ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

《血塗られた取り引き/Wicked Pact》/『極黒のブリュンヒルデ』第12話

(前回感想はこちら)
(第1〜3話の無料閲覧はこちら)

「他のことは忘れてもいい…でもこれだけは忘れるな……
この世を破滅から救えるのは…お前しかいないんだ…」
茜から寧子に、そして良太へ託されたモノの謎とは?


―――その正体は未だ明らかにならず。そして魔法少女ToLOVEってる間に迫る危機

  • コミックス第1巻が5月18日発売だぜヒャッホウッ!!
  • 良太もげろ。良太もげろ。大事な事だから二回言いました
  • 良太がチチヲモゲ! してる間に魔女狩りの気配がヤバイ

 前回提示されたブツ。「宇宙人の受精卵」なる代物を預かった村上良太が慎重に確かめようと真面目状態のところに混浴回ときた。エルフェンでもノノノノでもやったよな。しつこいようだが良太もげろ……魔女狩りをどうにかしてからもげろ。ともあれ重要と思われる事項を以下に。


【1】閑静な住宅街で一軒家なのに家族の登場しない村上家。後述の理由で住人が増えるかも。

【2】位置を知られる危険がある以上、直ぐに端末から情報は得られない。電波を遮断する部屋のアテもなく、人の多い街中で起動する予定……追っ手が来た場合一般市民に危害が及ぶ可能性*1があるが、それ以前に魔女狩りが手がかりを掴んだ模様。参謀タイプの主人公がようやく手に入れた情報源を活用する暇も与えないとは、やはり岡本倫ドS。いやさ、アメムチか。
 あと茜さんはやはり研究員だったらしい。惜しい人材を亡くしたものだ。

【3】訪ねてきたカズミ*2との会話の中で、寧子が学校行ってる間、佳奈は大丈夫なのか? という疑問への回答。疑問点をさくさく補足してくるなあ岡本倫……動こうと思えば動ける……だと……? 人形属性はどこいった! じゃない、先日は火事で焼け死ぬかもしれなかったのに、良太に罵られながら運ばれるに任せてた。そしてカズミが笑ったあの言葉……。
 それらから類推されるのは、佳奈は実はハイブリッドの魔法使いであり、予知以外にも麻痺した自分の体を動かす能力を持っている。あるいは彼女の左手を動かしているのはその力かもしれない。加えて“脱走した魔女の中に居るAクラス”は「随一の力を持つ」と言われた寧子ではなく佳奈である可能性もある。
 そして本当は動けるのに動かない、動けない状態だと寧子に思わせている理由は……魔法を使って体を動かすと、消耗が激しく鎮死剤の効果を縮めてしまう*3からではないかと。すると必然、薬の消費が多くなり……寧子の分の薬も減ってしまう。寧子はそれを責めないどころか、結局二人の寿命が縮まろうとも佳奈が動けるようになることを望むだろう。しかし佳奈も寧子に負担をかけたくないが為に、それを伝えない*4

【4】寧子が失火を起こしたにも関わらず未だ廃村の神社に寝起きしているらしい寧子と佳奈。天文台に本拠を移すんじゃあなかったのか。しかし中止されたダム建設が再開され、早晩住めなくなるとカズミが宣告。彼女が住んでいた小屋*5も測量に人がやってきた為に居られなくなり……

【5】そんなわけで良太もげろパート1の御代はカズミの天文台合流、もしくは同居フラグなのではないかと。後者だった場合、何らかの理由で両親が家に居ないことが次回あたりに説明されるであろう。カズミの能力をもってすれば、直接的な犯罪に手を染めずとも金は稼げる……多分。あとは情報化社会でも現金や物品を受け取りに行く人間が要る。おそらくは戸籍上死んだことにされた者たちである彼女らが公共の場を無警戒には歩け……歩け……寧子ってカズミの手助けで学校通ってるんだよな? アレ?

【6】良太もげろパート2。おっぱいに夢中でホクロの事を忘れてた、というのは記憶関係で寧子がやはりクロネコなのでは、という思いが消えない為に確認したかったのか。身体の成長に伴ってホクロの位置が変わる可能性に思い至ってしまったのか。
 前回考えたラッキー助平的偶然で唐突に核心に触れかねなかったが、寧子の胸の柔らかさがそれを阻止した……安堵したのか残念なのか。とにもかくにも良太もげるべし。

【7】鎮死剤の表記から製薬メーカーの情報を検索したことから沙織が待ち伏せに送り込まれた訳だが、幸いにしてネットからはそれ以上の追跡は不可能だったらしい。何気に天才なんじゃあないか村上良太。でももげろ。
 しかし魔女狩りはそれで諦めるような生易しい組織ではなかった。薬が切れかけて全身から血を流している魔女*6……寧子たちと共に脱走して捕まった彼女に、命を助ける代わり同胞の居場所を教えるよう持ちかけた。もはや死ぬしかなかった彼女に選択肢は無く、ついに顔が描かれた白服の男*7に「三人」の情報を教えてしまう……

【8】―――ところでこれは、本当に詰みなのか?
 確かに彼女が口にした情報は寧子たちの事をを指しているように見える。また取り引きさせられている彼女がカズミと連絡を取ったことがあるのは間違いないし、カズミの危険度、危険視度合いが上昇したのは間違いない。ただ……カズミの手引きで学校に通っているのが寧子一人とは限らないのではないか?
 脱走した魔女の内、どれだけが世の為人の為に活動しているのかは知らないが、むしろ一日二日登校して人の命を助ければそれでいいと考えていた寧子と違い、純粋に学校生活を送りたくて学校に行く娘がいてもおかしくはない。記憶を失い続ける寧子以外はそれぞれ常人だった過去を持つとすれば。
……そしてあのカズミが、いつ敵に捕まるかもわからない同胞に、他の仲間はおろか自分の居場所まで漏らすなんてことがあるのだろうか? 捕まったのがカズミにとって余程重要な存在であるなら話は別なのだが、情報の真偽に関わらず殺されそうとしか思えない彼女をそうでないと仮定すると、何故情報を漏らしたか、また情報は本当かという事になる。
 ここからは少し嫌な想像になる。捕まった彼女が言う居場所にはきっと二人か三人の魔女が居る。内一人は学校に通ってる。魔女狩りは彼女達を捕殺する。あるいは其処にはハーネストだけが遺されているかもしれない。すると手がかりは其処でいったん途切れる。そうでなくても時間は稼げる。魔女が、同胞を囮に自分の、自分たちの安全を図った……のかもしれない。


 第2話末のミスリードがあったとはいえ、気づけばかもしれない、かもしれないばかりになってしまった。感想としては如何なものか。読んだ時はまず主人公もげろと言わざるをえなかったが、その裏への深読みが過ぎるほどに、なんとも息苦しい。
 でも混浴で良太をからかいつつ赤面してるカズミかわいい。恥じらいを十全に知らずとも動悸の激しさを風邪と勘違いする寧子かわいい。良太もげろ。大事な事だから何度でも以下略。

*1:同時にそれを助けようとするであろう寧子の危険性。相手は魔女単体かもしれないし、秘匿を考慮して研究所所属の部隊かもしれない。

*2:前回の回想といい今回といい、薬の問題が一旦解決すれば出番は減るだろうという予想は良い意味で裏切られる結果となった。おそらくは、今後も。

*3:沙織の言によれば薬の不足で「血が足りない」とハングアップが早まり、ハングアップした魔女は直ぐには動けない程消耗することからの推量。

*4:まず無いとは思うが、カズミが本当に寧子にそれを教えようとしたならば、知られる前に本気で殺ってしまうのかも。

*5:前々回薬を届けに(また受け取りに)来たことといい、バラバラに逃げたと言いつつ、カズミと寧子佳奈は比較的近所に潜伏していた模様。

*6:かわいい。

*7:比較的エルフェンリートの蔵間ないし能宗に似ていなくもない。描写からするに、かなで嬢をイジェクトした者=沙織を派遣した研究者。彼女にビーコンをつけて監視し、イジェクトさせた者と同一かまでは定かでない。