ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

「Dive into the Mirror」⇔「Alive A Life」(第19・20話)

◎ 仮面ライダー龍騎 - YouTube重甲ビーファイター東映特撮 YouTube Official

龍騎視聴者「王蛇の契約カード3枚はズルい」
DK視聴者「トラストのコンファインベント2枚はズルい」
両方視聴者「インペラー(スピアー)のモンスター多重召喚はズルい」
……常時サバイヴの身代わりを立てる誰かさんは言うまでもなく。

 鏡の中だけが戦場とは言えない(そしてライダー以外も散々被害を蒙る)のが世知辛い龍騎ワールド。のっけから脱走犯が人質取って立て篭もり。ライダーゆえに居合わせることとなった真司、内部の写真を撮って送れとの指示を実行する段に、携帯の電子音声でバレる凡ミス。よく速攻で撃ち殺されなかったな……女児を守ろうと最後まで残り、結局はライダーの戦いなのかと掴みかかるも殴り飛ばされ、警察が投げ込んだ催眠ガス喰らって搬送。蓮の危機にダブルシールドで介入するまで男を見せまくりではあった。だが芝浦には通じず仕舞いだったね……「相手が悪かった」。「相手が」、「悪かった」?

 他方、人質交換に協力して現場に入った傍からデッキを突きつけられて察した北岡さん。むしろ変身させないで警察にやってもらった方が良くないか。実際「最後は」そういう手段を取る筈だし……まあ銃殺されずに捕まれば、また何時襲ってくるかわからんと判断したのかね。そして乱戦エリア(龍騎・ナイト・ライア×ガイ+ゾルダ×王蛇)が結合しかけるやファイナルベントでまとめて焼き払って去る。ドラゴンナイトならその先で詐欺師ドリュー退場なわけで、日米の戦闘シーンも別々になるタイミングは此処らかな。いや、確かこれ以降も龍騎場面を採用してるシーンはあったか?


「……これも、あの弁護士が役立たずだったせいだ」*1

「秋山……小川恵里のことは諦めろ」

「だいじょーぶだって……美味い夕食、用意しといてよ」

「誘いに来たんだよ。今すっっごい面白い事になってるからさ」

「……戦わないなら、俺に存在する意味は無い……もう、無いかもしれないがな」

「神崎士郎も人が悪いよ……そう簡単には勝ち残らせてくれないってわけか」

「なるほど? ライダーになるのは面白いな……イライラがすっかり消えた」
「ふんっ、それはよかったな」

『優衣―――この戦いはお前には関係ない。ライダーはみな、自分の意志で戦っている。自分の求めるものの為に。それを止める権利は、誰にも無い』

「いつまでこんな戦い続けなきゃいけないんだよっ……こんなのが運命だなんて、俺は絶対認めないからな!!」

「お前、俺が、ゲームを面白くしてやったのに……」
「近くに居た、お前が悪い」

「お前ぇ、なんでこんな……」
「ハッハッハッハッ。こういうもんなんだろ? 違うのか?」

「次に死ぬのは、お前だ」

「お前……何なんだ? ライダーなら敵だろう?」
「―――あぁ」

「俺が秋山なら、無理にでも浅倉と同じ側の人間になろうとする……外れかけた仮面を付け直すにはそれしかない」

「なんでだよ……どうして、どうして戦いのことしか頭に無いんだ!」
「神崎士郎が選んだのは、そういう人間達だから。最後に生き残ったライダーが手に入れられるという力。
神崎士郎の言葉に賭けるしかないやつだけがライダーになれる」
「そんなの……ただ乗せられてるだけじゃないか!」
「……それを責める資格はお前に無い!」

「アンタが来るのは二度目だな……また誰か死んだってことか」
『やっと二人目だ……少しペースが遅い』

『遅すぎたということの無いようにしろ―――時間が無いのは、お前だ』

「“無”―――何も無い……何も視えない……」

「やっぱり俺……お前だけは……!」
「戦いはイイ……ゾクゾクする」

「蓮、止めろ!」
「戦え―――戦え!!」


……ともあれかくまれ、芝浦淳の華麗なフィニッシュでーす! 人心を掌で転がし、OREジャーナルを弄び、蓮を嘲った普通に嫌な輩で、退場してスカッとしたというのは間違いない。性格が面倒臭くてもブラッドの方が余程好漢と言えた。最前まで余裕面をしてライダー3人とやりあった実力はまあ高かったのだろうが、参加者でありながらゲームマスター気取りが過ぎた自業自得……だがそれでも、ライダーが戦いの中で死んだ、殺された事を是認できないのが真司の姿勢なのだった。

 深く悩まずに戦いに没入できれば楽だろうに……そうしようとして出来なかったのが蓮で、実際そうあり続けた芝浦が消え、そして入れ替わるように浅倉。ドラゴンナイト1stシーズンがこの辺りであるように、龍騎ライダーバトルもまた、此処を一つの転機として、モラトリアムが終わった、終わらせられたということなのか―――先延ばしにされていた「二人の戦い」への。

 はたして20話。ここ暫くの間、懊悩し煩悶していた蓮が妙な方向へ吹っ切れ回。覆面パトカーを盗んで浅倉の逃亡幇助、王蛇と再度交戦する龍騎がストライクベントでぶっ飛ばした所に攻撃を仕掛けるナイト。捨て鉢自棄から迷いを捨てたというか切り捨てたというか―――真司の在り方に、北岡の言葉に、手塚の説得に、芝浦の嘲笑に惑い惑いて。戦場に赴けず緩慢な死に向かいつつあり、優衣を人質にされ死にに行き、真司が来なければ手塚の予知が実現していた所だった。人と触れ合うほどに戦士たらんとする仮面が崩れ、それを戻す為に。結局他人に影響されての事と言えなくも無い。

 他方、シザースの時はさっさと倒された契約モンスター、ガイのメタルゲラスが度々存在感アピール中。飼い主契約主の敵討ちとかいう概念がミラーモンスターにあるんだろうか。ボルキャンサーとはえらい違いだ……つまるところユナイトベントのフラグなのだけど……あれ、3身合体の前に2身合体もあるんだっけ?

*1:ネットのあちこちで見かける「これも全て乾巧って奴の仕業なんだ。」を彷彿とさせ、なくもなくもないような。調べてみて実際555劇中にそんなやり取りが無い方に驚いた。