ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

『極黒のブリュンヒルデ』アニメ第9話

「模造の記憶」

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         ヽ  弋メ、乂  l  とつ‐' ノ \\\\\\\\\ ムイ     i ,イi:i:i:i:i:i  {        /レ
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―――同季アニメで自己同一性が揺らぎすぎぃ! ……え、普通?(『WIXOSS』『シドニアの騎士』『一週間フレンズ。』話

 露出、幼児、乳児、揉み、放置。なんとも高度なプレイの連続であったことだ。シリアスとギャグ、痛ましさとエロスが矢継ぎ早に交錯する様が実に極黒クオリティ。そして来週後半あたりからは、もう何が起こるか判らんね……今回は随分と巻いたり構成変えたりしているが、こっから先はアニメ独自という未知の域となれば。それなりに楽しみでいて、カズミ要素こそ抽出されるかも判らんが瑞花編のカットは、やはり残念に思う。
 無造作に涎を垂らして甘味を要求し移動毎に鯛焼きやらドーナツやら食ってる図とか、ウォッチャー黒服を凹らせる前に一応自由行動させてほしいと頼んだり、他の大カットに比べ小ネタ故か削られなかったレアカード絡みでの独自台詞とか、正味2話分ながらかなりの掘り下げ。特に単行本加筆含めた友達云々の強調は、転じて大胆な結末改稿へと連なる。究極的には寧子の純真が奈波の心を打ったのは同じでも、記憶操作を受けても変わらない本質が為というよりは他人(友達)の心の中にいる自分を消したくないという筋ゆえ、単行本における頼みの綱である「写真」はむしろ逆効果でお蔵入り? あれはあれで、これはこれで良し。次話以降に向けてアニメがアニメの作劇と流れでもって物語ることへの試金石、らしきものとなったか。
 他方、少なくない数のカット場面。主に寧子と小鳥のうっかりによりグダグダになった小五郎の第一次天文台訪問、ケーキ屋を出た直後の奈波との二次接触⇒寧子が操られる⇒「お前本当にクロネコだったのか!?」という流れ、更にその後サングラスの有効性に小鳥の残念な傍証。加えて奈波が黒服から奪った銃を池に捨てたことでビーコン破壊作戦自体が発動せず……なんだろうこの違和感。アホの子失敗成分を削られて、逆にサングラス対策を提案する小鳥は本当に天文台の保存食さんなんでしょうか(おぃ アニメから入った方で真の残念娘ぶりをご覧になりたければ4巻をどうぞ(DrM)。逆にサングラス装備の寧子さんはアニメ限定です。
 

奈波「50円」

お前マジで安すぎだろ!
私が買います!!!
1日50円として1ヶ月で1,500円で、1年で36,000円!!……あー、これオークションだわ。

そして淡々と奈波の感想を語る黒服であった。
で、金がなくなったのでもう一度黒服に身体を売ることに……。

脇だと!?

もう嫌だこのアニメw

 さて、今回の話で一番のポイントとも言えるのが、最初でも書いているとおり奈波ちゃん。前回描かれていなかっために省かれたと思われていた奈波画伯に、おっぱい代、ずれた金銭感覚……。特に奈波画伯は、原作と殆どそっくりなくらいに名状しがた生物を再現していたのはポイントが高い。あれがあるからこそ、奈波ちゃんがギャップ感のあるキャラだと実感させてくれるんだよねえ。やはり、最初の一歩は重要だ。
 その一方で、奈波ちゃんの冷めた感じもしっかりと描かれているのもポイントが高い。奈波ちゃんがチーズケーキを食べようと喫茶店に向かうシーン、見知らぬ女生徒たちとすれ違うかのように一人遊びをしているところ。原作ではたった3ページだけど、奈波ちゃんの心情が垣間見えるシーンとしては外せない。そこをしっかりと抑えていたのだから、原作組としては満足である。

 しかし、全13話という限られた尺とはいえ、3週に渡って取り上げることになるとは、やっぱり奈波さん、今回のアニメ化における目玉の1つだったんだなぁ。
いや、原作ファンが一番最初に気にしたことは『とりあえずワンクールだろうけど、奈波編は再現されるのか?』ということだったし。最初の危惧と不安は、今回のエピソードで大幅に解消されたわ。ちゃんと読者が見たいポイントを外さない改変は素晴らしい。

 寧子さんがサングラスしてるシーンは、さりげにアニメオリジナル。
原作だと、サングラスに気付く前に、寧子さんが奈波さんに操られてしまうから。んで、それを『敵に操られているんだ』と気付かせるために、村上くんが策として『写真』を用意するんだが……アニメでは、ご存知のように、写真は使わず、奈波が直接、村上くんの記憶を読むことで、天文部メンバーの想いを知る → 改心するという流れに変更。

 奈波の操憶魔法が、ここで意味合いを変える。自身では忌まわしい能力だと忌避していた魔法によって、初めて『友人となりうる存在に気付ける』という『ポジティブな使われ方』をしているのが、実に印象的。

あと、友達に飢えてるようなセリフが増えてラストの布石にしたり
人を殺したくないと言わせて、銃を捨てたことの理由付けをして
銃を持ったままラストの良太らとの対峙をさせないようにしてる?とかいろいろ
細かいとこの整合性も合ってて!
もちろん温泉とか城ウォッチとか、おいしいところは当然そのまんまやるしな!

褒めるばっかりなのもアレだから、文句も書いておくと、
奈波にもっとダラダラと汗をかかせて欲しかったなw
できれば、ほほを赤らめるのはやめて汗だけかいてる雑誌掲載バージョンで!
あと奈波の南半球が原作より大きいじゃないか!けしからんいいぞもっとやれ


 声音はそのままでヒゲの五歳児、天才主人公のまさかの赤ちゃんプレイ(演技)、そして伝説の城ウォッチャーと化した黒服の間の抜け具合かつ素面の変態加減。ここらは外されまいと思っていたが、実際に視ると聴覚から衝撃走る名(迷?)演であることだなあ(オブラートに包んだ表現)。今回ラストで日誌から記憶を操作された自覚に至った彼の運命が、具体的にどう転ぶかは今次アニメ内では些か不確定。いっそのこと重要機密を丸々奪い取って市井に放逐しておけば……ビーコン解除信号出して貰わないといけないんだった。鎮死剤の保障も無くそこまでさせる理由は無いしビーコン共々2周目の課題か……否さ、ロジカルな利害関係で説得されるような娘じゃないと強調された事だし無為な考えだけども……なんて書き方はネタバレにあたるか否や。だがもし、アニメの独自性がそこにまで及ぶとしたら……?

―――しかし、アレだ。アニメで視る内に連載・単行本よりずっと気になった点だが……黒服が同行してた間も自由になってからも、奈波って全然ハーネスト隠してないな。あの髪型と服装じゃ隠しようも無いが、うなじに妙な機械を付けた少女は普通に(指名手配のテロリストだと思い込まされた)官憲に拘束されうる存在なのだが。黒服が一緒ならまだしも、翌日のチェックアウト後は記憶操作も使わないで歩き回り……原作においてその辺が顕在化した様子は全く無かったが、そりゃ自由行動なんて許可する筈が無いわ(一応髪を下ろすだけでリスクは低減できるが)……というか情報収集のために記憶スキャンした人々からも自分の存在を消さねばならんとしたら、本当に誰の記憶にも残れないことに。重い、重いよ! そりゃ「友達」に敏感になるよ! ぼっちじゃないよ! 強いられているんだ! 彼女に、救いあれ。