ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

「Dive into the Mirror」⇔「Alive A Life」(第37話)

◎ 仮面ライダー龍騎 - YouTube重甲ビーファイター東映特撮 YouTube Official


 平成ライダー云々以前に監督が誰とか余り気にする事が無かった私だが、一つ合掌。

 冒頭ミラーワールドに連れ込まれ【普通ならモンスターに即殺確定】の優衣を【何故か助けられた】龍騎。犯人は得物の形からオルタナティブ(仲村氏?)と認定。ガードベントも使わずドラグクローファイヤーを剣だけで防御って何気に凄いな。前回のオーディンがあるから驚きは低減……でもサバイヴも使ってなくて他にゼロも有る、のを自力開発て。いや13人分デッキ用意した神崎士郎のほうがよっぽどなのも確かだが。

 全体がシリアスに傾斜する中、ライダーでありながらコメディ枠を保つ北岡が都合よく使われて不憫。ほっといたらミラーモンスターに襲われるかもという警戒と惚れた女の傍に居たい気持ちが両立できても行き先がねー。

「お前も……ライダー……?」

「失敗でしたね……慎重にやりましょう……慎重に……」

「優衣ちゃん大丈夫? どっか痛いとこは?」
「……うん、大丈夫みたい」
「ホント? だって、ミラーワールドに入ったのに?!」

「でも……どうして優衣ちゃんを?」
「あたしが……“神崎士郎の妹”だからかもしれない」
「えっ?」
「お兄ちゃん酷い事してるし、恨んでる人だってきっといる」
「そんな! だからって優衣ちゃんを襲うのはおかしいって。 優衣ちゃんには、“何の関係も無い”んだし」

“―――神崎優衣から眼を離すな―――”

「……小川恵里さんの場合、そもそも昏睡の原因すらはっきりわかっていない状況で、今回突然意識が戻った理由も不明です―――ですが、ひとつだけはっきり言えることがある」

「なんだか信じられない。あの実験から、一年以上経ってるなんて」

「ねぇ……あのあと、江島先生や、みんなは?」
「―――あのことは忘れろ。全部……終わったことだ」

「わたし……わかってた。あれは何かの始まりだったんでしょう? あのあと、何があったの? 蓮……一年間、何を?」
「……同じだ、前と。褒められない仕事に詰まらない喧嘩。幸いお前に止められる心配も無かったしな」
「蓮……」
「ただ、俺は……お前を……」

「蓮。私たち、恵里さんのお祝いにに」
「優衣……悪いが、恵里を頼む。あいつは妙に勘がいいんだ。そばにいると、俺が何をしてるのか感付くかもしれない」
「なんでだよ、もう戦う必要ないんだし、堂々と一緒に居ればいいだろ?」
「忘れたのか。ライダーになった以上、戦い続けなければ……死ぬしかない」

「それに―――無かった事にするには……戦いすぎた……」

「そんな……せっかく恵里さんの意識が戻ったのに……」
「……大丈夫。まだ戦いを止める方法はあるんだ」

「 お 前 ク ビ 」

「お前さあ……最近何やってんだ? お前はバカだけどただサボるやつじゃないってのは分かってるわけよ俺だって……言えよオラ。何やってんだ」

「言えねえってか。はぁ……しょうがねぇなあ。ま、もう少し我慢してやっから、出来る事はなるべくやっとけよ。ただし給料は大幅ダウンだ。島田たちに示しがつかねぇからな」

「いや久しぶりですねぇ令子さんがウチに来てくれるのは。あ、ひょっとして俺の顔見にきてくれたとか?」
「北岡さん……浅倉威について、話を聞きたいんだけど」
「……まーた浅倉ですか……いい加減あんなやつのことは忘れましょうよ」
「今回の事件で、護送車に居た警官が全員消えたわ。あなたそうなることを予測してたんじゃない?」

(ガラスの向こう……ガラス……鏡の向こう側か……)
「……じゃあ、調べましょうか。一緒に」「はい?」

「お願いです教えてください! ミラーワールドを閉じる方法ってなんなんですか!?」
「城戸君……でしたか。あなたが信用できたら話す、と言ったはずですよ」
「信用してください! 俺 本気なんです!」
「私達が信用するとして……あなたは私達を信用できるんですか?」

「真実というのは、なかなか見えないものなんですよ」
「たぶん……君にミラーワールドは閉じられないと思う」

「本っ当に何処でも連れてってくれる? 約束できる?」
「……もちろん。俺に入れないところなんてありませんよ。で、何処です?」
「関東拘置所。あなたなら、浅倉と面会できるでしょ?」
「本気ですか?」「ええ。約束は、守ってもらうわよ」
「……ハァ」

(蓮は……何か隠してる。でも、どうして……? 知らなくちゃ……何があったのか……)

「俺……どうしても戦いを止めたいんです。少しでも早く」
「……ミラーワールドを閉じるのは、まさに“英雄的行為”が必要なんですよ」
「英雄?」「たとえば……十人の命と、一人の命。どちらかだけを救えるとすれば、どちらを選びますか?」

「いいですか。多くを助ける為に、ひとつを犠牲に出来る勇気を持つ者が、真の“英雄”なのです……あなたにその勇気が認められた時、私達はあなたに、全てを話しましょう……」

「真司君!? 恵里さんがいなくなったの! まだ体力も戻ってないのに……それに、恵里さんの意識が戻ったのは、ただ偶然が重なっただけで、いつ元の状態に戻ってもおかしくないって……」

「――――――よせぇっ!!」

「蓮……私のせいなんでしょ?」
「違う、俺が決めたんだ……お前は何も心配するな」

「あの……表の張り紙見て、来たんですが……」
「あら、早速釣れたわ」

 思うに、神崎士郎が優衣に「お前には関係の無い事だ」という態度を取ってたのと、蓮が恋人にお前のせいじゃないとするのは似てるな。
 ともあれオルタナティブにタイガ東條が、香川組が蠢動して暗闘ムード。

「恵里さん、なにかほしいものとかは?」
「ありがとう……でも、また眠ってしまうみたいだから」
「俺……明日は蓮のやつ連れてくるよ。首に縄つけてでも」

「蓮は……ずっと……あんな風に戦って」

「協力者は、一人でも多い方がいいんじゃないの?」
「……どうかな、はっきり言って、一人でも十分かもしれないし……勇気さえあれば、誰でも“英雄”になれるしね」

「なんで話してくんないんだよ。こっちは、早く止めないと、命を落としかねない奴がいるんだ」
「それって、仮面ライダー、ナイト?」
「なんでそれを」
「色々調べたから……彼は、“英雄”とは懸け離れた所にいるみたいだね。自分の為だけに戦ってる」
「……あんたに、蓮の何がわかんだよ」

「ああ、令子さん。浅倉の面会、うまくいきそうですよ」
「ホントに?」

(なんで考え付かなかったんだ……!? あいつが、優衣ちゃんを狙ったライダーって可能性だってあるんじゃないか)

……つくづく、日曜の内に視ようとするもんじゃない。わかっていても何度目だか。