の主題は、五人五色戦隊物に何時からか現れるようになった六人目シルバーの人。時に経歴的に、時に戦力的に浮いてしまうタイプだが、さてどう描かれるやら。またしても人間サイズの話、ことによると合体ロボとかあるかも。あと呪縛に苛まれるユリが夢で助けを求めた「ミドリちゃん」の子細は、いつ明らかになるやら。
