ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

『カードファイト!! ヴァンガード』第50話――《勇気のバトン/Baton of Courage》

『カードファイト!! ヴァンガード』ニコニコチャンネル
(前回感想はこちら)

レン「残念ですね。所詮、その程度のファイターでしたか。
   ねぇ、つまんないですよ……」


(植田佳奈「Snow Rain」)

 先週、51話は待ちぼうけてるレンさんとのファイトになるかと思っていたが、そんなことはなかった。
 待ち人はいずれにしても「PSY」へ向かう様子が無く、彼もそれを電波で感知したか“負け惜しみ”*1を言いつつ店から去ったのである。
 それにしても水色姉さんの口にした「あの御方」とは一体何者なんだ……アニメ2期への伏線か、1期の内に出てくるのか。


 そしてメインの櫂(ロイパラ)アイチ(シャドパラ)のファイトだが……イメージ先行で、クライマックスの挿入歌が上手く決まりきらなかった*2のが若干残念。二人がライドしたブラスター白黒の鍔迫り合いはとても良いイメージだったけど。総じて「いい最終回だった」けど。
 また櫂の目指していた「PSYクオリアをも圧倒する強さ」が今回、体現されたのか否か*3。ファイナルターン宣言をしながらも、櫂の攻撃で勝利を決めたというよりアイチ君戦意喪失で勝負がついてしまったというのも……アイチ君が元の性格に立ち帰る為にはあれしかなかったのかもしれないが。
 思い返せば主人公の「変心」から9話あまり……ようやく「負けるイメージ」が結実したわけだが、色々と謎は残ったまま。個人的にはPSYクオリアを使いこなし、なおかつそれに溺れる事の無い強者*4の登場と、それを打ち破る「本当の強さ」が描かれる事を切に望むものである。

アイチ「なんで、なんでカードが教えてくれた通りにならないんだ。こんなの、僕のイメージじゃない……っ!!」
櫂「だからお前は弱いというんだ。アイチ」

 それにしても意外や意外、勝利のイメージを破られた途端に『遊戯王ZEXAL』と似た有り様*5になってしまった闇アイチ君。主人公としてここまでの積み重ねがあるから、そんなに情けないとは思わないのだが、確かにこれは、「弱くなった」と言われても仕方ない……のは結果論であって、がそう言った所為で*6「症状」を悪化させたのは確かだからね?
 あと今回デュエルモンスターズの精霊もかくやと喋り捲ったブラスターブレードさん。「本当の強さ」にPSYクオリアはともかく「デッキの完成度」も関係無いって――そんなこと言ったら森川君が本当に最強になっちゃうじゃないですか……そして次回予告が……ッ!?

(第1巻特典は今回登場の「アルフレッド・アーリー」さん)

 来週は大晦日で2話連続放送なんて大盤振る舞い。話数的には4クールになるので全国決勝を待たずに1期終了もあるかと思っていたら、全然予期しないエピソード2連発? もしかすると第三OPになったりするのかもね。使い回しは基本!
 最近の“逆上せ上がり”に伴うチーム内外への慇懃無礼三昧、また公共の電波で喧伝してしまった己の「強さ」また「弱さ」。まあスランプで「最下位ザー」とまで言われはしないかもしれないが、自身の所業と向き合う事も主人公の課題、なのかね。

*1:本心からアイチを見込んでいて、興味を失った瞬間態度を反転させたのか、最初から「その程度」の余興だったのか判然としない。美童が負けた傍から名前を忘れられた事を考えると後者っぽいが、スイコさんが新たに興味を引く対象(「あの御方」)を用意したのでそっちに移ったのかも。

*2:低めの音量とか、台詞と被ってどちらに集中したものやらとか。

*3:PSYクオリアに頼り切ったアイチが恐れるに足りないという揺るぎ無さは十分に表現されていたけれど。

*4:あるいはそれがレンなのかもしれないし、レンさえもそうでないのかもしれない。

*5:第35・36話登場の速水秀太少年。ナンバーズカードの異能により未来を写真に撮る事で必勝を誇ったが、それに頼ってデュエルの腕を磨いていなかったらしい。確定した筈の未来を主人公が踏み外すだけで狼狽も極まった。

*6:かつ、ロクに説明もしないで放っておいたせいで怪しい人から怪しいデッキを受け取ってしまった。離れ際のダークさんの「後悔するぞ……」という言葉の真意や如何に。あとデッキ返さなくてもいいのかね。“光と闇が合わさり最強に見える”フラグは完全に消えてはいないのか?