ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

《槍折りのビヒモス/Spearbreaker Behemoth》/岡本倫『パラレルパラダイス』第101・102話












(前回の感想はこちら) (感想記録モーメント2

越えてはいけない一線。: 続・黒のノエル

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―――四つ眼の一個だけが弱点。ひとつひとつ長剣で突くよりも矢で射るよりも、短剣で連続で刺すよりも「四つ叉の刃で一度に刺す」のが能率的で実際賢い。囲まれた際の動きも抜かりなく、これまでの登場人物で一番だった。なおホブゴブリンそこはかとなくゴブリンスレイヤー第1話想起。世界の悪意、現状何者が生み出したかもしれない天敵の天敵たるを侮った結果……まあ九死に一生になりそうだが、メンタル面がね。バイコーン探しに行ったミサキのピンチと同工異曲じみてもいるが、本来ならアマネの先輩達やユウリ、ミサキの姉等々数限りなく起きてきた惨劇の一端に過ぎんのだろうね。想えば陽太(何をせずともカルが逃げる存在)が現れてなければルーミやリリアも序盤で死んでたかもしれんわけで。

 理不尽とは、たとえばガーディアンがどれほど鍛えてもカルの群や魔女の暴威には抗いがたいこと。どれほど強くなろうとも二十歳未満で死んでしまうこと。その両方に対してそこまで強い戦士でない陽太のみが頼みの綱であること。ついでにそんな彼の容貌がペコの好みとかけ離れていること。才能があるのはよくわかったのと同時に心を折られた彼女の再起に、誰がどんな言葉をかけたものだろうね。アマネも近い経験をしてるが……ルーミにしたって物語開始以前に一度もピンチに陥ったことがない、とも思えないなあと。つくづく命が危うい基礎設定だこと。

 またしても二週分、かつ一週猶予があったのにギリギリを更にアウトの由。そういや「交尾はガリアを倒した後にたっぷりしよう」って話だったのに本当に速攻出発してしまったな。まだ負傷が重いモモさん(門の上から見送ってた)だけ除け者に壮行会(意味深)は無し……もしかすると単行本収録時に加筆があるかもだが……という風に考えるのがごく当然のようになってるのも実はおかしい可能性。そんなこんなで、寝て起きてからが明日。そして合併号につきまた二週は飛ぶのであった。