ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

「Dive into the Mirror」⇔「Alive A Life」(第21・22話)

◎ 仮面ライダー龍騎 - YouTube重甲ビーファイター東映特撮 YouTube Official

「なんだよあれ、もうモンスターと契約してるはずなのに!?」
「奴は契約のカードを2枚持ってたんだ」
※3枚です。

 彼らは、正義の味方である事を宿命づけられ、それを天命と選んだ唯一人(または極少数)のヒーローではない。
 ライダーは人間、切実な願いを持った、ただの人間がライダーとなる。ライダーと非ライダーに明確な差など無い。だからライダーとなった人間も、そうでない人間に影響されうる。人間ドックの結果が悪かったのか、グビグビと青汁を飲む編集長とかね。
 神崎士郎の言葉に乗せられ、“勝者が得る力”に賭ける他無い「普通の」ライダーの心理を、ただ戦いを制止せんと行動してきた真司が漸く認識するに至る。迷い迷って暫定結論は、夕日をバックに喧嘩して友情を築く類とも取れるが、蓮にはその一念が通じた模様。しかし事前に浅倉を焚きつけていた所為もあり、まず龍騎VS王蛇が三度―――


「ああそうだ……最後に残ったライダーが手に入れる力で、俺は恵里を救う」

「俺は戦って勝ち残らなければならない。どんなことをしても……そのためだけにライダーになった」

「俺……今までただ戦いを止めれば、全部解決すると思ってた……」

「それでも俺は戦いを止める方法を探す。そのために俺はライダーになったんだ」

「倒せ……ヤツを」
「お前もアイツに恨みがあるってわけか」
「ない」「ない?」
「だから邪魔なんだ……」

「俺に……蓮を止める資格なんかあるのか? でも止めなかったら……」

『―――お前も、戦いに賭けるものが欲しくないか?』
『望みが無いならそれでもいい。他のライダーのために、お前が死んでやるのも、自由だ』

「ジャーナリストとしての心得その壱、“真実”はひとつだが“正義”はひとつじゃない」

「せっかく自由の身になったのに、こんなところで燻ってるのはアレだな……暇潰しに戦わないか? 
―――戦っている間だけは頭がすっきりするんだ」
「……お前にとっての戦いは、そんな程度か」

「まさか同情で倒されに来たというわけじゃあ、ないだろうな」
「……考えたけど、それも正しいとは思えなかった―――俺、戦いに来たんだ」

「お前がどうしても戦わなきゃいけないなら、俺が相手になるよ。俺が全力で戦う―――お前の戦いの重さを受け止めるには、今は、それしか思いつかない」
「……そうか」

「何の真似だァ……」
「気が変わった。龍騎は俺が自分で倒す……だから横から汚い手を出すな」
「なんだとぉ……」
「それともうひとつ。こいつの前にまずお前を倒すことにした」

「しつこいなあ……そこまで俺が気に入ったというわけか」


 まさかの変身動作を背後から右腕強打する浅倉さんマジ外道! 真司、再度の変身ポーズが非常に痛々しかったり戦闘中にも響いたり*1……有効な先制攻撃だというのは判るが、絶対理屈じゃなくイライラ解消の為だよこの人……彼が求める「戦い」というのはバトルマニア的な闘争心ではなく、只管に相手を攻撃する嗜虐心を満たす為のものなのだな。その為に手段は選ばず、そんなだから我慢できなかったバットマンに妨害される。
 戦士たらんと悪ぶる蓮は、良くも悪くも戦いに真面目。そういう部分をかなぐり捨てようとして浅倉に同道してたけど、また翻意しても根本的な解決にはなってないけど……この頃ずっと悶々とさせられてた分、調子が出て大変よろしい。
 そしてナイトと交戦中の王蛇を後から跳ね飛ばしたメタルゲラスが、即座に契約チャームさる。聖杯戦争で言うならサーヴァントと契約できる枠を一人で複数持つとか、メタルゲラス用ファイナルベントも使えるようになり必殺の宝具を連射できるとか……つくづく王蛇のデッキはチートだ。本人の攻撃性も合わせて倍率ドン!


 戦闘パートの一方、神崎兄妹の謎を追うパート。仲村氏に貰った資料に紛れていたフィルムを現像した写真の家を手塚と共に探し当てる優衣。表札は「神崎」。優衣が思い出せない記憶を刺激され、手塚は鏡だらけの部屋で神崎士郎に遭遇。サバイヴ“疾風”のカードってこんなに早く登場してたんだな……もしも手塚がライアサバイヴ*2無双とかしてたら、展開はまったく別だったろうね……小説版ドラゴンナイトや別の外伝外典だかで他のライダーがサバイヴする事もあるらしいけど。

※以下要22話分追記。視たい時、感想書きたい時に全然読み込んでくれない公式ェ……
 しっかしOREジャーナルは平和だな……編集長が生え際気にしたり、奈々子さんが段々男ぶりを上げる真司を偽者扱いしたり。

『お前は何故戦わない?』
「俺は戦いを止める為にライダーになった」
『……浅倉威をライダーに選んだのは、お前の為でもある』

『戦え……ライダーの宿命に逆らうな……戦え。戦わなければ、次に脱落するのはお前になる』

「まだだ……もっと遊んでけよ……」

「よし、帰るか」
「……あぁ」

「わかってると思うが……ちゃんと返せよ、15万だ」
「ああ15万な、って3万だろ!?」

「……なんだ」
「憑き物が落ちたような顔だな」
「……お前に見透かされるのもいい加減慣れたな」

「―――次に消えるライダーは、おれだ」

「どいつもこいつも……イライラさせるヤツばかりだなぁっ!!」
「……あいつら、全員、潰す」

「浅倉威は死亡した可能性が高いってさ」
「やっと、安心できますね」
「ヤツは生きてるよ」「えっ」
「そんな簡単にライダーが死んでくれたら苦労はしないって」

「……お前は誰だ。誰かが真司君の体を乗っ取っている。お前は誰じゃ……こんなの真司君じゃないぃ〜!」

「あぁっ! いっけな〜いアレをナニすんの忘れてた!」

「“かも”じゃない。俺の占いは当たる―――だが、運命は変えられる」

「……俺は、親友の代わりにライダーになった。ライダーになるのは本当はその男だった」

「死なせたくなきゃ来いよ。他のライダーもぜんぶ連れて来い……イライラしてんだ。待たせるなよ」

「助けに行かない……? 何故だ」
「俺がライダーとして戦うのは、自分の為だけなんでね。その一線を踏み外すと、お前達みたいに弱くなるんだよ」
「アイツは浅倉を探してたぞ。お前を心配してな」
「だろうね。俺の為なら吾郎ちゃんは何でもするからさ」
「……本気で言ってるのか?」
「だったらなんだ!? いいから帰んなよ。それとも―――ッ」

「……雄一」


 これまで不文律だった“時間切れ”など知らぬとばかりに、ミラーワールドに居られる限界ギリギリまで戦闘を続けてファイナルベント再び*3、変身解除されても戦いを志向し続けてぶっ倒れる……ある意味ガス欠まで遊び続ける子供に似る。

 加速度的に厄介さを増す王蛇対策を素で「俺達で」と口にした真司に、さらりと「そういうことになるな」と返した蓮……でも「それが最優先」となると最前、真司が蓮と戦う決意を示した事が有耶無耶になって……しかし安堵があるか。問題は先送られてしまったけれど、最序盤の借金ネタがまだ引っ張られて笑った。笑えた。本当に仲良いなこいつら!(叔母目線) 手塚にも若干柔らかい感じになったし、なんとかかんとかなりそうに……見えた時が一番危ない(確信)。親友の仇であるガルドサンダーを憤怒でもって葬り、次回予告にナイトサバイヴってことは……Semper Fi……

 他方、一般人最強の男前こと吾郎ちゃん、北岡先生を狙う浅倉威の生存を蓮に確認し、遭遇するや路上で肉弾戦かと思わせ、横合いからべノスネークが! 浅倉から電話を受けた北岡に、誘拐を悟った蓮が訪れるも、結果的にナイト対ゾルダが始まってしまうし……先生も妙な部分で凝り固まって、それ故にライダーに選ばれたのかね。

 はたまた写真の神崎家で起きた13年前の爆発事故(原因不明)、父母が死に兄が重症で妹は無傷……これって実はもしかして……? んんん? Wikiを覗きたい気持が沸々と、だが我慢、我慢だっ。

*1:左腕にバイザーつけてる龍騎は右腕が負傷するだけでカードが使い難くなるな、と前から思ってたけど実際にそれを描写するんだなあ、と思った。

*2:実際にデザインされててフィギュアもあるとのこと。なかなか格好良し!

*3:え、一度の戦闘で同じカード2回使っていいのか!? クールタイムとか設定されてたか。