ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

「Dive into the Mirror」⇔「Alive A Life」(第41・42話)

◎ 仮面ライダー龍騎 - YouTube重甲ビーファイター東映特撮 YouTube Official


……シャドーさん登場したけど正体バレないままに数話。現役放送時(少年期)の時間感覚、あるいは記憶は遠くになりにけり。そしてビートイングラム⇒重甲超進化⇒スーパーファイナルブローが飛び出し……全何話だっけ、最終決戦直前でブラックビートを倒してた気がするんだが。

 復讐心に囚われた仲村オルナタティブを粛清したタイガ東條(ブレてるのかブレてないのかはともかく危険なヤツ)。ミラーワールドと神崎優衣の不可分。恵里の為に戦い続ける蓮と、自分の為にと願った恵里。

「それでも……それがアイツにとって、正しい方法なんだ。アイツだけじゃない……ライダーはみんな、自分が正しいと思った事をやってるだけで……」
「そうだ。それを理解しようとしたり、止めようとしても無駄だ」

 だいたい此処に局限極言される。なにやらもう何もかもがぐっちゃぐっちゃな感さえある。如何ともし難さ、乱麻を断つ為に快刀を以て……犠牲を作るや否や。39話は真司と東條、蓮と香川。40話は香川と神崎士郎。

 そして劇中最後のライダーことナズェミテルンディスインペラー(スピアー)さん登場。召喚機は右足膝という特殊。しかし最大特徴は契約モンスターと同系統を多数召喚できること。40話の大量発生は明らかに情報収集を見込んだコイツの仕業。性格は傭兵キャラというか、表面上下手でノリ軽い金目当てタイプ。そういう意味ではドラゴンナイトのチャン弟に近いといえば近いが、むしろトルクことドリュー寄りか。どっち付かずで美味い汁を吸おうとする点では。【仮面ライダーインペラー 佐野満】なんて名刺作ってる辺り物凄い間抜け臭で、実際速攻退場枠だけども。

「香川さん……あんたの家族、無事だよ」
「関係ないよ、そんなこと先生はとっくに超越してる」
「俺は! ……助けたいから、助けただけだ」

「先生もやっぱり……家族が大事なんですね」
「当然でしょう。いいですか東條君、“英雄”であるということは、人の命に鈍感になるということではありません」

「なんでわかんないかなぁ。先生は多くのものを救う為に、自分の大切なものを犠牲に出来る人なんだよ。英雄だからね」
「大切なものがあるなら……どんな犠牲を払ってもそいつを守ればいい。それが人間じゃないのか」
「もういいよ。君と話しても無駄みたいだからね」

「うん、美味い。戦いの後の吾郎ちゃんの手料理、ホッとするよホントに」

「きっと来ると思ってたよ。お前、随分俺を恨んでるはずだからな」
「お前は後回しだ。まず東條とかいうやつをぶっ潰す―――アア、あんなにイライラさせるヤツは久しぶりだ」

「どぉーだ驚いたか真司? 俺も最初は信じられなかったんだがな、これがホンモンなんだよホンモン。このバケモンは鏡ん中に実在してるんだよ」

「―――ちょっと来い」

「ガラスや鏡、そういったものが一連の事件のキーになっていると私は踏んでいるの。そしてあなたは……何かに気づいてるって」
「考えすぎですよ考えすぎ。というか令子さん、本当は俺に会いに来る理由が欲しくて、こんな御伽噺でっち上げてきたんじゃないですか?」

「でもあれですよね。こういう車を乗りこなすには、人間の方もピカピカじゃないと。俺なんかじゃ全然似合わないもん。憧れちゃうよなぁ〜」

「どういうつもりだお前! なんだって令子さんを狙った!」
「“英雄”になるために、必要だから」

「……信じられるか? この俺が……あんな、あんな訳のわからないヤツに―――アイツが強いのか、俺が弱くなったのか……」

「傷の方はたいしたことはない……お前の倒れた本当の理由を、医者から聞いた」
「……お前が気にする事じゃない」
「……勿論だ。お前が病気だろうがなんだろうが、ライダーの世界に同情は無い」
「ま、そういうことだな。しかしわからんな、お前、なんだって俺を助けたりしたんだ?」
「……お前に貸しを作っておくのも悪くないと思ってな。デカイ貸しだ。いずれ返してもらうぞ」
「―――ヤな奴だな」「お互いにな」

「無闇に人を殺すなと、前にも言っておいたはずです」
「マスコミに嗅ぎ回られるのはマズイと思ったので……」
「秘密を守るにもそれなりの方法があるでしょう……時々君を見てると不安になります。まさか君は……自分の力を愉しんでるんじゃないでしょうね?」

「神崎優衣を亡き者にするのは、そう簡単なことではないようです―――仲間が欲しいところですね。こうなるとやはり、君が仲村君を手にかけたのは痛い……」

「いらっしゃい。ご注文は何にします?」
「てゆーか……俺……実はこういうモンなんですけど」
「あーはいはい……えっ?」

「じゃあ……あんたも、仮面ライダー?」
「はい、よろしくお願いします。先輩!」

「俺達の仲間になりたいってわけ?」
「はい、条件さえ見合えば」「条件?」
「ええ、ライダーと言えども食っていかなきゃならん訳で……なんていうか、契約金みたいなもの貰えないかな……と」
「契約金?」「ええ」
「―――出てけ。二度と来るな」

「―――で? 私達の仲間になりたいと」

「丁度いいやあ。俺の腕見せますよ! 俺 強いんですから!」

「どうです? 俺 強いでしょぉ? お買い得ですよ。ねっ、先輩達?」

 じっくり情報積み重ねてミラーモンスターの存在に気づきだしたOREジャーナルに北岡経由で浅倉が現れたり、北岡連れて香川に取材敢行して断られた令子さんがデストワイルダーに襲われたり……また前回まで東條が阿鶏でバイトしてたりと、日常社会とライダーバトルの境界が薄まって危うい……というには今更な話だが。これまでだってミラーモンスターが出る度に一般住民が喰われたりしてるわけだし。厳密には、ある程度平穏だった真司達の日常周りさえも、ということ。真司蓮北岡+浅倉、というのもある意味では日常になりつつあったけども。おもむろに寸劇が始まってしまう程度には。

 ところでフリーズベントはモンスターを停止させるからファイナルベントをキャンセルできる、て鬼畜性能なのな。※ただし一対一に限る。クリスタルブレイクも契約モンスターに引き摺らせてくるのを待つ間は隙だったし、引き摺りからも脱出できない訳じゃない。攻撃力と回避し辛さという意味では、インペラーと対比的に感じなくもなく、アックス(タイガ)とスピアー(インペラー)兄弟コンビというのは上手く活用されたら怖い組み合わせだったなーと。

「あ〜! 先輩、頑張って! 俺 先輩のファンなんだから」
「お前! そう思うなら少しは助けろ!」
「だって、まだ俺雇ってもらってないし」

「もう十分でしょう。命を奪う必要は、ありません」

「どうです、わかってくれました? 俺の腕。多分、俺を味方につけた方が勝つんじゃないかなぁ……」

「……君、さっきは城戸君のこと応援してなかった?」
「あれ、そうでしたっけ?」
「何考えてんの」「別に……俺はただ、自分を高く売りたいでけですよ」

「ちぇ〜。いい車乗って、いい暮らしして、いいなぁ憧れるよな〜」

「ねぇ吾郎ちゃん。俺ライダーとして前より弱くなってると思うんだよね。なんでかな」
「それは……」「いや、病気のせいじゃないよ」
「それともあれかな……元々俺は、自分で思うほど強くなかったってことかな」
「そんなことないです……先生は強いです。強い人です」
「……どうだかな」

「やっぱりなぁ。俺もどうせなら、正義の為に戦いたいなぁ」
「……だったらお前、タダで戦え」
「えぇ!? タダ、それはちょっと……ちゃんと、契約してもらわないと」

「別に、いいじゃないですか。プロの、仮面ライダーがいたって」

「俺……ここんとこツイてなくて。バイト始めても続かないし、彼女には振られっぱなしだし。もう死にたいぐらいの毎日で……そんな時に、神崎さんがライダーになれって」
「そんなに……苦労したのか?」

「俺……ホント駄目なヤツで。できれば、先輩の傍にいたいんですけど!」
「わかった仕方ない。できるだけのことはしてやるからな」
「あの、具体的に言いますとどんな……?」
「そうだなあ……阿鶏では飲み食い自由ってのはどうよ?」
「―――はぁ!?」「なんだよ、文句あんのか?」
「……い、いえ! よろしくお願いします。先輩!」

「聞きましたよぉ〜優衣とかいう女の人の命を狙ってるって。なんか面白そうですよねぇ〜」
「……誤解の無いように言っておきますが、我々は個人的動機で動いているわけではありません。全ては、より多くのの人間の為。英雄的行為なんですよ」
「えぇ〜! 英雄ですか! すごいなぁ、憧れちゃうな〜マジで」
「君に我々の事が理解できるとは思えない。なら、結論から言いますと我々は君と契約することにしました。力を貸してください」
「もちろんですとも! ……で、具体的な条件は?」

「……お前か……」
オルタナティブ・ゼロ、香川英行。仮面ライダータイガ、東條悟。この二人の居場所を教える……戦え』
「おお……そいつはありがたい……喰うか? ま、喰わんだろうな」

「それより……教えて。このあいだ一体、何があったのか」
「……なんのことです?」
「とぼけないで。私何かに襲われた気がしたんだけど」

「あの時確か、近くに大きな窓ガラスがあったわよね。やっぱり何か関係が」
「いい加減にしてくださいよ令子さん! 私はジャーナリストとしての貴方をずっと尊敬してきました。だが最近の貴方は少しおかしい。くだらない夢物語を追いかけるより、もっとマシな仕事があるでしょう。いい加減、目を覚ましたらどうです」

「……いいんですか先生。あんな風に言ってしまって」
「最近令子さんはライダーの問題に近づきつつあるからなぁ。これ以上はヤバイ気がするわけよ……ま、あれぐらいで諦める人じゃないけどさ……」
「俺……好きですよ。先生の、そういうとこ」
「やめてよ吾郎ちゃん。俺こんなんだから弱いんだよ……でも、このままじゃ終わらない。」

「佐野満と手を結んだ?」「ああ」
「お前本気か!?」「うん、この際仲間は多い方がいいだろ」
「……何故俺に黙っていた。お前あの男が信用できると思うのか?」

「……お前がこれほど馬鹿だとは思わなかった。勝手にしろ、俺は俺のやり方で優衣を守る」

「……泣けるぜ……」

「本当にいいんですか、先生。実験室を立ち去って」
「はい、もう必要ありませんよ。それにあそこは、人に知られすぎました」

「器物破損。また罪が増えたな」「お前……」
「まだ東條の奴を狙ってるのか」「この際だ誰でもいいやるか!?」
「ま、いずれはな。お前はメインディッシュだ。まずは前菜から食べないとな」

「……どうした。今日は警察を呼ばないのか?」
「ああ。今改めて思ったよ。お前は人間じゃないってな。人間じゃないやつを刑務所に入れてもしょうがない……それにしても」
「なんだ?」「ある意味俺もお前みたいになりたいよ、ホント」

「本当にお目にかかれて嬉しいですわ。東條さんのことは、いつも家の人から聞かされていました。今までで一番出来のいい教え子だって」

「……何故今日私が君を此処に連れてきたか、よく考えてください。人としてきっと、学ぶべき点があるはずですから」

「折角だ……三人がかりでもいい、遊んでくれよ俺と」
「またそれかよ。お前なんか他にないのかよ」
「いいんだよ、そいつはそれで。だいたいお前、浅倉に他に何が求めようっていうんだ」

「……まぁ、ある意味、同じだろうな」

「城戸真司がヒドイやつだと思う人ーーお手上げ」ノシノシ

「じゃ、城戸真司が、馬鹿だと思う人、お手上げ」ノシノシ  ノシ

「可愛いんだけどなぁ〜。ま、これもビジネスだから」

「お前……なんでっ、仲間になったんじゃなかったのか!?」
「いやぁ〜それがさ、向こうの方が条件が良くって、さぁっ! ほら、俺にも生活があるから」

「なんだよ……? 何が起こったんだよ?!」

「……化け物めっ!」

「―――先生」

「東條君……何故……?」
「先生、僕……ミラーワールドを閉じるの、嫌になっちゃって……ライダーの戦いに勝ち残るのが、真の“英雄”かなって」

「先生は僕にとって一番大事な人でした。だから犠牲になって貰わないと……僕が“英雄”になるために―――ごめんなさい」

……タイガ東條って話の終わり頃になって不意打ちとか多いよな本当に。サバイブが解けた所に後からとか英雄っぽくない……いや神話に見る「英雄」はやる方かな。「ヒーロー」っぽくはないというだけで。
 かといって真司が「ヒーロー」できてるかっていうと、断然蓮の方がらしい。正直者が馬鹿を見るを地で行くが如き失敗をシザース須藤の時と繰り返す。危惧された香川ではなく、新人の佐藤に。かといって蓮も一人窮地に飛び込んだことも何度か……あの二人は揃ってないと両方とも早期に死んでたなとつくづく。
 他方、香川教授にしたって東條の制御、また佐藤の組み入れには成功したとは言えない。真面目な言葉が曲解されたり上滑りされたり……まあ殊に佐藤にしてみれば主義主張なんてどうでも調子良く相槌打つものでしかなかったのかもしれんが。

―――根本的には、ライダーであることを生活のたつきにしようとか、自己実現の追求手段にしようとしたことに断絶が……あれ? 神崎士郎の誘いって元からそんなんじゃ……どう違ったか。彼の言葉に賭けるしかない人間がライダーになる、とは……ああ、GM側が意図的にそういう人間を選ぶなら?(混乱)