ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

《記憶のきずな/Mnemonic Nexus》


 『氷菓』第4話。男二人自転車こいで千反田家へ。阪口大助の彼が陰を覗かせつつ――で、いつから『へうげもの』再放送になった? てな大時代な御屋敷。土地広い庭広い廊下長いトイレ広い。局所的に洋風。
 中盤までやる気に欠けていたものの、ヒロインの頑張り(私室)を垣間見た主人公が持ち寄られた資料を繋ぎ合わせ、5W1Hの事実は推定できた……が、根っこに当たる謎は残った。予告から察するに、同日帰途にまだ話があるようだが。謎解きの後に男二人になると別の側面から見た話になる、のは第1話と同じ構造かも。また“かんや”祭てのは伯父の苗字に因みつつもそれと悟らせぬよう名付けたのでは、と推測一つ。

 屋敷の一室で報告仮説検証を行っただけの割には、前回の「告白」の時ほどグダつかない。あと表情がコロコロ変わるね、伊原と福部が。千反田は今回、比較的表情が動かなかった。それほど深刻に集中してたのか。でもウナジとエプロン。お握りを食べた折木が半目を見開く感じも良し。
 地味さと会話主体は言わずもがな。しかしそれならそれなりに楽しめる質。私が。

 『坂道のアポロン』第5話。挿入歌はあるが、珍しく演奏シーンの無い回。あちこち複雑な恋愛模様。木の枝から窓に飛び込む千太郎はロミオかルパンか。母を求めて何故か男二人旅。呑んで笑って、泣いて笑って、涙の多い話。糸電話だのセクトだのに時代を感じる。あとカツカレー。
 また初見では気づかなかったが、東京では雲隠れ扱いな部屋の郵便受けの手紙束には百合香嬢の名が複数あり、千太郎に見せまいと薫が押し込んだのか。そして送り主は、想い人が近場に住んでたのに東京に手紙出してしまったからあんなに恥らったと。はたして男女問わず魅了する兄さんの想いは何処へやら。