ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

『美大受験戦記 アリエネ』第61話――《不安定な地平線/Unstable Frontier》

「ね・・・あたしたちさ・・・本当に 二人とも合格すると思う?」

(第60話の感想はこちら)

 第61話「一年だけの夢」(2月25日発売ビッグコミックスピリッツ掲載)。一週休み明け、弥生タイムの夜が明け。修羅場とは関係無しに受験×恋愛に避けて通れぬ 大 問 題 提 起 。

(まずい……これはダメだっ!! 月岡弥生(あのひと)を好きになっちゃダメだっ!!
身の程を知れっ!! バカ者!!)

 やったね弥生さん! 意中の男に意識して貰えたよ! まあ直後に彼女の事で頭がいっぱいになってしまうわけだが……これまで不器用なりにあれこれ積み重ねた甲斐があったというもの。冒頭妄想タイムといい本当似た者同士だ……あの場面で男女逆だったらヤバイと思うけど。

 終電で帰宅し、夢からのメールを確認し電話。東山光河は諦めずに(そもそも付き合ってる事を秘密にしているが)夢にモーションをかけている模様。もしかするとバイト先で紹介されたコンペの相談かもしれないが。そして「話がある」のは別のことだったんじゃないかと有が煩悶するのは平常運転(つまりは勉強に差し支えてる)。
 ともかくも翌朝。もしかすると第1話以来の登場じゃあるまいか、歌川父が今の会社を畳んで新会社を作るために家を抵当に入れた=浪人させる余裕は無いのでそのつもりで=「俺の子ならできる」宣告。すっぱりと退路を断ちつつ、やはりこの人も有を育んだ歌川家の一員だな、と思わなくもなかったり。はたしてそれを聞いた夢もまた―――どちらかが受かり、どちらかが落ちた場合はどうするか、今決めようと。有○夢○/有○夢×/有×夢○/有×夢×の4パターンがあるわけだが、さて?

 有には自信が不足しがちの夢を力付けたいという動機があり、夢には有の邪魔になりたくないという意思がある。およそ夢の方が合格の見込みは高そうで、平素有の方が惚れ込んでるように見えるのだが、不思議な男女パワーバランス。