ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

《捕われの怪物/Enslaved Horror》/『極黒のブリュンヒルデ』第2話

 猛烈に寒波厳しい今日この頃、極黒のブリュンヒルデ第2話……ラスト1ページでらしい展開に。
(前回感想はこちら)

 正確には『エルフェンリート』を想起させる、人外少女の監禁虐待。前々作のことを考えると、まだまだこんなものじゃないと思われるあたり大概である。また囚われてる少女二人のウナジにもあったプラグらしきもの。ディクロニウスマリコクローン達の額に埋め込まれていた制御装置に似ているが……?

 一方で脱走者だというヒロイン。先入観から組織的バックアップを受けて学校にきたのかと思っていたが、そうではなかった模様。あるいは脱走した組織とは別口の組織に庇護されているのかもしれないし、一緒に脱走した仲間がいるのかもしれない。前回の電話相手/予知能力者/パソコンが得意な友達の三者が同一であるのか否か現在未確定。
 しかし脱走者であるのなら解せないのが、高校に転入して主人公含め二人の死亡事故二件を予知に基づいて防いだ事だ。そして学校に憧れ、行ってみたかったという言葉と裏腹に2日しか通わずに去り……自衛隊に捕まりそうに、もしくはもう捕まった? 使いたくなかった力を使ってまでした結果がそうだのに、如何な理由によるのだろう。
 はたしてこれから起こるだろう血生臭い事態に、頭が回るとはいえ一介の高校生に過ぎない主人公にできることなどあるのだろうか。一般的学生経験のないヒロインのボケをフォローしたり、超常現象を頭よさそうな説明で誤魔化す以外に。漢字をカタカナ読みするシーンは道徳の教科書を思い出したよ……。そして主人公は彼女に関わる動機に、明確に拒絶された幼馴染への執着に、どうケリをつけるのだろう。あるいは彼は最後の最後まで何も出来ないし、ケリもつけられないかもしれない。なにせ岡本倫だ、キャラにはドSである。


 あと少し考えてみたのだが――前回冒頭の推定未来、刺殺と滅亡のシーンは実際に起きてから過去へ物語が遡ったのではなく、あれもまた予知によるイメージという可能性はないだろうか。
 要は『絶対可憐チルドレン』におけるエスパークジラの未来予知、エスパーと非エスパーの戦争の果てに主人公がヒロインが撃つ、というイメージが現実になるようにならぬように人々が交錯する構図との類似である。今のところはヒロインの正体や事の真相と同様、先の先の先までいかねばわからない事への憶測に過ぎないが……『最終兵器彼女』より尚救いの無いバッドエンディングへひた走っていると思うよりは希望がある。たとえ、それが嘘になるとしても? THE 先入観!